GOOD DESIGN AWARD

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2019

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
事務所併用住宅 [六日町の町屋]
事業主体名
個人施主
分類
戸建て住宅
受賞企業
空間芸術研究所 (山形県)
受賞番号
19G120930
受賞概要
2019年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

国史跡の国分寺薬師堂の杜にほど近い場所に建つ事務所併用住宅。1階にガス・灯油の販売とダスキンのフランチャイズ店のための機能と住宅の玄関をもち、2、3階をそれらを生業とする4人家族の住まいとしている。地域の歴史に呼応しながら、間口の狭い細長い敷地で職住近接(一体)の新しい形を求めた結果、近世の町屋のような構成となった。

デザインのポイント
1.事務所併用住宅に不可欠な、商売を営むための機能を維持しながら、家族が豊かな生活を営めるようにした。
2.間口が狭く細長い敷地に対し巧みに縦と横の抜けをとることで、自然光や風が隅々までいきわたるようにした。
3.国分寺薬師堂の歴史的景観に配慮しつつその杜の眺望を内部に取り込むことで、歴史や自然との調和を試みた。
プロデューサー

空間芸術研究所 矢野英裕

ディレクター

空間芸術研究所 矢野英裕

デザイナー

空間芸術研究所 矢野英裕

詳細情報

http://vectorfield.net

利用開始
2017年6月1日
設置場所

山形県山形市

受賞対象の詳細

背景

この界隈では毎年5月8日から10日の3日間、四百年の伝統をもつ薬師祭植木市が車両を通行止めにして行われる。前面道路はその開催場所となる主要な通りであり、周囲には日用品を取り扱う店舗併用住宅等が建ち並んでいる。沿道一帯が、都市計画による道路拡幅工事のために、一定期間内に市の補償を受けて、セットバックして建て替えることを要請されていた。また、国史跡の国分寺薬師堂が通りに面してあるため、景観審議を受けて設計を進める必要があった。施主と設計打合せした際、当初住んでいた併用住宅でも採用されていた、北側道路から南側の荷捌き所まで通じる歩車兼用の通路を1階に設けることが、家業を営む上で欠かせない機能であるのという理由で、必須条件とされた。その上、ただでさえ間口が広いとは言えない敷地の中で、階段に加え、バリアフリー化のために新たにエレベータという垂直動線を設けることが要望された。

経緯とその成果

敷地は、南北に細長い形である。敷地の大半が近隣商業地域に属しており、東西は隣地境界近くまで建物が建つ可能性もあり、南北面からの採光だけでは、建物の中央部分が風通しや採光の点で問題を抱える可能性があった。施主要望にあった通路を従来とほぼ同じ位置にとり、その中央にあたる部分に、空まで抜けた中庭を設けることで、建物全体が呼吸できるようにした。中庭に面してエレベーターホールを設け、階段室から2階3階のリビング等への通路を兼ねる構成とした。都市におけるさまざまな制約の中で、経済性も考慮しつつ、いかに自由で快適でふくらみのある空間が実現できるかを模索した。設計を進めるうちに、いつの間にか縦の抜けと横の抜けのある近世の町屋のような空間構成になっていることに気づいた。また、歴史的町並みの景観審議を経て、格子をつけた意匠を採用したこともあり、RC造の近代建築でありながら町屋のような雰囲気をもつ建物になった。

仕様

敷地面積:255.43㎡ 建築面積:142.18㎡ 延べ面積:361.76㎡  構造規模:壁式鉄筋コンクリート造 地上3階建て

どこで購入できるか、
どこで見られるか

山形県山形市
六日町の町屋 / Townhouse in Muikamachi
六日町の町屋 / Townhouse in Muikamachi
Replan東北vol.65に「六日町の町屋」が掲載されました

審査委員の評価

道路拡幅や景観審議など、都市計画上の様々な制約のある土地に生まれた、現代の長屋のような住宅であり仕事場である。1階には、通り庭のような通り抜け通路があり、そこを起点に吹き抜けやテラスが立体的に展開して、家の隅々にまで光や風を届けている。細長い敷地とは思えないくらいの快適な環境が生まれているが、同時にこれらの建築的な仕掛けが、住まいと仕事場の程よい関係性を築くことにも寄与しており、現代における都市型住宅の一つのプロトタイプになりそうな普遍性を持った空間となっている。

担当審査委員| 仲 俊治   小見 康夫   千葉 学   栃澤 麻利  

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