GOOD DESIGN AWARD

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2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
省エネ住宅 [宙の家]
事業主体名
松田益義、松田布佐子
分類
商品化・工業化住宅
受賞企業
株式会社MTS雪氷研究所 (東京都)
株式会社ESPAD環境建築研究所 (東京都)
ルーバーライン (静岡県)
受賞番号
20G140857
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

地球物理学者である施主が市街地の居住空間として構想し、環境重視の建築家とコラボで実現した実験住宅。屋根を開放し大型の天窓に高断熱、高反射、高拡散のルーバーを設置した。ルーバー角度を室温と太陽高度に感応して自動制御させ、天空と室内とを連結したかってない宇宙を取り込む「宙の家」を創出。併せて冷暖房コストの最小化を達成した。

デザインのポイント
1.太陽からの短波放射と屋内からの長波放射を有効利用して、冬の縁側の陽だまりと夏の涼夜を屋内に実現
2.室温と太陽高度の情報に基づき、天窓からの短波放射侵入量と屋内からの長波放射放出量をルーバーで自動制御
3.天空を屋内に取り込み、屋外で得られる快適感を室内に創出
プロデューサー

株式会社MTS雪氷研究所 松田益義

ディレクター

株式会社ESPAD環境建築研究所 藤江保高

デザイナー

株式会社MTS雪氷研究所 松田益義+株式会社ESPAD環境建築研究所 藤江通昌

松田益義(左)、藤江通昌(中)、藤江保高(右)

詳細情報

https://my.matterport.com/show/?m=u8cMHwaAWsq

入居日
2018年8月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都杉並区成田東4-19-1

受賞対象の詳細

背景

地球物理学者の施主と環境建築家の組合せで、10年程前に日本で1,2の日照率を誇る八ヶ岳南麓の尾根にワンルーム総吹き抜け、天井高5m~6.5mの別荘を建てた。北面以外の3面を総ガラス張りとし、全面にブラインドとロールスクリーンを設置し、外からの日照(短波放射)と室内から放出する長波放射とを制御した。以来、毎週末の滞在が何よりの楽しみとなり、10数年が経過し、居住空間における放射の役割の重要性を痛感した。人が心地よく過ごせる快適空間とは何か?その条件は?実現の可能性は?コスト・フリーにどこまで近づけられるか?5年にわたる毎週末の別荘での居住体験に基づく概念構想、短波/長波放射量と室温の多点観測、実証試験と理論構築を積み重ねて、杉並の住宅街に実証実験住宅を建築した。

経緯とその成果

快適な居住環境の象徴として「冬の日溜まり」と「夏の涼夜」を選び、その実現に向け太陽からの短波放射量、ガラス面での反射量と透過量、床や壁面からの長波放射量に関する一年の連続観測を実施、観測データの解析、室温との関係を得た。これを基にルーバー制御のロジックを組立て、室温と太陽高度に応じたルーバー角度の制御プログラムを作成した。又、ルーバーメーカーに高い反射率と散乱特性のアルミ素材で断熱性の高いルーバー製作を依頼し、自動と手動の操作選択も可能にした。居住空間は室温が平均化するよう一体とし、生活機能は可動障子で区画した。都市部では3方向が隣家の壁面に囲まれ、布団や洗濯物の干し場に苦労する人は多い。しかし、屋根の上には無限の宇宙空間が広がる。窓からの日照が限られる都会の住宅に暮らす人々や、様々な居住環境に暮らすお年寄りの方たちに「冬の日溜まり」と「夏の涼夜」を届けたい。

仕様

敷地面積:141.12,㎡ /建築面積:70.49㎡ /延床面積:129.59㎡ /建蔽率:49.96%(許容50%)/容積率:91.83%(許容100%)/最高高さ:7.75m/階数:地上2階建て/構造:木造/地域地区:第1種低層住居専用地域、準防火地域/ルーバーシステム:アルミ両面ミラーt0.4 ALANOD® MIRO®851貼り 幅1820㎜

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都杉並区成田東4-19-1
バーチャル空間
ESPAD BLOG
MTS HP

審査委員の評価

地球規模はもとより、暮らしに身近なレベルでの気候変動も現実味を帯びてきている現代において、住宅の環境性能を確保することはもはや初期条件だが、その性能確保のために住宅が重装備になってしまっては、本末転倒である。その点この「宙の家」は、実に単純な機構でそれを実現している点が秀逸だ。日射や通風を一日の中での日射の変化に応じて可変にし、最適な空気環境を住宅にもたらしている。しかしながらそれ以上に魅力的なのは、太陽光がルーバー によって刻々と表情を変えながら降り注ぎ、住宅の中にいても自然の移ろいを豊かに感じとれることにある。自然への感受性を育むことは、環境問題を考える上で不可欠な側面だからである。

担当審査委員| 手塚 由比   小見 康夫   千葉 学   山﨑 健太郎  

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