GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2021
グッドデザイン金賞
高級ヴィラリゾート施設
伝泊 The Beachfront MIJORA

分類タグ

産業/商業空間

事業主体名

奄美イノベーション株式会社

受賞番号

21G131227

受賞対象の詳細

「伝泊」とは、奄美大島で取り組む集落文化による「日常の観光化」を行うためのまちづくり。 空き家対策の宿泊施設「伝泊 古民家」、地域交流の拠点「伝泊 奄美 ホテル+まーぐん広場」、 まちづくりを持続するための高付加価値なリゾート施設「伝泊 The Beachfront MIJORA」「2waters」で成り立っている。

※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります

デザインのポイント

  1. 集落に流れている時間、伝統、文化および自然物から影響されたデザインにより、周辺環境に溶け込む。
  2. 海への距離が最小限な敷地の選定、一枚の大きなガラス、張出テラスにより、人と自然の対話が生まれる。
  3. 非日常的でありながら深く思考するための空間づくりと素材選びにより、心豊かに包み込まれる。

プロデューサー

一般社団法人しま・ひと・たから:山下保博・原田博樹

ディレクター

山下保博

デザイナー

山下保博×(アトリエ・天工人+奄美設計集団):栗田和真・松野勉・小野木透・中田喜之・大澤美月designer
山下保博/Yasuhiro Yamashita

利用開始

2019/06

価格

25,000円 〜 32,000円 (上記価格:2名利用時の1名料金・朝食付き・税込)

販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

〒894-0513 鹿児島県 奄美市笠利町外金久亀崎986-1

背景

奄美群島は、2021年に世界自然遺産に登録されるほど豊かな自然環境が残っている。同様に、様々な歴史の経過の中で約360の集落文化が何百年も継承されており、奄美の世界に誇れる貴重な文化資源であるとの思いがあった。そんな中、空き家が増えていること、国内外の富裕層によって安く土地が買い荒らされていること、オーバーツーリズムにより地域コミュニティが壊されてゆく危機的状況を打破するために、 2016年からまちづくりを開始した。空き家となっている伝統的な古民家や伝説的なスーパーマーケット、カラオケボックスを改修して利活用する傍ら、資金作りを行うために高付加価値なリゾート施設「伝泊 The Beachfront MIJORA」を建設することで、コンセプチュアルなまちづくりの活動を継続させ、「誰一人、何一つ取り残さない社会」の実現を目指している。

経緯とその成果

伝泊 古民家: 伝統的な建築構法をもつ空き家を再生し、 集落の現状に合わせた改修方法によりコストを削減。 伝泊 ホテル+まーぐん広場 :スーパーマーケットをコンバージョンし、 高齢者施設・食堂・物産ギャラリー・ホテル・イベント広場として集落に親しまれ、年間4,000人以上が使用。 伝泊 The Beachfront MIJORA :この施設の目的は、まちづくりを持続するための資金の確保以外に、自然災害の防御、海岸線の景観改善、 人と自然が対話する空間確保の3つ。人と自然との対話のために、海岸線の細長い敷地を選び、キャンチレバーのテラスが波を防御する役割と砂浜との距離を縮めた。自然との物質的境界をなくすために、奄美で入手可能な一枚ガラスの最大寸法を基準にプランや形態を生み出した。台風対策のコンクリートと伝統建築「高倉」をイメージした焼杉の天井により、空間の温かさを感じれるようにした。

仕様

【面積】 「伝泊 The Beachfront MIJORA」敷地面積:2634.99㎡/ 建築面積:675.82㎡ /延床面積:552.47㎡ /主体構造:鉄筋コンクリート造+木造 (階数:地上1階) /棟数:宿泊棟:13棟 レストラン&バー:1棟

どこで購入できるか、
どこで見られるか

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

担当の審査委員

原田 真宏芦沢 啓治永山 祐子吉田 愛

評価コメント

奄美大島の分散型宿泊施設の計画。その目的は、介護や障害者ケアの不足、そして少ない就労機会といった島に内在する諸問題を解決し、持続可能な豊かな生活圏とすることにある。審査対象となった宿泊施設群はその原資を獲得するために計画され、建築家自らが事業者として融資を受け、運営も行なっている。施設は、ビーチフロントの新築のビラと、島内の既存古民家を改修した宿、そしてスーパーマーケットだった建物を改修したセンター施設からなる。イタリアのAlbergo Diffusoと同様の分散型ホテルの形式をとっているため、宿泊者は施設内だけでなく、奄美大島特有のゆったりとした日常の暮らしの中を周遊し、また島人とも交流することになり、その経験自体が旅の喜びとなるのだろう。新築のビラ、古民家の改修ともにデザイン的な練度も高く、併せて、建築家自らが島の持続的な運営を担うという新たな職能のあり方を提示しており、高く評価した。
creative-commonsThis Work by JDP is licensed under a Creative Commons Attribution-NoDerivs 2.1 Japan License.Permissions beyond the scope of this license may be available at www.g-mark.org.このページに掲載している情報は「クリエティブ・コモンズ」<表示・改変禁止>日版ライセンス2.1で公開されています。このページの情報を二次利用する際には必ずこちらをご覧ください。

同年度の他の受賞対象

「奄美イノベーション株式会社」の他の受賞対象

JOIN US!
メールマガジンのご登録はこちら
Tokyo Midtown Design HubGOOD DESIGN STOREGOOD DESIGN MARUNOUCHI

グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が運営しています。

当ウェブサイトのご利用には、クッキーを使用しています。「同意する」ボタンを押すと、引き続き当ウェブサイトのすべての機能をご利用頂くことができます。クッキーに関する情報や設定変更は、クッキーポリシーをご覧ください。