GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
えちごトキめきリゾート雪月花 [ET-122 1001-1002]
事業主体名
えちごトキめき鉄道株式会社
分類
公共用の建築・施設
受賞企業
えちごトキめき鉄道株式会社 (新潟県)
受賞番号
16G070522
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

えちごトキめきリゾート雪月花は、新潟県西部に導入された観光列車です。沿線風景の新しいシンボルになって欲しいという意図を込めて、風景の中で映えるよう真っ赤な銀朱色のボディに染め上げました。わずか2両編成、定員45名という小さな列車ですが、妙高山や焼山、日本海などの絶景を楽しんで頂けるよう、天井まで伸びる日本最大級の側窓を備え、床の高さを変えて、お客様に今まで見たこともない車窓を提供します。すべての座席やテーブルは天然国産木材を使用し、一等車クラスの居住性を確保しました。雪月花の車内サービスでは、地酒はもちろん、沿線の食材を詰め込んだフランス料理や日本料理を提供し、日本一の観光列車を目指します。

プロデューサー

株式会社イチバンセン 川西康之+株式会社自遊人 岩佐十良

ディレクター

株式会社イチバンセン 川西康之+株式会社自遊人 岩佐十良+六本木リューズ 飯塚隆太+割烹鶴来家 青木孝夫

デザイナー

株式会社イチバンセン 川西康之、笹井夕莉、姫野智宏+株式会社自遊人 岩佐十良、天本季恵

設計デザイン統括 川西康之、笹井夕莉、姫野智宏 ICHIBANSEN/nextstations

詳細情報

https://www.echigo-tokimeki.co.jp/setsugekka/reserve.html

運行開始
2016年4月23日
価格

14,800 ~ 6,000円 (運賃+お食事付き料金、大人1名様)

販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン(妙高高原〜直江津間)、日本海ひすいライン(糸魚川〜直江津間)

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

新潟県にしかない観光列車の決定版を創り上げ、全く新しい視点と車窓、五感を楽しむ旅の時間を提供する

背景

2015年開業の北陸新幹線の経済効果では、沿線各県によって明暗が別れた。当初の予想通り、金沢エリアでは観光客ビジネス客が大幅に増加したが、新幹線かがやき号が全て通過する新潟県内への経済効果は皆無、むしろ減少した。新潟県西部には妙高山など素晴らしい観光資源があり、えちごトキめき鉄道株式会社の主要株主である新潟県と沿線自治体は伸びシロは観光客だと判断、情報発信力のある観光列車を走らせることを計画した。

デザイナーの想い

過疎化が進む地方ローカル鉄道の切り札として、観光列車が各地で導入されている。内装は、あくまで車窓を盛りたてる演出に留めなければならない。外装は、沿線地域の風景で子どもたちの憧れになって欲しいと願う。 デザイナーとして内外装も大事だが、3時間程度の乗車時間をどうやって飽きずに過ごして頂くか?次々に発見に出会って頂けるか?という演出や時間のデザインに腐心した。リピーターの増加につながれば嬉しい。

企画・開発の意義

北陸新幹線の開業経済効果は、沿線地域によって明暗が別れた。新潟県内は新幹線開業後むしろ観光客が減少するというストロー現象が確認された。新潟県など地元自治体では伸びシロは外国人など観光客だと分析し、情報発信力と集客力のある観光列車が企画された。観光列車が日本全国に乱立する中、新潟県ならではのデザイン、雪月花にしかないサービスを提供し、インパクトのある鉄道車両デザインが強く求められた。

創意工夫

観光列車は、美しい車窓の演出が最重要だ。この観光列車が走る路線は明治時代に開業しており、車窓は130年以上ほぼ変わっていない。雪月花では、最新の技術で側窓を可能な限り大きく、床の高さを変えて、今まで見たこともない車窓の視点を創ることを目指した。乗る度に異なる旅を提供してリピーターを生むため、日本海側を向いた席、カフェテラス風の席、大きなテーブルを備えた食堂車風の席、世界唯一の前面展望ハイデッキ個室などバラエティに富んだ座席配置とした。 観光列車は地域の皆さまに支えて頂かねば成功しない。雪月花では、金色に磨き上げられた金物加工品は燕三条地域、鉄道車両では史上初となる瓦床材は阿賀野地域、越後杉は村上地域など県内各地の地場産業が参加した。これらの素材は、メンテナンスは既成品より手間が掛かることになるが、新潟県にしかない観光列車を創る、という強い意志を関係者間で共有し、日々大事に維持している。

仕様

観光用鉄道車両(気動車)、編成:2両編成、定員:1号車23名+2号車22名、車体重量:1号車42.6t+2号車43.t、車体寸法:1-2号車共通20.7m(1両あたりの連結面間距離)、車体最大幅:2.9m、車体最大高:4.0m、車体構造:鋼製溶接構造、最高運転速度:100km/h、駆動機関:ディーゼル機関、出力/回転数:331kw (450ps) / 2,100rpm

どこで購入できるか、
どこで見られるか

えちごトキめき鉄道 上越妙高駅、糸魚川駅、直江津駅、妙高高原駅
えちごトキめきリゾート雪月花予約センター
車両についてデザイナーの解説詳細

審査委員の評価

北陸新幹線開業のストロー効果により観光客が減少した新潟県内で、時間をかけて移動すること自体を楽しむ観光列車を開発し、時間短縮・利便性向上とは異なる価値を明示した。第三セクター経営方式の鉄道会社が、新造車両の観光列車を走らせることに、意気込みを感じる。車両デザインでは、地場産業によるインテリアこだわるだけでなく、沿線景観を最大限に活かすためのパノラマヴューの車窓や日本海側を向いた席配置など場所性に強く依存した思い切ったデザインがなされており、沿線地域空間と車内空間が一体となってひとつの体験を生み出すというメッセージが伝わってくる。

担当審査委員| 根津 孝太   伊藤 香織   岡崎 五朗   佐藤 弘喜   Juhyun Eune  

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