GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
まちづくり [松之山温泉景観整備計画]
事業主体名
松之山温泉合同会社 まんま
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
株式会社蘆田暢人建築設計事務所 (東京都)
松之山温泉合同会社まんま (新潟県)
株式会社4CYCLE (東京都)
受賞番号
17G161342
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

新潟県十日町市松之山温泉における観光まちづくりのプロジェクト。歴史ある温泉街で、温泉組合を中心に、アートディレクター、観光の専門家、料理人、デザイナー、建築家などが集まって温泉という資源をかつてない活かし方でまちづくりに繋げている。中心となるのは、この豪雪地帯に生活する人々の積年の願いであった道路の消雪パイプの敷設をきっかけとした景観整備である。敵であった雪をこの地域の宝物と捉え直し、温泉という地域の資源をエネルギー、土木、建築、食にまでつなげて、豪雪地帯の温泉街でしか生まれない風景と文化を作り出している。

デザイナー

株式会社蘆田暢人建築設計事務所/株式会社ENERGY MEET 蘆田暢人+株式会社4CYCLE フジノケン

左:蘆田暢人、右:フジノケン

詳細情報

http://www.matsunoyama-onsen.com

利用開始
2017年3月29日
販売地域

日本国内向け

設置場所

新潟県十日町市松之山湯本

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

温泉の可能性を広げ、雪を恵みとして価値転換したエネルギー・土木・建築・食にまでわたる観光まちづくり

背景

98℃の高温で自噴する松之山温泉は郷と郷がトンネルで結ばれた昭和60年代まで、陸の孤島の異名を取った豪雪地域である。夏には大勢の湯治客をお迎えする温泉地であったが、冬季間は交通が途絶えてしまう為、夏稼いだ分を冬に食い潰す生活を長く続けてきた。ギリギリの生活の中では景観という観点など地域住民に生まれてこなかったのは当然であり、とにかく目の前の雪を消し去りたいだけだった。 ただそのお陰で、里山の自然との共生共存が脈々と営まれ、独自の生活や食文化の価値が根付いた。そんな中で温泉を活用した様々な取り組み(温泉熱による発電や熱利用による融雪、温泉低温調理など)は地域に様々な変化をもたらせた。特に温泉熱利用の消雪パイプは、道路の融雪はもちろんの事、それ以上に住民の心の融雪を一気に進めたと感じた。

デザイナーの想い

ここでの生活は雪との闘いであり、大量の雪はまちから彩りと安らぎを奪う。外部空間につくられる生半可なものは雪に蹴散らされてしまう。そんな場所で「景観」などといったまちの彩りについて考える余地はなかった。 温泉というこの場所特有のエネルギーを利用し、雪との共存を形にしながら、それを土木と建築とにシームレスに繋げ、この地域に今までできなかったまち並みをつくること。このプロジェクトではそのことを強く意識している。景観整備のパイロットプランとなった、消雪施設の建屋では、この地域における冬の鎧とも言える雪囲いを手がかりに設計した。街路灯は雪を積もらせないようシンプルな雪切りがそのまま伸びたような形状とした。いずれも地域の人たちと議論を繰り返し、雪国の困難さといままで培ってきたその対処法をうかがいながらデザインをまとめた。雪国の知恵が新しいデザインとまちなみに形となってあらわれることを目指している。

仕様

景観整備対象面積:約600,000㎡

どこで購入できるか、
どこで見られるか

松之山温泉里山ビジターセンター 新潟県十日町市松之山湯本49-1
松之山ストーリーズ
蘆田暢人建築設計事務所
株式会社4CYCLE

審査委員の評価

2010年度から始まった温泉熱を利用したバイナリー発電の実証実験は残念ながら終了したが、その間に得た様々なノウハウとアイデアを消雪パイプに転用、同時に景観整備を行ったプロジェクト。温泉熱は消雪だけでなく、旅館の調理などにも利用され、自然エネルギーの幅広い活用方法として注目に値する。消雪パイプ設備の建屋等は東京の建築家が設計しているが、プロジェクトの中身には地域住民、そして地元在住のデザイナーがしっかり関わっている点を評価したい。

担当審査委員| 上田 壮一   伊藤 香織   岩佐 十良   並河 進   山崎 亮  

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