GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
教育施設 [自由学園みらいかん]
事業主体名
学校法人自由学園
分類
公共の建築・空間・サインシステム
受賞企業
学校法人自由学園 (東京都)
株式会社松井亮建築都市設計事務所 (東京都)
受賞番号
18G121044
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

自由学園みらいかんは、未就園児の子育ち支援・3歳から12歳の放課後の生活の場となる新しい木造校舎である。地域社会と繋がる交流拠点を視野に入れた、多目的な子供の施設を目指している。敷地は正門前の住宅街にある。エントランス棟と生活棟に分離させ、周辺と調和するスケールとした。平屋のエントランス棟は地域に開いた配置計画である。生活棟の1階には充実した厨房を備え、明日館から続く食を中心とした校舎の建築様式を継承している。2階のプレイルームからは100周年を迎える自由学園キャンパスの美しい木々が見渡せる。子供や保護者にとって普遍的かつ豊かな時間の流れる社会的な居場所が実現している。

ディレクター

株式会社松井亮建築都市設計事務所 松井亮

デザイナー

株式会社松井亮建築都市設計事務所+株式会社桑子建築設計事務所

利用開始
2018年4月
設置場所

東京都東久留米市学園町

受賞対象の詳細

背景

子どもの育つ環境が多様化する中、子どもが安心して生活でき、大人も子育てを学ぶことのできる場所が必要とされている。生活と学びが切り離されてしまっている時代において、自由学園の理念「生活即教育」は、現代社会が抱えている問題の解決策を示していた。「預かり保育」と「学童保育」は異なる施設となることが多いが、「みらいかん」は3歳から12歳までの子ども達が同じ屋根の下で過ごす。園児が昼寝をする時間もあれば、小学生は下校後に宿題をする時間もある。子どもがありのままの姿で自然に過ごせる環境を持続的に整えることは、何よりも重点に置いた。また、「みらいかん」は子ども達を中心に、保護者や学校、地域社会がともに繋がる交流拠点としての役割を担うことが重要であった。学園の理事や教員の創意でもある。自由学園の歴史と思想を継承し、子どもの育ちを地域社会と共に紡いでいくことを目指し、「みらいかん」の設計・施行を進めた。

経緯とその成果

学生が苗木から育てた木を活用した、地域社会と繋がる子育ち支援の新校舎

デザイナーの想い

フランク・ロイド・ライトの有機的建築の思想は、自由学園のコンテクストとして継承されている。自然豊かなキャンパスには、美しい木造校舎が現役で使われており、日々の生活に木が寄り添う。教育の一貫として続けてきた植林活動によって、生徒の手で育てられた木を新しい施設に活用できないかと相談があった。植林地に何度も足を運び、調木・伐採計画から始め、仕分け、木取り、製材、加工、一連のプロセスを設計にフィードバックさせ、構造体・仕上材・家具材まで、合理的な木材利用を実践した。創設者の夢でもあった植林地の木を使った校舎が、自由学園の新たな文脈として加わった。苗木から育てた木で校舎を作るという半世紀以上の時間を要する計画の実現は世界でも稀少な事例と言える。この壮大な物語は、多くの卒業生の労働、林業関係者や建築関係者の協力によって実現した。子どもの「みらい」を育み、思想が循環する場所になることを願っている。

仕様

構造・規模:地上2 階建 木造 敷地面積:544 ㎡ 述床面積 :353 ㎡

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都東久留米市学園町

審査委員の評価

教育の一貫として植林活動で育てられてきた木材を適材適所用いて作られている。木材の使用方法、表現方法が家具から建築まで、とても細やかで、その細部まで行き渡った設計の精神はフランク・ロイド・ライトの精神にも通じるところがあると感じる。ファサードの格子材はあえて更新周期を考えながら設計されており、循環していくことそのものをデザインしている。

担当審査委員| 山梨 知彦   浅子 佳英   石川 初   色部 義昭   永山 祐子   Gary Chang  

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