GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
左心室植込み型補助人工心臓 [EVAHEART]
事業主体名
株式会社サンメディカル技術研究所
領域/分類
新領域 - 先駆的、実験的なデザイン活動
受賞企業
株式会社サンメディカル技術研究所 (長野県)
受賞番号
08D18039
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

小型・軽量化された体内植込み型の補助人工心臓で、末期の重症心不全患者の機能不全に陥った左心室を長期補助するシステムである。体内に植え込む小型遠心ポンプと携帯型コントローラにより、自宅療養・就労復帰を可能にした。尚、当機器は現在治験中であるため薬事未承認品である。

プロデューサー

株式会社サンメディカル技術研究所 代表取締役 山崎俊一

ディレクター

東京女子医科大学 大学院 医学研究科 心臓血管外科 循環器制御分野 教授 医学博士 山崎健二

デザイナー

株式会社サンメディカル技術研究所 開発部 北野智哉、宮越貴之+早稲田大学 教授(生体医工学)梅津光生+早稲田大学 名誉教授(流体工学)大田英輔+早稲田大学 教授(潤滑工学)富岡淳

治験開始
2005年5月7日
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

長期に渡り補助または代行を可能にし、QOL(Quarity of Life:少ない合併症率、在宅療養や就労復帰を含む高い活動性)をを高める。また、経済面では患者本人や病院・国の健康保険財政負担を大幅に軽減し、更に就労復帰により患者の経済生産性をプラスにすることを可能にする。

デザイナーのコメント

血液ポンプ部は体内に植え込まれるため、解剖学的にお医者様にとって手術が行いやすく、体内臓器を傷つけることなく、最も自然な状態で体内に収められるようデザインしています。性能面では血球破壊が少なく、非常に生理的な血流を実現し、大柄な方から日本人女性のような小柄な方まで幅広く適用可能な設計となっています。また、体外ユニットは四六時中常に共にするからこそ、シンプルかつやさしいデザインになっています。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

末期重症心不全患者で心臓移植を受けられる患者は、日本では深刻なドナー(臓器提供者)不足により年間数例といった現状で、海外渡航移植に頼らざるをえない状況にある。この機器の製品化により、国内での心臓移植までの橋渡しとしての使用および心臓移植を前提にしない最終治療手段としての使用を想定している。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

現在日本で臨床治験中であるが、初期の目的に合った結果が得られつつある。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

小型遠心ポンプと携帯型コントローラにより、問題点の解決を図った。

その問題点に対し、どのように対応したか

現行の体外設置型の補助人工心臓では装着しての退院は不可能であり、患者のQOLは非常に低かった。また本人や国の健康保険財政に対し多額な治療費がかかっていた。一方、現在製品化されている外国製の大型な植込み型補助人工心臓では小柄な体格の日本人や女性にはほとんど植込みができなかった。

審査委員の評価

埋め込み型の人工心臓として、日本からの初の実用化モデルで、小型軽量だけでなく、従来の大学や国研をはるかに凌ぐ高いレベルに到達している。材料、表面処理、制御、トータルシステム、動物実験など、幾多の壁を乗り越えてきた。諏訪の精密機械メーカ10社以上と、15年以上にわたる地道な開発をし、患者に試用する治験フェーズまで到達した点も高く評価される。最近では、海外での治験も開始されており、近い将来、日本発信の高付加価値医療機器として、自動車に代わる世界市場製品となりえるだろう。

担当審査委員| 内藤 廣   生田 幸士   原島 博   日高 一樹  

ページトップへ