GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

このページの画像、テキストの無断転載を禁じます。 (C)JDP All rights reserverd.

受賞対象名
折りたたみ式二輪車 [ウィングレット(ショートタイプ、ミドルタイプ、ロングタイプ)]
事業主体名
トヨタ自動車株式会社
領域/分類
移動・ネットワーク領域/身体の移動 - 身体の移動に用いられる機器・設備
受賞企業
トヨタ自動車株式会社 (愛知県)
受賞番号
08C12012
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

トヨタは地球や社会の持続的な発展に貢献する為「家庭内での家事支援」「介護・医療支援」「製造・モノづくり支援」「近距離のパーソナル移動支援」という4つの領域においてパートナーロボットの開発に取り組んでいる。Wingletは「近距離のパーソナル移動支援ロボット」の一つとして、昨今の移動意欲が低下しがちな歩行を取り巻く環境に対して、「安心して自由に移動を楽しめる社会の実現」に貢献することを目的に、誰もが快適に操れる優れた運動・操作性、ユーザーの行動範囲を拡大するような走行性、環境や周りの人に優しい安全性を、現代の生活空間で使いやすい軽量・コンパクトなサイズで実現した、次世代のモビリティツール。

プロデューサー

トヨタ自動車株式会社

ディレクター

トヨタ自動車株式会社 常務役員 平井和平

デザイナー

トヨタ自動車株式会社 デザイン本部 デザイン開発部

発表
2008年8月1日
価格

0円

販売地域

日本国内向け

設置場所

08年秋?中部国際空港セントレア、ラグーナ蒲郡にて、09年?商業施設トレッサ横浜にて検証実施予定。

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

歩行に頼る移動距離の延長化、自身の体力低下、などにより行動意欲が低下し行動範囲が狭くなっている人に対して、「ラクに」「安全に」「楽しく」移動したいという基本的欲求を満たすモビリティを提供することで、ユーザーが移動の価値を再確認し、行動意欲を高め、行動範囲を広げ、豊かな移動生活を享受できるサステイナブルな社会を目指した。

デザイナーのコメント

「乗せられる」のではなく、あくまで人が主体の「足の延長」というコンセプトでデザインをスタート。コンパクトなパッケージに新しい道具としての様式を表現。各要素(ステップ、操作部)を明快に機能分けした上でのバランスの取れたデザインと、単純面で構成されるID製品と一線を画す見ごたえあるフォルムを追求。更にプラグインHV車からのプラグアウト充電時(車載性)にはコンパクトに折り畳めるスタイルの両立を目指した。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

乗員の体重移動のみで思い通りの走行が可能なため、幅広いユーザーを想定。大型化するショッピングモール、空港、病院等の施設内での快適な移動や、車や電車など他の交通機関に持ち込み、到着先からの更なる移動など、既存の歩行エリア内でのスムーズな移動を想定。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

行動意欲を再認識し、行動範囲を広げ、豊かな移動生活を提供。コンパクトなボディにより持ち運びを可能とし、他の移動手段との併用も有効。姿勢制御により既存の歩行エリア(最大段差20mm、最大傾斜角度20度)での安定した2輪走行が可能。独自の平行リンク機構により乗員の体重移動のみで前後進、および、旋回操作が可能。優れたヒューマンインターフェースにより混雑した空間においても、安心かつ快適な走行が可能。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

1)既存の生活空間で安心して利用ができる移動支援ロボットの開発。2) 近距離での移動支援。3)既存の歩行エリアでの使用を想定。4)段差、坂道走行可能。5)体重移動のみで思い通りの運転可能。6)歩行者との調和と、持ち運びを考慮したサイズ。7)倒立二輪制御、平行リンク機構による高い安全性、走行、旋回性能。8)歩行者との親和性。9)実用的走行からスポーティーな走行まで用途に応じて自由に選べる3タイプ。

その問題点に対し、どのように対応したか

1)歩行に頼る移動距離の延長化などによる行動意欲の低下。2)1)による行動範囲の縮小化。3)移動支援ツール用法整備対応の遅れ。4)UDを考慮したインフラの不整備。5)特別な訓練を必要としない移動支援ツール不足。6)歩行者に威圧感を与えない、他の移動手段との併用可能なツール不足。7)移動支援ツールの安全性、走行性能不足。8)移動支援ツール乗員と歩行者との親和性不足。9)幅広い年齢、用途への対応不足。

審査委員の評価

21世紀の日本の製造業が進むべき様々なテーマが見事に結実したプロジェクトである。新モビリティ社会における移動体の根本的な思想の変化。サステナビリティ社会における産業構想と製品の具現化。人間の身体能力と制御技術との親和性。そして心が躍る製品の魅力。様々な問題意識を乗り越えこのデザインは未来を雄弁に語っている。さらに現在の道路交通法における規制さえ、産学官が一体となって開発を推進することによって打破できるとさえ期待させる。ロボット工学を緻密に使い分けた独自のコンパクトな設計。そしてなによりも圧倒される制御技術は、他の追随を許さないと推察する。この制御と平行リンク機構が一体となり体重移動だけで前後進と旋回操作を行なうことができるとした設計意図は見事である。コンパクトな設計を目指し、タイヤをこのサイズにしてから決めたと思われる制御装置からのトルク指令値とモータ回転数は実に心地よい気持ちよさを生み出すと評価したい。開発者の製品化への並々ならぬ情熱が伝わってくる。本当に久しぶりに社会がみんなで製品化を呼びかけたいデザインに遭遇した。

担当審査委員| 山村 真一   木村 徹   沢村 慎太朗   松井 龍哉  

ページトップへ