GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住宅 [出窓の塔居]
事業主体名
藤 貴彰+藤 悠子
分類
戸建て住宅
受賞企業
藤 貴彰+藤 悠子 (東京都)
受賞番号
20G140894
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

夫婦2人・こども2人・猫2匹が住む、各階全周出窓の住宅である。 出窓の塔居では、個々人が快適な場所を選び取りながら生活をしていくこと、 周囲の既存住宅と良好な関係を築く為に周囲に空地を生む建物形態とすること、 機械制御に頼らない環境とする為、通風・採光をシミュレーションすると共に、炭化コルクよる外断熱を試みている。

デザインのポイント
1.個々人が快適な場所を選び取りながら生活する為に、椅子や机、寝床にもなる出窓を各階全周につくったこと。
2.風環境を最適化する八角形の建物形状とし、敷地四隅に既存住宅と良好な環境を生む空地を作ったこと。
3.環境解析で、出窓に光窓・風窓・壁窓の3つの性格にづけをしたこと。出窓に地震力をすべて負担させたこと。
デザイナー

藤貴彰、藤悠子

写真右:藤 貴彰 写真左:藤 悠子

利用開始
2020年2月
設置場所

東京都渋谷区

受賞対象の詳細

背景

・都心部における隣の住居に配慮のない敷地いっぱいに建てる建物の建ち方に違和感を感じ、周囲や足元に大きく空地を設けたいと考えたこと。 ・室ごとに振る舞いが固定されがちな住宅において、様々な振る舞いを許容する住居の在り方とは何かを模索した。 ・住居として設計をしているが、働き方・住まい方が大きく変わっていっている現代において、用途が変わって店舗やオフィスになったとしても、尚魅力ある器になっているべきだと考えた。 ・環境と共生することを考えた。環境負荷軽減という意味合いと共に、周囲の住居と建物が作る環境が調和をすることも重要だと考えた。そこで環境シミュレーションによって、微気候を分析をすることを大事に考えた。 ・建物を作るプロセスを子供たちにも体験してもらうことが、建築文化を支える一助になると考えた。地鎮祭・竣工式に地域の子供たちを招き、家を建てる様々なプロセスを経験させたいと考えた。

経緯とその成果

・足元の建蔽率は敷地面積に対し、約40%に抑え、 敷地に対して斜めに4隅を切ることで、周囲に空地がたくさんできる計画とした。4隅を切った形態が、天空率による道路斜線の緩和が最も効果的になる形態となり、今回のボリュームを実現できた。 ・内部空間を最大化する為のひとつの解法として出窓を用い、どこでも腰掛け、机となり、寝床となり、各階ごとの高さと用途の揺らぎによって空間を発見的に使いこなしていく空間を作った。 ・環境解析によって、光風熱を分析し、様々な快適性をもった光風熱環境を得た。熱については、炭化コルクによる外断熱を試みている。 結果的に、コロナへの対策としても家の中に性格の違う環境がいくつもあることは功を奏した。 過ごす時間が長くなるからこそ、屋上・前庭を含めて、場所を選べることの価値を再認識できた。

仕様

敷地面積:43.91㎡、建築面積:25.39㎡、延床面積:84.35㎡、鉄骨造、地上3階・地下1階・塔屋1階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都渋谷区

審査委員の評価

八角形の箱を積み重ねたような外観が印象深い住宅である。内部は、家族が集まる場としてふさわしい求心性を持ちながら、一方で大きな出窓が空間に遠心性を与え、その内に向かう親密さと外に向かう開放感の同居が心地いい。出窓は腰掛けたり寝転んだりと、日常の中で様々な行為を誘発し、その心地良さを増幅しているに違いない。外観の印象を決定づけるコルク素材は、その耐久性や経年変化に不安は残るが、不思議な存在感をもって脳裏に刻まれる。こうした実験的な試みは、次の時代のスタンダードを生み出す上でも意義があるだろう。

担当審査委員| 手塚 由比   小見 康夫   千葉 学   山﨑 健太郎  

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