GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
地下鉄駅 [ダンスオブライト]
事業主体名
ソウル特別市文化本部デザイン政策課
分類
公共の建築・空間
受賞企業
株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所 (東京都)
A round architects (South Korea)
Seoul Metropolitan Government,Culture Headquarters (South Korea)
Social Interaction Deign:tpot (South Korea)
株式会社木下洋介構造計画 (神奈川県)
Modori Construction (South Korea)
受賞番号
20G171120
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

ソウル市が2016年から推進する、公共美術プロジェクトの一環で開催された国際コンペにより実現した、地下鉄ノクサピョン駅の改修計画である。コンペではアート作品が求められたが、本計画はアトリウム全体を、誰にでも開かれた光に満ちたメディテーションの場とすることで、賑わいやコミュニティとは別の、公共の担う重要な役割を示した。

デザインのポイント
1.アート作品のコンペであったが、光によって、人々を美しく引き立たせる環境のデザインとして取り組んだ。
2.忙しく日常的な駅を、賑わいやコミュニティでなく、誰にでも開かれたメディテーションの場とした。
3.自然光がエキスパンドメタルのドームにあたることで、時間・天気・季節によって変化し続ける空間。
ディレクター

Nam Jeong, CEO, Social Interaction Design : tpot

デザイナー

株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所 成瀬友梨、猪熊純、鳥居希衣+Park Changhyun, Cha Yoonji, a round Architects+株式会社木下洋介構造計画 木下洋介

左から)成瀬友梨・猪熊純・パクチャンヒョン

詳細情報

http://webzine.seoulmetro.co.kr/enewspaper/articleview.php?master=&aid=1763&sid=73&mvid=684

利用開始
2018年3月14日
販売地域

国外市場向け

設置場所

ノクサピョン駅

受賞対象の詳細

背景

近年の社会は、いつも忙しく、たくさんの情報にさらされ、私たちに休まる時間を与えてくれない。都市部の地下鉄の駅は、人々が携帯電話を見ながら、足早に通り過ぎる場所であり、そうした社会を象徴するような場所の一つだ。また、ノクサピョン駅の隣接地は、長らく海外の軍の基地となっていたが、2017年にソウル市に返還され市民公園になることが発表された。こうしたコンテクストから、私たちは今回の計画を、単なるデザインの刷新とは捉えず、賑わいやコミュニティを育むのでもなく、地域の未来を称え、平和を願い、あるいは少しの間自分を空っぽにできる、明るく優しいメディテーションの場とすることこそ、ふさわしいと考えた。

経緯とその成果

メディテーションの場を作るにあたって、天窓から光が降り注ぐ、ノクサピョン駅の地下4層の大きなアトリウムは、大変可能性のある場所であった。一方で既存の空間は仕上げの素材感が煩わしく、また導線計画が冗長だった。そこで吹き抜けいっぱいに真っ白なエキスパンドメタルのドームをつるすことで、内部の空間を抽象化し、移動するにつれてドームの内外を行き来する豊かなシークエンスを作り出した。 天窓からの直射光は、ドームの一部を照らして滲み、時間とともにゆっくりと動き続けたり、天気によってはドーム全体を柔らかく明るく照らしたりする。夜には周囲の人工照明によって、ドームの存在がほとんど消えてしまう。周囲の回廊からは、ドームはとてつもなく大きなランタンのようにも見える。 今回私たちが設計したのは、人のスケールを超越した、とてつもなく大きな光の気積と、とてつもなくゆっくりとした光の移ろいの時間だと考えている。

仕様

リノベーション 鉄骨造 計画面積 2722.02m2 駅舎アトリウム地下1階から地下4階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ソウル特別市ノクサピョン駅
「地下鉄駅、芸術になる! ノクサピョン駅地下芸術庭園」 韓国観光公社
「ソウルノクサピョン駅"庭園のある美術館"に変身」NEWSIS
「通勤途中の"芸術の香り"地下鉄に美術館がある時代」MBK

審査委員の評価

市が推進していた公共美術のコンペに対し、オブジェを加えるのではなく、もとの筒状の吹き抜け空間をいかしながら、印象的な光の環境をつくるリノベーションによって応えた作品である。その際、エキスパンドメタルのドームを吊るすというミニマムな操作で、短期間で空間を変容させることに成功した。ここは訪れる季節や時間帯、あるいはその日の天候によって、空間はさまざまな表情をみせることから、繰り返し訪れる利用者にとっても、幾度も発見を与えることが可能になるだろう。

担当審査委員| 伊藤 香織   五十嵐 太郎   山崎 亮   山梨 知彦  

ページトップへ