受賞ギャラリー
2007
グッドデザイン賞
洗面器
幼児用マルチシンク
受賞対象の詳細
1?5歳児向けの幼児用マルチシンクのセット。主に幼児施設の保育室やトイレで、手洗いやうがい、絵の具の道具洗いなどにお使いいただけます。幼児自身が水栓の開け閉めをするのに使いやすいボウルサイズや、年齢に応じた2種類の高さ設定など、使いやすさに配慮しています。水栓はレバー式や自動水栓から選択でき、冬場も快適な電気温水器もお選びいただけます。かわいらしい中にもすっきりとしたデザインで、保育施設の中にも自然に溶け込みます。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- やさしさとやわらかさをまるみのある形状で表現した、幼児施設空間になじみの良いシンプルなデザイン。
- お絵描きのパレット洗いや、洗面器を置いての作業を考慮した多目的用途に使いやすいボウル形状。
- 前面カーブのキャビネットで、シンクのやわらかさに同化強調。幼児施設に馴染み易い木目扉を品揃え。
プロデューサー
TOTO株式会社 衛陶生産本部 本部長 清田徳明
ディレクター
TOTO株式会社 デザインセンター グループリーダー 谷 潤一
デザイナー
TOTO株式会社 デザインセンター 高橋 泰、緒方 里奈、鴇田 真由美

左から高橋、緒方、鴇田
詳細情報
指定なし
2007/10/01
デザイナーの想い
幼児用トイレは大人用の単なる縮小版ではありません。幼児は今までの器具を、決して自分では使いにくいとは言いません。幼児の行動、身体を観察・検証することから生まれる最適フォルムの徹底追求は、もっと、安全・清潔・快適なトイレを可能にします。楽しく、正しい使い方を学べて自立を促すトイレを、水まわりメーカーの責任として提供したいと思いました。
使用者、社会等への取り組み
ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項
ユーザー検証により幼児の持っている能力がきちんと把握できたことで、自立を促せる器具デザインを心がけました。シンクは幼児の動作範囲と使用用途を配慮したボール形状にしました。自動水栓以外の知育を促すハンドル式水栓は自分で水の出し止めが出来るように、幼児の手の届く範囲で幼児の力で回せるハンドルデザインとしています。
製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応
シンクにセフィオンテクト加工を施し、永続的な防汚性を保ちます。
デザインが技術・販売等に対して行った提案
エンドユーザーや建築設計者に、商品価値や幼児の行動検証から得た気づきを正しく伝え、子供用トイレ設計の質向上を目指すべくカタログ製作や販促企画にまで積極的に関与した。本品単体だけでなく空間に融合した姿の具現化をCGなどを用い支援した。
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
益田 文和五十嵐 久枝黒崎 輝男船曳 鴻紅
評価コメント
曲面を活かした形状は、幼児にとって優しく、使い易い配慮が感じられるデザイン。水栓器具はレバー式も選択でき、何でも自動化してしまう傾向を良しとしていない。親切すぎず子供が経験から学び成長していくようなものになっている。幼児向けだから単に造形が可愛い。という事でなく、シンプルで柔らかみがあり、空間に調和するデザインコンセプトは共感する。家庭のトイレ環境は向上しつつあるなか、公共でも幼児にとって安全で清潔快適なトイレの増加を望む。
評価ポイント
1. 良いデザインであるか
グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素
美しさがある
誠実である
独創的である
機能・性能がよい
使いやすさ・親切さがある
安全への配慮がなされている
使用環境への配慮が行き届いている
生活者のニーズに答えている
価値に見合う価格である
魅力が感じられる
2. 優れたデザインであるか
商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント
デザインコンセプトが優れている
デザインのプロセス、マネージメントが優れている
斬新な造形表現がなされている
デザインの総合的な完成度に優れている
ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
「ユニバーサルデザイン」を実践している
新しい作法、マナーを提案している
多機能・高機能をわかりやすく伝えている
使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
新技術・新素材をたくみに利用している
システム化による解決を提案している
高い技能を活用している
新しいものづくりを提案している
新しい売り方、提供の仕方を実現している
地域の産業の発展を導いている
人と人との新しいコミュニケーションを提案している
長く使えるデザインがなされている
「エコロジーデザイン」を実践している
調和のとれた景観を提案している
