GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
商業施設 [やま仙 / Yamasen Japanese Restaurant]
事業主体名
COTS COTS LTD.
分類
商業のための建築・空間・インテリア
受賞企業
株式会社テレイン一級建築士事務所 (東京都)
COTS COTS LTD. (Uganda)
受賞番号
20G161033
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

東アフリカのウガンダに建てられた商業施設。地域の気候・材料・技術を活かしたおおらかな茅葺屋根は緩やかな丘陵地に心地よい日陰を生み、京都より渡った料理人をはじめとする新たなビジネスに挑戦する人々の多様な活動拠点となっている。現地の人々の価値観も刺激し、様々な人が集う場として受け入れられた。

デザインのポイント
1.緩やかな丘陵地と既存の5本の樹木を生かす。現地の気候を生かした快適な半外部空間が人を呼込んでいる。
2.木フレームは現地で最も安価なユーカリ材を使い、コストを抑えながら茅葺の大屋根を実現している。
3.現地の材料、職人の技術をリサーチし、それらを生かすことで新たな価値を生み持続可能な建築となっている。
プロデューサー

COTS COTS LTD 清水政宏、宮本和昌、宮下芙美子、山口愉史、水野太郎、Kiiza Laurence

デザイナー

株式会社テレイン一級建築士事務所 小林一行、樫村芙実、山下慎之介Albert Wasswa+株式会社テクトニカ 鈴木芳典、五十嵐日奈子+東京藝術大学 金田充弘

詳細情報

https://terrain-arch.com/works/110/

利用開始
2018年10月
販売地域

国外市場向け

設置場所

ウガンダ、ワキソ県、カンパラ

受賞対象の詳細

背景

急激な都市化と人口爆発の進むウガンダの首都カンパラ。ビジネスマンや外交官など海外からの駐在者や現地の高所得者層を中心にオーガニックな嗜好や日本食など健康志向の高い食事への関心が高まっている。その背景をビジネスチャンスと捉え、京都に店を構えていた「やま仙」の料理人山口が暖簾を移す形でカンパラでの出店を決意し、ウガンダにて現地法人を設立した。日本人が経営する日本料理店としては国内初となるやま仙/Yamasen Japanese Restaurantを中心として、カフェ、テナント、ギャラリー等が複合する本施設を構想した。 巨大で一様なショッピングモールが各所で建設される一方、ウガンダの一年中快適な気候、独自の文化や、豊かな材料、現地の技術を生かす建築は少ない。ウガンダに既にある素晴らしい価値を見つめ直し、新たに創造、発信する拠点として相応しい建築のあり方、つくり方を含めて提示した。

経緯とその成果

土地は丘陵地にあり、なだらかながら高低差約4mの斜面地だった。これを既存のスロープに見立て、地階から緩やかに上階へ登るアクセスを考えた。既存の5本の樹木を避けるように地形に直行する茅葺きの切妻屋根を掛け、この屋根の下にいくつもの店が集まり、強い陽射しや雨を避けて人々が集う場所が生まれた。 ユーカリ材は成長が早いため現地では最も安価な木材の一つだが、見た目の不均一さや扱いにくさから主に足場材など脇役として使われることの多い素材であるが、丁寧に選り分け、含水率等をコントロールすることで主要な構造・仕上げとして用いることを試みた。またクレーンなどの重機を使うとコストが上がるため、市場で一般的な2*6インチ材を組み合わせた16本のフレームを人力で立ち上げつなぐことで、現地の職人が持つ技術を生かしながら大屋根を支える架構を実現した。

仕様

敷地面積 3,371m2 建築面積  562m2 延床面積  785m2 1階 223.5m2/2階 561.5m2 主体構造 木造+鉄筋コンクリート造 基礎   直接基礎

どこで購入できるか、
どこで見られるか

Tank Hill Park, Tank Hill Road, Muyenga, Kampala
TERRAIN architects / テレインアーキテクツ
COTS COTS LTD.
YAMASEN JAPANESE RESTAURANT

審査委員の評価

ウガンダの首都カンパラに計画された日本食レストランや日本の商品を扱う店舗のプロジェクト。現地の建設レベルから重機が不要であること、コスト面から高価な流通建材の使用を抑制することは必須であった様だ。そこで、通常は工事足場に用いられる成長が早く安価な地場のユーカリ材を構造材として選定し、これを強く軽量なトラス状に地組した上で順次人力で立ち上げる構法とすることで解決している。屋根材もまた現地の伝統的な草葺とし、赤道直下かつ標高1200mという地理のため、一年を通して30℃程で安定した気候を生かして、この草屋根の下は通風が良く、心地よい日影の空間となっている。気候風土や建築技術といった土地の条件から建築形式を見出すという建築家の本質的な役割を果たしているといえ、またその倫理的な姿勢とデザインの結果は、扱われている日本食や日本の製品の哲学と共鳴するものであり、商のあり方としても適切だ。総合的に高く評価したい。

担当審査委員| 原田 真宏   遠山 正道   永山 祐子   吉田 愛  

ページトップへ