受賞ギャラリー
2024
グッドデザイン賞
企業広告
明治ホールディングス株式会社
受賞対象の詳細
生理を経験している100人の1ヶ月間の体調記録を可視化した新聞広告。3月8日の国際女性デーに掲載。体調のわるい日は濃い青、体調のいい日は薄いピンクで表現することによって、一人ひとりまったく違うコンディションで過ごしていることを直感的に感じられるデザインに。すべての人が生理について考えるきっかけになることを目指した。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- 生理を経験している100人の1ヶ月間の体調記録をデザインによって可視化。
- 一人ひとりのコンディションの違いを実感し、ジェンダーに関わらず気づきを与えるデザインを開発。
- SNS上での共感や反響だけでなく、同様の活動をされている個人や企業様より賛同の声をいただいた。
プロデューサー
株式会社電通 18BP 栗村有、畑直博、植松凌平/電通ダイバーシティ・ラボ 中川紗佑里+株式会社電通クリエーティブフォース 押尾昌美
ディレクター
株式会社電通 5CRP 橋本晋明、佐藤日登美/18BP 佐藤敬介/4MK 松角真帆
デザイナー
株式会社電通 5CRP 福崎秀介+SHA inc. 石原徳人

広告掲載
2024/03/08
価格
(新聞広告)
設置場所
読売新聞 全国版
背景
腹痛・頭痛・倦怠感・眠気・イライラなど、生理に伴う不調を抱える人は8割以上。その不調は生理期間中だけでなくその前後のPMS期間にも起こり、人によっては「体調のいい日」が1ヶ月に10日間ほどしかない場合もある。しかしそのつらさが表立って語られることは少なく、生理経験のない人からは理解を得にくいのが現状である。 本広告では単なる告知にとどまらず、「生理の問題」を自分ごととして捉えられるよう、一人ひとりのコンディションに目を向けた。生理を単純に「個人の問題/女性の問題」と片づけるのではなく、多様性における課題として、ジェンダーに関わらず気づきを与えることを目指した。
経緯とその成果
デザイン開発のために、生理を経験している100人の1ヶ月間の体調記録を調査。 実際の結果をもとに、一人ひとりまったく違うコンディションで過ごしていることを直感的に感じられるデザインを開発した。 横軸に1から30の日にち、縦軸には回答してくださったかたのイニシャルを記載。「体調のわるい日」は濃い青、「体調のいい日」は薄いピンクで表現している。 「みんな違うから、みんなで考える。」というコピーを合わせることにより、コピーとデザインが相乗効果を生み出すデザインを目指した。 ジェンダーに関わらず、生理とそのつらさについて考えるきっかけを提供することで、近くにいる誰かの体調を慮ることができる、思いやりある世界の実現を目指した。 SNS上での共感の声などの反響に加え、同様の活動をされている個人や企業様より賛同の声をいただいた。
仕様
新聞15段 510mm × 379mm
どこで購入できるか、
どこで見られるか
読売新聞
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
評価コメント
規則性のない色の変化がモザイク状に紙面に広がる。実にランダムでどこにも同じようなパターンが見出せない。この100人の生理による体調変化のビジュアライゼーションは、曖昧にしか感じられていなかった課題を、鮮やかに視覚化することに成功している。痛みや辛さは個人的なもので、他者に伝えるのも、他者の痛みを自分ごととして共感するのも容易ではない。しかし、女性の誰もが抱えている辛さが多様な形で存在することを知ることで、他者への優しい配慮を促す機会となるだろう。丁寧な言葉とビジュアルの組み合わせから、大きな気付きをもたらす素晴らしい企業広告である。
