受賞ギャラリー
2022
グッドデザイン賞
下敷き
先生おすすめ 魔法のザラザラ下じき
受賞対象の詳細
手指の筋力、骨格の発達が十分でない子供達が、整った文字を書ける様になる下じきです。下じき表面に施した特殊印刷によるドット加工がザラザラと手指に振動となって伝わる事で、頭でイメージした文字と手の動きが一致、文字が上手に書ける様になります。ドットの大きさや配列で、筆記時に鉛筆が引っかからずに動かせる様にデザインにしました。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- ザラザラ面/特殊なドット印刷加工を施し、鉛筆が引っ掛からず、スムーズに筆記できる様に工夫しました。
- ツルツル面/片面は通常の下敷の為、どんな子供達も使用可能な、インクルーシブル教育に配慮した設計です。
- 名前スペース/集団生活使用で必須な、個人判別に必須である名前スペースを配置しました。
プロデューサー
執行役員 ステイショナー事業部 商品企画室 室長 宮坂裕介
デザイナー
ステイショナリー事業部 商品企画室 開発一課 出雲桂
詳細情報
発売
2021/10
価格
600円 〜 750円
設置場所
全国の文具・雑貨専門店または量販店文具売り場
背景
SDGSの17の目標の4では「質の高い教育をみんなに」とあり、すべての子供たちが公平に、良い教育を受けられるようにとの信念が掲げられています。また、障害のある子どもたちを通常学級に在籍させ、障害のない子どもたちと同様に教育・指導するインクルシーブル教育についても近年は話題にのぼる機会が増えており、その前段階として必須となる支援学級の増加も目につきます。この商品はそんな背景を軸に、発達のことなるすべての子供達が、子供達の学習の第一歩となる、鉛筆の筆記でつまづかず、鉛筆を思った通りに動かす力を養い、整った文字を書く事ができる為にはどうしたらよいかを課題に企画、開発した商品となります。
経緯とその成果
手指の筋力、骨格の発達が十分でない子供達が整った文字を書ける様になるための学習支援ツールを目指し、開発しました。特別支援学級で紙やすりを敷いて手指に抵抗を得て、筆記する感覚をつかんでいく技法をヒントに、紙やすりのような子供たちが怪我する心配のあるものでなく、安全に使用できるものができないか、より書きやすくするにはどうするかを検討しました。結果、丸みを帯びたドット形状にする事で、怪我をする心配がない、安全面に配慮したもの、また、ドットの大きさやドット間のピッチについて調整することで、鉛筆が引っかからずに、スムーズに動ごかせ、自分のイメージした文字を書くことができるものを作ることに成功しました。素材も、紙のような繰り返し使って変化してしまうものでなく、形状が変わらないプラスチック製を採用し、より耐久性が高く繰り返し使える環境に優しいものに仕上げています。
仕様
①0.6mmドット(クリアー)/A4:W210×D0.55×H300mm、52g(包装資材含む)、 B5:W182×D0.55×H257mm、40g(包装資材含む)、素材:再生PET樹脂 ②0.3mmドット(ブルー、バイオレット)/A4:W210×D0.6×H300mm、54g(包装資材含む)、B5:W182×D0.6×H257mm、43g(包装資材含む)、素材:PVC、紙
どこで購入できるか、
どこで見られるか
レイメイストア
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
ライラ・カセム倉本 仁色部 義昭橋倉 誠
評価コメント
ツルツル滑る、速書きになりすぎる、筆圧不足で薄くなる、筆圧が強過ぎて疲れるなど、手指の筋力、骨格の発達が十分でない子供達にとって、コントロールが難しく必ずしも良好ではなかった鉛筆と下敷きの関係を、ザラザラとした表面によってコントロールしやすくした画期的な下敷き。コントロールのしやすさによって、書くことに対するコンプレックスを低減する点と学習意欲の向上も期待できる点。その2点を高く評価した。
