GOOD DESIGN AWARD

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CC

2019

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
町家シェアハウス [シェアハウス泰山堂]
事業主体名
宮本敏文
分類
小規模集合住宅
受賞企業
株式会社空環境計画 (石川県)
受賞番号
19G120947
受賞概要
2019年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

JR小松駅・公立小松大学から徒歩5分の町家が建ち並ぶ通りに建つ、築90年に近い九谷焼店舗であった町家を改修した、女性入居者6人のためのシェアハウスです。小松大学生の利用を想定しており、シェアの概念を取込む事で、住まいの境界を曖昧にする住空間としてリノベーションし、地域の共有資産である「こまつ町家」を次世代に継承します。

デザインのポイント
1.街の通りと緩やかに繋ぐため、シェアキッチンを通り土間に面して設け、「食」に纏る交流の場としています。
2.伝統意匠をもつ畳ホールを共有空間とする事で、一人暮しでは得られない多様な使い方・町家体験が可能です。
3.2階ホールは既存漆塗材を活用した空間とする事で、町家の歴史が感じられる女性のための艶のある空間です。
プロデューサー

宮本泰山堂 宮本敏文

ディレクター

株式会社空環境計画

デザイナー

常橋明浩、住田薫、常橋明

利用開始
2018年3月
販売地域

日本国内向け

設置場所

石川県小松市東町

受賞対象の詳細

背景

地方では駐車スペース問題や建物自体維持には広すぎるという理由で、日々町家が取り壊されている状況があります。その中で、持続可能な社会の実現には、蓄積された「時間」「モノの経年変化」をポジティブな価値観として捉えることで、年代を経るごとに建物の価値が減少するのではなく、増加する価値観を醸成する必要があります。町家は内部の機能更新を伴いながら、外観・形式を継承してきた建築であるため、今回の改修においても、外部は、街並みを繋げる素材の統一感・工法に配慮しながら、内部は、市場において高まりつつある「シェア」の概念による現代的な機能を挿入した部分を、白木色や白の素材とすることで、改修の跡を残し時間の混在をポジティブに表現した空間としています。また九谷焼を生業としてきた町家において、小売という産業形態ではなく、住空間・生活に染み入る器として使用することで、現代における九谷焼の新たな魅力を再定義します。

経緯とその成果

シェアハウスだからこそ、一人暮しでは得ることが出来ない、多様な共有空間・豊かな設備により、「シェア」することの価値を高めることを最大の目標としています。 シェアキッチンは、既存木レンガ仕上げの通り土間と地続きにつながる、大きな杉床のシェアキッチンを設け、レベル差による柔らかい境界とともに、床座・椅子座・立つ人の目線高さを合わせることで、各場所で自然な繋がりをもたせており、入居者、その友人たちやイベント時には地域の方々をつなぐ場所となっています。 畳ホールは既存トップライトがある伝統的な吹抜空間で、屋外のようなおおらかさがある、オーナーさんとの共有空間で、パブリックな空間の中にもシェアの段階にグラデーションをもたせています。シェアキッチン-シェアする通り土間といった水平方向につながる空間に対して、大きな吹抜によって垂直方向に「まち-シェアハウス-町家」をつなげる共有空間の構成としています。

仕様

■面積 敷地面積326.54㎡  建築面積 59.13㎡  延床面積194.81㎡(1階54.78㎡ 2階140.03㎡) ※建築面積・延床面積はシェアハウス部分のみ記載 ■主体構造・工法 等 木造伝統工法  階数 地上2階 軒高6.89m 最高高さ12.31m ■用途地域:商業地域 ■こまつ町家のリノベーション

どこで購入できるか、
どこで見られるか

空環境計画 KUU Architet & Associates
筒前工務店

審査委員の評価

町家の特質を引き継ぎつつシェアハウスへリノベーションした作品。周辺との関係を生み出しながら、陰影のあるデザインが評価された。「時間」というものに向き合うリノベーションだからこそ可能になったデザインである。入居の実績を見ても地元の評価が高いと言える。地域の共有資産である町家が本質的な形で再生されることは、これからのまちづくりに対する指針となるであろう。

担当審査委員| 仲 俊治   小見 康夫   千葉 学   栃澤 麻利  

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