GOOD DESIGN AWARD

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CC

2019

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
印鑑 [オウ]
事業主体名
株式会社はせがわ
分類
文具・事務用品
受賞企業
株式会社はせがわ (東京都)
株式会社TIDS (東京都)
受賞番号
19G020116
受賞概要
2019年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

印鑑の本質的な価値である印面に込められた持ち主のアイデンティティ。持ち主の意思そのものと言える印影を淀みなく写し出すOW:(オウ)は、印鑑の本質的な役割を原点から見つめ直した印鑑。本体のくびれが指先を無意識に誘い、まるで身体の一部となって印を写し出すような感覚で、持ち主の意思や決断の証である印影をブレず明瞭に写し出す。

デザインのポイント
1.本体のくびれ形状が、印面が紙面に平滑にブレなく接する構造をうみ、安定的で明瞭な押印を可能としている。
2.本体表面に施した本漆の経年変化により、時を経て持ち主との結びつきを強めていく感覚を与える。
3.寝かせても、転がらない、朱肉で汚さない、といった印鑑としての実利的な価値を一つの形に落とし込んだ。
プロデューサー

株式会社はせがわ 代表取締役 杉角賢太郎

ディレクター

株式会社TIDS 上島弘祥

デザイナー

株式会社TIDS 上島弘祥

詳細情報

http://www.ow-stamp.jp

発売予定
2019年8月23日
価格

85,000 ~ 255,000円

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

背景

印鑑は日本の生活の中で、持ち主の同一性を証明する道具としてあらゆる場面に定着してきた。その中で、印鑑の価値基準は素材の希少性や加工の難易度、本体の装飾性などに置かれるようになってきており、チタンをはじめとする機械彫りによるデジタル加工のプロセスによる「同一性」という意味合いを持ち合わせない表層的な価値を謳う製品が散見される状況が生まれている。一方で、高級印鑑の代名詞とされてきた象牙の輸入や取り扱いの規制の強化、またデジタルガバメント推進をはじめとした証明手続きのデジタル化の動きによって、今、印鑑の存在価値が改めて問われている。 そのような時代の中において、手彫りという高度な人間の技によって生まれる世に一つしかない同一性を示す道具である印鑑の本来的な価値が、製品の主の魅力として改めて世に浸透していくための、新しくも本来の印鑑の姿を生み出すことを考えた。

経緯とその成果

長年、印鑑といえば誰もが思い描くほど“円柱”という形が定着化した製品カテゴリーの中で、新たに本質的、かつ直感的に魅力と感じられる姿を見出すことの難しさがあった。その上で目指したのは、外装的な質感の表情や素材の希少性などで価値を作るのではなく、永く在り続ける新たな印鑑本来の魅力の典型の創出。本体の印面に込められた価値を紙面に映し出すことが印鑑の本来の役割であり、淀みなくそれを映し出すことを追求することが本来の印鑑の価値を高めていくことと捉え、そのことを実現するための造形を創出しようと考えた。結果的に生まれた印面本体のくびれと内側に窄んだ印面の形状は、印鑑本体を確実に保持し、どのように押し当てても印面が平滑に接し、ブレない押印を可能にする。そのアイデアは、手で造形を探ることで自ずと生まれていった。量産化においては、その複雑な3次局面の製作を、複数軸のNCマシンを導入することで可能となった。

仕様

【寸法】 21mm角印 : (印面サイズ21mm角) 24mm角印 : (印面サイズ24mm角) 15mm丸印 : (印面直径 15mm) 16.5mm丸印 : (印面直径 16.5mm) 18mm丸印 : (印面直径 18mm) 【重量】 【材質】 本体 : 黒檀 塗装 : 本漆

どこで購入できるか、
どこで見られるか

OW: 公式ウェブサイト

審査委員の評価

日本の生活の中で印鑑を押すということは、責任の伴う大変重要な行為である。重みを持った行為がイメージとして形に落とし込まれたデザインは、漆塗りの深い黒やなだらかな曲線とともに手に馴染み、伴う責任を実感させる。セットのケースも気が配られたデザインで、外観だけでなく一連の所作が隅々までデザインされている。近年、伝統工芸にデザインの手が入った製品が多くあるが、その中でも非常に良い進化の例であると言えるだろう。

担当審査委員| 三宅 一成   石戸 奈々子   岡本 健   清水 久和  

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