GOOD DESIGN AWARD

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2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
賃貸集合住宅 [igreQs]
事業主体名
フィット株式会社 代表取締役 池谷光雄
分類
住宅・住空間
受賞企業
フィット株式会社 (神奈川県)
受賞番号
16G100838
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

nLDKでなく、「シーン設定」によって賃貸入居者を募ることを目的とした。余暇タイプは、ダンティーなIT系男子が夜景を見ながらバーボンを飲みその日の仕事の出来を内省する。 光タイプは新婚夫婦が友人を呼んでパーティができるような光に満ちあふれた可変型スーペース。 緑タイプは南国リゾートやレトロなカフェを想起させ、カリモクのようなシックな木調家具があうデザイナーの住む部屋。 山荘タイプは田舎のペンションのように自然素材にあふれ、昼間の雑踏から離れた隠れ家のようなほっとする空間。 長閑タイプは、かわいらしい雰囲気をもつ女子主役の部屋で、窓に正対したキッチン、リビングアクセスの家事動線とした。

デザイナー

Field Design Architects

詳細情報

http://www.field-design-architects.com

利用開始
2016年2月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

神奈川県川崎市川崎区追分町10-9

受賞対象の詳細

背景

現在、マンションデザイン業界は、画一的な間取りと広さによって入居募集をかけることを常としており、外観の仕上げをすこし変えたりすることで微細の差をアピールする状況にある。本件は、逆に外観は真っ白のタイルに統一し、シンプルさを追求した。一方、内部に関しては、共用部・専有部含め、テーマ設定を詳細かつ具体的に行い、住戸毎に異なる世界観を創ることを目指した。

経緯とその成果

ライフスタイルに応じた選び方ができるよう「シーン設定」をし、広さや間取りではない価値を創造する。

デザイナーの想い

共用部に関してもシーン設定を行った。1階ホワイエは、洞窟や地底をイメージしている。廊下共用部は地下から上昇していくイメージを具体に表現するために上に行くに従い明るいビビッドな色調とした。最上階は赤、つまり太陽をイメージしている。エレベーターがシースルーとなっており、各階の色の変化を一瞬で体感できるようになっている。極力、直接的に来訪者に響いてくる表現をもっとも重要視した。

企画・開発の意義

賃貸マンションは、個人邸や公共建築とは異なり、それ自体が一つの事業であり、マーケットリサーチとキャッシュフローがもっとも重要となる。設計する上でのデザインは、事業性を高めるためのツールでである。そのため、建築家的発想を押しつけるのではなく、どういった人が住むか、どういうデザインが心をとらえるか、デザインニーズを消費社会側から考えることで、ここに住みたいと思わせる魅力を創出することに主眼に置いた。

創意工夫

賃貸マンションは、駅が徒歩圏内にあることが必須である。そもそも立地条件が川崎駅からバスで10分以上かかる工場地帯であり、新築マンションはここ10年建っていない場所であった。敷地のポテンシャルが低く、目立った商店街もないという状況下で、そこにどうしても住んでみたいと思わせるような魅力が必要であった。そのため、まず、入念に周辺のマーケットリサーチ、賃料分析を行った。見えてきたのは安価なワンルームが供給過剰になっており、逆に若いDINKS層、核家族層がターゲットであることが判明した。DINKS層をいくつかのタイプに分類した。【A】仕事を家に持ち帰るダンディーなビジネスマン、【B】家族が増えるであろうアクティブな新婚夫婦、【C】南国リゾート風カフェが好きなデザイン指向のカップル、【D】草食男子と住む女子主役の夫婦。住戸毎に入居者のパーソナリティ設定を行い、一つづつデザインに翻訳していった。

仕様

【規模】敷地面積:457.53㎡ 建築面積:322.54㎡ 延床面 積:2,545.23㎡(M1階 11.63 ㎡/ 1階 346.72 ㎡/2-9階 273.36 ㎡) 建蔽率:70.50% 容積率:399.60% 階数:地下M1 階 地上9 階 【寸法】最高高:28,130mm 軒高:27,180mm 【構造】主体構造:RC造 杭・基礎:現場打ちコンクリート杭基礎

審査委員の評価

集合住宅はできるだけニーズの間口が広い、最大公約数的なデザインに陥りがちなビルディングタイプである。それは事業性を優先していると言うこともできるが、一方でデザイナーの怠慢でもあるだろう。このプロジェクトは全く逆のアプローチ、つまり住まい手像や具体的なシーンからデザインを行っている点に特徴がある。一つ一つのデザインに手を抜かないことで、住まいとしての多様性を獲得している。

担当審査委員| 手塚 由比   石川 初   長坂 常   日野 雅司   松村 秀一   Gary Chang  

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