GOOD DESIGN AWARD

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CC

2021

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
ホテル/レジデンス [Light House]
事業主体名
林義一
分類
商業のための建築・環境
受賞企業
株式会社Yamamura SanzLavina Architects (東京都)
受賞番号
21G131235
受賞概要
2021年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

Light Houseは東京都新宿区に建つホテルである。当初オリンピック需要を見越してホテルとして計画されたがCOVID-19の影響で工事途中に居住施設への変更を要求されたプロジェクトである。ホテルの非日常的な空間構成を逆手にとることで、コロナ禍に求められる新たな日常的空間を創出したデザインが特長である。

デザインのポイント
1.ホテルの空間構成を逆手にとり非日常的空間を日常的空間に反転させたデザイン
2.カーテンやブラインドを用いることでプライバシーの確保と快適な高換気効率を両立させたデザイン
3.街道の魅力的な都市空間を惹き立たせる、大きく切り開かれた軽快なタイル貼りのファサードのデザイン
デザイナー

Yamamura SanzLavina Architects サンツ・ラヴィーニャ・ナタリア, 山村健

詳細情報

https://www.yamamurasanzlavina.com/

竣工日
2020年7月
設置場所

東京都新宿区高田馬場4-38-16

受賞対象の詳細

背景

2019年の東京は、東京オリンピック2020のインバウンド需要を見越したホテルの建設ラッシュであった。しかしCOVID-19の影響で外国人観光客の訪日が困難になると予想されたため、本建築では当初予定していたホテルのみのデザインでは竣工後に施主の事業計画に支障をきたすと考え、工事途中にホテルの空間を住居としての利用も可能な空間へと変更した。この社会的背景をうけ、本建築は「これからの居室空間」に求められる新たな日常空間を包含したデザインとなっている。具体的には、日常的に使用することが可能な半屋外空間、高換気効率の快適な室内空間、コワーキングスペースの三つを付与した。現在、屋外空間の価値、換気の重要性、在宅勤務の価値が再認識され、それらを求めるユーザーが増えている。本建築は竣工後多くの問い合わせを頂き満室となった。そのことからも現在の市場動向に適格に適応したデザインであると考えている。

経緯とその成果

建築設計は施主の事業計画に対し空間的に答えるものである。しかしそれだけではなく、未来での時間的な変化を見据え応えることがデザインであると考えている。本建築では、工事途中にCOVID-19に配慮した空間を創出することがデザインの目標であると考えた。半屋外空間の需要に応答すべく、各居室にバルコニーを二つ設け、一方は洗濯など生活に必要なバルコニー、他方は室内の延長として使える居間的バルコニーとしてデザインした。また北、東、南の三面に開口を設け、かつカーテンやブラインドを用いることで、プライバシーの確保と快適な高換気効率を両立できるよう工夫した。加えてレセプションだった1Fロビーは、居住者がテレワークできるコワーキングスペースとした。上記の工夫により、駅から離れた敷地でありながら竣工直後に満室となった。これは施主の事業計画を担保しながら、ユーザーのニーズにも応えたデザインの成果であると考えている。

仕様

敷地面積108.36㎡、建築面積70.46㎡、延床面積554.19㎡の地上9階・RC造のホテル/レジデンスである。外装仕上げについて、屋根はアスファルト防水、外壁は磁器タイル貼り、バルコニーは天然木ウッドデッキである。内装仕上げについて、壁・天井はPB+AEP塗装、床はフローロングおよびカーペット、柱梁はRC打ち放しである。ディバイダーはカーテンデザイナーOndel de Lindeの協力を得た。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ホテルから居住施設へと好転し得るポストコロナ時代の集合住宅
https://www.designboom.com/architecture/concrete-facade-ysla-architects-lighthouse-residential-building-tokyo-11-17-2020/

審査委員の評価

COVID-19の影響により、事業の見直しや計画変更が相次いだ近年の、この特殊な状況化で工事途中にホテルから居住施設へと計画を変更したプロジェクト。各フロア1ルームで6-8人が宿泊するインバウンド向けのホテルを、住居利用可能な空間へと変更する際に「これからの居室空間」という視点に考えをシフトし、用途も空間も固定しない軽やかでフレキシブルな活用シーンが提案されている。通常のマンションでは希少な1フロアを使った大空間を”非日常”として楽しむ環境に置き換え、主に家具やカーテンまた土間と板間のレベル差などを手掛かりに能動的に使いこなせる設計である。各所でデザインのポイントとして採用されているアールは、軽快さと楽しさを計画に引き込む上での象徴的な存在として、ビル型ホテルの画一的な表情に良い違和感を生み出し、同時に街との優しいつながりを感じさせるデザインとなっている。

担当審査委員| 原田 真宏   芦沢 啓治   永山 祐子   吉田 愛  

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