GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
大学施設 [近畿大学 国際学部棟]
事業主体名
学校法人近畿大学
分類
公共用の建築・施設
受賞企業
株式会社NTTファシリティーズ (大阪府)
受賞番号
16G110958
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

国際学部開設に向けた教育環境構築にあたり、「教育環境を社会化(グローバル化)」するデザインアプローチを行った。 少人数教育のための演習室を千鳥状にスライドすることで生まれる余白を、吹き抜けと学生の拠り所となるオープンスペースとしている。斜めに連続していく吹き抜けは、立体的なつながりを生むと共に、エコボイドとしての機能も果たしている。キャンパスに面した東面には木格子を設け、日射遮蔽やフィトンチッド効果で学生の環境を包み、中高層建築における木材利用の可能性も提示している。室やフロアという概念を超えて、流動的な空気や風景によって、空間全体が身体感覚的につながっている環境空間を目指した。

プロデューサー

NTTファシリティーズ 畠山文聡

ディレクター

NTTファシリティーズ 畠山文聡

デザイナー

NTTファシリティーズ 畠山文聡+田中裕介

NTTファシリティーズ 畠山文聡+田中裕介

詳細情報

http://int-studies.kindai.ac.jp/

利用開始
2016年4月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東大阪市

仕様

増築部分 RC 0+4 / 3,391.56㎡ 既存部分 RC -1+6 / 7,215.60㎡

受賞対象の詳細

背景

近畿大学の「従来の固定概念を打ち破る」「グローバル化推進」という考えを具現化することからの着想である。少人数での議論が行われる演習室は、吹抜によって上下左右につながり、どこにいても活発な雰囲気が感じられる。領域の重なりや隙間をデザインすることで、単なる学習空間としてではなく、室・フロアという既成概念を超えて空間全体がつながり、社会的な場としての豊かさも併せ持つ新たな教育の場を創出できないかと考えた

デザインコンセプト

空間全体が身体感覚的につながる、既成概念を超えた新たな教育の場を創出する

企画・開発の意義

環境変化(グローバル化)への追従は、どの組織においても必要不可欠な課題である。この取組みでは、新たな気づきや発見、価値観がネットワーク状に同時に拡散していくような、知のプラットフォームとしての効果を最大化することを考えた。建築空間の提案であると同時に、領域の重なりや隙間をデザインしたことによる波及効果の提案である。ファサードの木格子についても、中高層建築における木材利用の新たな可能性を提示している

創意工夫

既存棟への横増築のため天井高さが低くならざるを得なかった中で、演習室を千鳥状にスライドし、生まれた余白を吹抜け・オープンスペースとしたことで天井高とは異なるひろがり感を得ている。平面は階毎にもズレているため吹抜けが斜め方向に連続し、いくつもの小さな領域が立体的に同時に交錯していく。加えて、連続する吹抜けはトップライトから低層部へ自然光を届け、エコボイドとして自然換気機能も果たす。また、木格子を内包する東面のダブルスキンも連動した自然換気が可能で、インナーサッシを開放すると心地よい外気とともに木の香りがほのかに広がり、フィトンチッド効果で学生を包み込む。木材は慎重な素材選定・加工と法的整理により、杉の生木(サーモウッド処理)を使用している。知のプラットフォームとなる特徴的な空間は心地よい自然な環境に包まれ、同時に環境負荷低減にも寄与している。

デザイナーの想い

建築単体のデザイン、表層的なデザイン(=ファサード建築)ではなく「地域」「環境」「教育」「機能」「アクティビティ」の関係から導き出される本質的な空間デザインへのアプローチにより、室やフロアという既成概念を超え、空間全体が身体感覚的につながっているような新たな環境空間の領域を追求した。「教育環境を社会化(グローバル化)する」ことに対して建築デザインの波及効果が担える役割が何かを考えた。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

近畿大学東大阪キャンパス(東大阪市)にて見学可能
近畿大学ホームページ

審査委員の評価

木格子のファサードは従来の冷たい印象になりがちなビルを超えて、窓辺に人を集める優しさを備えている。また複雑なボイド空間を組み合わせることで、階で分断されがちな空間を有機的に結合させて学生の交流を深めている。

担当審査委員| 山梨 知彦   千葉 学   中村 拓志   星野 裕司   Lee Siang Tai  

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