GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
磁気テープストレージメディア [FUJIFILM LTO Ultrium8 データカートリッジ]
事業主体名
富士フイルム株式会社
分類
素材・部材
受賞企業
富士フイルム株式会社 (東京都)
受賞番号
20G100596
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

磁気特性・長期保存性に優れる微粒子「バリウムフェライト磁性体」を独自開発し、従来品の2倍となる最大記録容量30TB(非圧縮時12TB)を実現するデジタルデータのストレージメディア。将来的に220TBの超大容量化を可能とする技術。規格化されたカートリッジ内にある磁気テープの特長を伝えるコンテンツまでデザインし商品化した。

デザインのポイント
1.従来のメタル磁性体より粒子が細かく高密度な「バリウムフェライト磁性体」を独自開発し高容量化を実現。
2.写真フィルムで培った粒子形成、ナノ分散、精密塗布、スリッド、精密成型、品質保証を応用したプロセス。
3.デザイナーが技術の特長や強みを動画コンテンツで可視化する等、社内外に向けたブランディングデザイン。
プロデューサー

富士フイルム株式会社 記録メディア事業部

ディレクター

富士フイルム株式会社 デザインセンター長 堀切和久

デザイナー

富士フイルム株式会社 デザインセンター 中村佐雅仁

詳細情報

https://www.fujifilm.com/jp/ja/business/data-management/datastorage/ltotape

発売
2019年9月2日
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

背景

1954年に写真フィルム技術を応用して磁気テープの研究を開始し、写真領域で培った技術を絶えず進化させ、日本初の放送用オープンリールから家庭用のビデオやカセットを商品化してきた。昨今では、IoT/ICTの進展、AIによるビッグデータ解析の普及により、世界のデータ量は爆発的に増加し、データを安全・安価に長期保管したいニーズが高まっている。そこで、大容量、低コスト、長期保存性という特長があり、データ保管に最適なデジタルデータのストレージメディア(大超量磁気テープ)を開発。さらに、高容量化を実現するために独自技術である超微粒子磁性体の均一分散技術(ナノ分散技術)と、超薄層磁性層塗布技術(薄層塗布技術)を用いて、従来のメタル磁性体より粒子が細かく高密度な「バリウムフェライト磁性体」の製品化に成功し、ますます増大するデータストレージ需要に対応する。

経緯とその成果

全世界で生成されるデータ量は近い将来、年間1630億TBにのぼると言われている。大量のデータを保存するには長期間データを保護でき、保管中にデータが消失しないためのセキュリティ対策や寿命の長さ、データ量の増大に伴うランニングコスト削減が課題となる。磁気テープはデータの読み書き以外は電源・ネットにも繋がずオフライン管理が可能。 停電・クラッシュ・サイバーアタックによる データ損失のリスクがなく、常に稼働する必要がないため消費電力もセーブし、容量を増やす際はテープカートリッジの追加で対応可能。ランニングコストはHDDのおよそ3割。今後、独自開発した「バリウムフェライト磁性体」により220TBに及ぶ超大容量化が見込まれる。ハードウェアエラーの発生確率も極めて低く、 HDDストレージと比べ1/1000から1/10000程度。 寿命はおよそ50年。 半世紀もの長期間、貴重なデータを保管することが可能。

仕様

最大記憶容量30TB(非圧縮時12TB)、テープ幅:12.65mm、テープ厚:5.6μm、テープ長:960m、カートリッジ寸法(幅×高さ×厚さ):105.4×102.0×21.5mm

どこで購入できるか、
どこで見られるか

富士フイルム株式会社 記録メディア事業部
LTOテープ
バリウムフェライト技術
「磁気テープ」とは?

審査委員の評価

磁気テープは古い記録媒体のイメージがあるが、読み書き時以外は電源が不要で消費電力を抑制でき、停電、クラッシュ、サイバーアタックによるデータ損失リスクがないなどの特長を有する。本製品は、磁性体、粒子形成、精密塗布、精密成型などの高い独自技術により、ICTやAIの普及、進展などによる大量データを安全、安価に長期保管するニーズに応えるもので、現在および将来を見据えた優れたデザインである点を評価した。

担当審査委員| 朝倉 重徳   重野 貴   林 千晶   村上 存  

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