GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
活動 [大工の手]
事業主体名
一般社団法人わざわ座
分類
個人・公共向けの意識改善
受賞企業
一般社団法人わざわ座 (東京都)
受賞番号
16G151152
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「大工の手」は手仕事の復権を目指し、家を建てた大工がその家の家具をつくる活動である。手に触れる家具を大工がつくることで、使い手とつくり手の心が繫がり、家具とともに家を大切に思う気持ちを育む。同時に、大工にもつくる喜びと誇りが芽生える。使用する素材は「建替え時の古材」「上棟時の仮筋交い材」「プレカット時の端材」など、その家に関わる素材を活用し、家具への気持ちを深める。デザイン面では大工の道具と技術でつくる事が出来る形状を模索。図面には詳細寸法とともに、大工のつくり勝手に任せる「腕のみせどころ」という表記も設けて、木造建築の技術や職人の技量が発揮され、誇りを持てるものづくりの環境を生み出している。

プロデューサー

一般社団法人わざわ座 代表理事 小泉誠

デザイナー

Koizumi studio 小泉誠+伊礼智設計室 伊礼智

一般社団法人わざわ座理事長 小泉誠

詳細情報

http://wazawaza.or.jp/

設立
2014年10月31日
販売地域

日本国内向け

設置場所

活動に参加する工務店が建設した個人住宅や施設など。

仕様

無形

受賞対象の詳細

背景

永い時間を掛けて育てた木材も、優れた木工技術を持つつくり手がいなくてはその良さは発揮されない。近年の職人の後継者不足、住み手の価値観の変化から、大工の手仕事を活かす環境が極端に減少しやりがいを失っている。さらに大工は家づくりで長い時間をかけて現場に関わる職人でありながら、完成前に現場から引き上げてしまうため住み手と顔がつながりにくく、大工の手仕事の価値を住み手が知る「きっかけ」が必要だった。

デザインコンセプト

つくり手と使い手、お互いの顔が見える関係だからこそ生まれる、誠実なものづくりの環境づくり。

企画・開発の意義

家を建てた大工が誠実な素材でその家に似合う家具をつくり、家と一緒に永く愛着をもって使ってもらう。木の家具をつくるとともに心が繋がる新しい家具のかたちであり「手仕事を広める運動」でもある。人々の生活に身近な家具を大工がつくることで、その技が活かされ誇りが生まれる。家具の計画をデザイナーが手がけ、地域工務店が顔のつながった住み手に伝え、販売する。生活と環境を心がけた持続可能なものづくりを目指す。

創意工夫

「大工の手」は日本の木で家をつくる大工の仕事の価値を伝えることを目指し、2013年から活動開始。家が完成すると見えなくなってしまう「継手」や「仕口」など大工の手仕事を家具に使用し、家づくりの端材や古材、リサイクルを考えた素材を「誠実な素材」として用いる。住宅解体時の古材についた傷跡や痕跡を「時間のデザイン」としてそのまま家具に活かすことで、大事に住んでいた家の思い出も手仕事により紡がれていく。「良いものをつくりたい」という大工と、「永く愛着を持って使い続けたい」という住み手。両者の顔の見える関係の中だからこそ生まれる誠実なものづくりのかたちである。2014年夏より準備委員会を編成、8社の工務店と大工、デザイナーが顔を合わせて議論、試作を重ねる中で家具の仕様や強度についてつくり上げた。2015年より「大工の手」を運営する「一般社団法人わざわ座」として全国の地域工務店とともに活動を広めている。

デザイナーの想い

「現代の民藝運動」として、じっくりしっかりゆっくりと運動的に広めたい。その輪が広がるほど多様な生活道具が生まれ、多くの住み手に届き、職人と手仕事が元気になる。だから、わざわざ、広めていく。まずは大工が家具をつくる「大工の手」から。そして「左官の手」「経師の手」…いろんな「手」へ。そして、地域のさまざまな素材、さまざまなつくり手が集うことで、ものづくりの可能性に気づき、広がるきっかけになってほしい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

「大工の手」の参加工務店で家を建てたり修繕を行う時のみ購入可能で、各社モデルハウスに展示。
わざわ座 ウェブサイト
わざわ座 フェイスブックページ

審査委員の評価

大工人口の減少が深刻だ。高齢化が進む一方で若い世代ではなり手がなく、このままだと30年先には手仕事による家づくりが絶滅しかねない。このプロジェクトは、そんな「技」をもつ大工さんに憧れと尊敬が集まることを目的にしたもの。いつでも目に見えて、触れられる家具を大工さんがつくり、そして長く使ってもらうことで手仕事の復権を目指している。家具のデザイン性もさることながら、社会的意義も高く、継続していける仕組みも高く評価した。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   岩佐 十良   藤崎 圭一郎   並河 進   山崎 亮  

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