GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2018
グッドデザイン賞
ステンレス鍋
FD STYLE ステンレス鍋

分類タグ

キッチン/調理器具

事業主体名

有限会社エフディー・株式会社フジノス

受賞番号

18G040241

受賞対象の詳細

ステンレスの鍋は新潟県燕市の中心的な地場産業ですが、生活スタイルの変化で需要が減少しています。キッチン用品の中でも初期費用が大きく新製品が生まれにくくい分野です。鍋を製造する工場は深絞りと呼ばれるプレス技術を使った専業工場です。生活スタイルの変化は日常の食卓と特別な日の食卓に大きな差を生み出しています。特別な日には手の込んだ料理をしてSNSにアップし共有する、そんな時には鋳物琺瑯鍋が使われるのではないでしょうか。鋳物琺瑯鍋はどうしても琺瑯のクラックから錆が焦げ跡の様に発生します。特徴でもある重量は使用頻度を下げてしまう要因です。この製品は生活スタイルの変化に対応した鍋としてデザインしました。

※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります

プロデューサー

萩野光宣、有限会社エフディー

ディレクター

斎藤広幸、三条ものづくり学校

デザイナー

萩野光宣、有限会社エフディーdesigner

発売予定

2018/06/14

価格

18,000円

販売地域

国内・海外共通仕様

背景

2017年に新潟県内のOEMが中心の下請け企業を対象にした自販プロジェクトを三条市の三条ものづくり学校と開催しました。自社製品は欲しいけれどやり方が分からないという企業と商品を開発し、流通を開拓するものです。補助金に頼らず小規模事業者の協業で行っています。ステンレス鍋の販売不振に悩むフジノス(燕市)を中心に約10社で取り組んでいます。既存の設備や金型を流用する事で初期費を抑えながらものづくりを行い、浮き上がる問題点を小規模事業者の連携で改善してきました。同時に流通に対しても取組自体を理解してもらえるように働きかける事で発売前に複数の納入店舗が予定されています。こうした製造側と販売側の良い循環をつくる事にもデザイン思考を取り入れています。

経緯とその成果

写真映えするステンレス鍋

デザイナーの想い

深絞りと呼ばれるプレスは型の中に材料を滑り込ませながらプレスするものです。ステンレスは金属の中でも硬く加工性の悪い材料です。ステンレスの鍋を作るメーカーは新潟県燕市近郊にしかありません。大型の設備が必要な事から新しい製品は生まれにくく悪循環と思われる環境です。この鍋をつくるフジノスは家電メーカーのIH推奨品として電力会社系の販路を中心に販売してきたことから一般の流通が弱く売り場を持っていません。修理の対応は充実していて商品の強みに生かせる考えました。開発チームの中に挽物屋と呼ばれる切削加工を得意とするメーカーが有り熱の伝わりにくいツマミを作りました。ステンレス製品を製造する工場には塗装設備はありません。地場産業は地域のネットワークが必要です。その中心にデザイナーがある環境を目指して開発しています。

仕様

幅30.5×奥行き23×高さ16cm 重量1.6kg  容量:4.1L(満水) 本体:アルミ三層鋼(SUS304/アルミ/SUS430 t/2.0mm)深絞成型バルジ加工 フタ/取手/ツマミ:SUS304 シリコン系耐熱塗装

どこで購入できるか、
どこで見られるか

FD STYLE(新潟市)蔦屋家電(東京二子多摩川)パンと日用品の店 わざわざ(長野県東御市)
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

担当の審査委員

鈴木 元井上 裕太玉井 美由紀渡辺 弘明Alex TerzariolByung-wook Chin

評価コメント

気密性に優れ無水調理も可能な高い精度を有する、どっしりとした安定感のある鍋である。熱を伝えにくく、フタを本体に立てかけるための独特の形状を持つツマミは、この製品の大きな特徴となっている。本体は塗装された深絞りによるステンレス製で、鋳物のような質感に比べ、内部の金属の地肌は精度感を醸し、フタを開けたときのコントラストが目を引く。深絞りによる鍋,挽物のツマミ、塗装業者との連携は新潟県燕市のネットワークにより生まれたもので、それらをつなぐデザイナーの役割は大きい。地場産業の将来を考えても意義のある製品と言える。
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