GOOD DESIGN AWARD

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2021

GOOD DESIGN|グッドフォーカス賞 [技術・伝承デザイン]

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受賞対象名
ぬかみそ桶 [ぬか櫃]
事業主体名
有限会社 樽冨かまた
分類
キッチン用品、調理器具、食器・カトラリー
受賞企業
有限会社樽冨かまた (秋田県)
受賞番号
21G040246
受賞概要
2021年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

ぬか床で暮らす微生物と、それを毎日お世話する人にとって心地の良いよう、昔ながらのぬかみそ桶を今の暮らしにフィットさせた「ぬか櫃」。水抜き不要で、微生物が呼吸しやすいという杉桶の良さはそのままに、漬けるときも収納時もスペースに無駄のないフォルム、かき混ぜてもこぼれない深さ、冷蔵庫に入る高さ、漆の力でフチは美しく衛生的。

デザインのポイント
1.隅がないためかき混ぜやすく、きゅうり一本まるまる漬けられ、収納時もスペース効率が良い楕円形。
2.室温が高くなった際、冷蔵庫へ避難できる高さ。かき混ぜてもぬかをこぼしづらい深さ。
3.桶内側上部のみに拭き漆を施すことで、木桶の水分調整機能により水抜き不要、ぬかの拭き残しがなく衛生的。
デザイナー

有限会社樽冨かまた 柳谷直治

詳細情報

https://www.tarutomi-kamata.com/

発売
2021年6月
価格

36,000円 (税別本体価格)

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

背景

「櫃(ひつ)-貴いものをしまう箱-」と捉えることにより、「白米のためのおひつがあるならば、ぬかのためのおひつを。」と思ったのがきっかけだ。江戸時代、精米技術が発達し、白米ばかりを食べるようになった江戸の人々は栄養不足になり、脚気が流行ったそうだ。そこで人々は、ぬかの旨味と栄養を野菜に移した「ぬか漬け」を食べることでそれを克服した。「貴いお米を余すところなく、美味しくいただく。」これには日本の健やかな食、暮らし、考え方までをも感じさせられた。以前からぬかみそ桶というものはあり、木が水分をゆっくりと吐き出すため、水抜きの必要がない上に、微生物が呼吸できるため重宝されてきた。しかし、ぬかみそ桶は土間に置くことを前提に作られているため、今の住環境にはフィットしない。古来から酒、味噌、醤油などの発酵食品の醸造に用いられてきた杉桶の価値を今一度見直し、時代に合わせた再編集をスタートさせた。

経緯とその成果

杉桶の素材特性を活かしながら、フォルム、使い勝手が現在のライフスタイルにフィットするよう3点の工夫をした。1.「楕円形」楕円の形は隅がないのでかき混ぜやすく、きゅうりや茄子などの縦長の野菜を寝かせて漬けるにはスペース効率が良く、収納時も無駄がない。2.「深さ・高さ」毎日のかき混ぜ作業でぬかが容器からこぼれてしまうのは大きなストレス。ぬか1㎏と水1ℓで作ったぬか床をしっかりとかき混ぜてもこぼれない深さ12㎝。猛暑で室温が上昇しても冷蔵庫へ避難できる高さ16㎝。3.「拭き漆」ぬか漬け容器として木桶唯一の難点がフチに付くぬかをきれいに拭き取れないことであり、そこからはカビが生えてしまいやすい。そこで、桶内側の上部だけに拭き漆を施すことにより、木桶の水分調整機能で水抜き要らずはそのままに、フチについたぬかはさっと指で拭い取れ、漆の抗菌作用で美しく、衛生的にぬか床をお手入れすることが出来る。

仕様

寸法:幅285・奥行225・高さ155(㎜) 最大内容量:約4ℓ 重量:750g 主材:杉・真竹・生漆

どこで購入できるか、
どこで見られるか

樽冨かまた公式オンラインショップ
樽冨かまた公式オンラインショップ

審査委員の評価

発酵食品にもう一度、光が当たるなか、1846年から続く歴史ある樽屋が、時代にあったものづくりとして、ぬか櫃にチャレンジしている。大きさや高さ、楕円形状など、冷蔵庫での居場所を綿密に計算し、生活に馴染むよう隅々までよく考えられたプロダクトに仕上がっている。また、漆を一部使用することで、カビがつかないような心遣いも、このお櫃と一生付き合いたいと思える人たちの顔が思い浮かぶようなデザインに評価が集まった。

担当審査委員| 辰野 しずか   大友 学   原田 祐馬   山田 遊  

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