GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
住宅 [鎌倉材木座の住宅]
事業主体名
川辺直哉建築設計事務所
分類
住宅・住空間
受賞企業
川辺直哉建築設計事務所 (東京都)
受賞番号
16G100808
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

同世代のふたつの家族のためにそれぞれの住宅を立てる計画。鎌倉材木座の海岸から歩いて1分程の距離にあり、海風を感じる穏やかな敷地である。敷地を分割する事によって損なわれるはずの本来の土地の広さを生かすために、二棟の配置をずらし建築面積を小さくする事で、生活と外部との親密な関係を作り出している。開口部の位置と大きさによって開放性とプライバシーを両立し、公園のような外構は近隣にとってのバッファーゾーンとしても機能することを意図している。

プロデューサー

松島孝夫

ディレクター

川辺直哉建築設計事務所 川辺直哉

デザイナー

川辺直哉建築設計事務所 川辺直哉、田岡博之(元所員)

利用開始
2014年8月
販売地域

日本国内向け

設置場所

神奈川県鎌倉市

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

ふたつの住宅を敷地割りからデザインし、所有境界を越えて外部空間を共有する。

背景

1家族で住宅を建てるには大きすぎる敷地であったが、接道巾が有効4M以上あったため、所有形態として完全に分離した敷地として、敷地境界線から計画することにした。一般的な宅地分譲と比べるとより密接な外部空間とインテリアの関係をつくることができ、住宅の床面積に頼らずとも、豊かな生活を実現できると考えた。2つの家族が知り合いであるということは特殊条件であったが、敷地と建築の関係を再考するきっかけとなった。

デザイナーの想い

住宅と住宅に付属した庭としての単一的な計画では無く、周囲の環境と住宅を絡めたフィールドデザイン的な視野で設計を行った。物理的な境界はなくとも、隣地との関係により緩やかな境界が作られ、その中で自然な交流や発見が生まれて欲しい。いずれ緑が増え樹木が育つと、庭は雑木林のようになり、周囲の敷地を含めた地域全体のバッファゾーンとして、公園のよう大らかな場所になることを願っている。

企画・開発の意義

都市計画というとスケールの大きなマスタープランを思い描くが、隣りあう敷地の関係を調停しそれぞれの住宅の関係性を考える事は、最小の都市計画と位置づけることができるのではないだろうか。敷地境界線の設定から計画に関わる事により、配置計画とプランニングを同時に行い、隣り合う敷地同士の関係を作り出そうとしている。所有という枠組みを超えて、生活を豊かにし、画一的な街並みを豊かにすることができないか考えた。

創意工夫

鎌倉材木座で、土地を分割して別々の家族が暮らすための2つの住宅の設計を行った。敷地境界線を決める際、塀を用いずに互いの生活干渉を防ぎ、周囲との適度な距離感を保つように、敷地と建物の大きさの関係と配置計画に配慮した結果、建築面積は許容値に対して50%以下となった。同時にそれぞれの家族が過ごす場所と時間を、敷地の中で2つの住宅のプランのゾーニングとして検討した。占有はできなくても互いの土地を視覚的・意識的に共有できる環境は、緩やかな起伏も手伝い、自然と庭に近い生活を誘導した。結果的に2つの住宅は近い構成となり、1階にキッチンとダイニング、2階に寝室と家族共有のスペースが配置された。開口の位置とサイズについても、生活の軸線や向きのようなものをずらすよう計画している。

仕様

専用住宅(Y邸+M邸) 主体構造・構法 木造在来工法 階数 地上2階 敷地面積 Y邸:243.43m2、M邸:243.43m2、合計:486.86m2 建築面積 Y邸:36.76m2(建蔽率15.10% 許容40%)、M邸:39.05m2 (建蔽率16.04% 許容40%) 延床面積 Y邸:73.52m2(容積率30.20% 許容80%)、M邸:78.10m2 (容積率32.08% 許容80%)

審査委員の評価

住宅のデザインはシンプルだが、開口部の位置や建物の向きの工夫によりそれぞれプライバシーが保たれている。庭を介した緩やかな共有は、既存の住宅地において、分割された敷地に異なる家族が住むという状況に対するひとつの解答例である。

担当審査委員| 手塚 由比   石川 初   長坂 常   日野 雅司   松村 秀一   Gary Chang  

ページトップへ