GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2005
グッドデザイン賞
鉄道車両
空港アクセス専用特急車ミュースカイ・2000系

部門

商品デザイン部門

分類タグ

モビリティ

受賞番号

05A11062

受賞対象の詳細

「ミュースカイ2000系」は、中部国際空港への唯一の鉄道アクセスを担う名鉄の空港専用特急車として導入されました。車体外観は一目で特別車と判別できるよう先頭部は世界初となる樹脂板を全面使用し新素材のもつ「透明感」で印象付け、側面塗色も従来の名鉄カラー赤から青へと一新、室内は前面展望も映し出す大型LCD案内表示器、新光源のLEDやBGMをサインとして効果的に使う等バリアフリーはもちろん国際的にも斬新なデザインとなった車両です。また、名鉄名古屋駅から空港までの速達性を高めるため、国内電車では初めて空気バネによる車体傾斜制御装置を使い、曲線通過速度の向上を図かり28分の速達性を実現しました。

※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります

デザインのポイント

  1. 前面貫通形先頭車両では形状で特徴が出せない為、透明樹脂板の新素材を全面に使い前例のない先頭部を表現。
  2. 洋上空港から「空と海の透明感」を題材に客室内はもとよりデッキ部やサニタリー部までアクア感を演出した。
  3. ユニバーサルデザインや点字標記の導入によって、交通弱者に配慮したバリアフリーな車両とした。

プロデューサー

名古屋鉄道株式会社 代表取締役社長 木村 操

ディレクター

名古屋鉄道株式会社 鉄道事業本部 車両部 車両部長 宇佐美 晃

デザイナー

名鉄 車両部+日本車輌製造株式会社 鉄道車両本部 技術総括部 車体設計部 デザイングループ 近藤克実designer

指定なし

2005/01/29

デザイナーの想い

2005年2月に開港した中部国際空港へアクセスする専用特急車両として、国内をはじめ世界各国からのお客様に対し、一目で空港と都市を結ぶ特別車と判別ができ、前面貫通型という物理的な制約の中で新技術・新素材をたくみに使い、空や海の透明感をイメージし深い感動を与える「華」のある特急車両を目指しました。また、使いやすく楽しみのある車内設備で、空港のユニバーサルデザインに整合するような車両を目指しました。

使用者、社会等への取り組み

ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項

照明関係において、新たな灯り「LED」をサイン用デバイスとして採り入れた。1.客室内の荷棚先端部に白色と青色のLEDを埋め込み「荷棚飾り灯」とした。この目的として停車駅に近づいた事を白色灯の明滅で知らせ荷物忘れ防止や後車準備をお願いする。車内照明の過度の明るさを避けつつ暗さを感じさせない工夫。白色から青色に変わることによって空港へ近づいた事を演出する。2.出入台扉床面に「足元表示灯」を埋め込み、明滅させることによりお客様にホームとの隙間、段差等の注意喚起を促す。3、案内表示機のコンテンツはアイキャッチに工夫した

製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応

車両の内装を構成する材料としてはリサイクル可能な素材(アルミ、FRP、腰掛詰物等)を積極的に採用している。オゾン層を破壊しない為空調器の冷媒にノンフロンガスを採用した。ブレーキシュー粉塵低減にも役立つ純電気ブレーキを採用した。

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

担当の審査委員

森山 明子大月 ヒロ子平野 湟太郎福田 哲夫

評価コメント

今までの名鉄カラーを一新し、一目で空港専用車と判別できる先頭デザイン。利用者に優しい車内設備は、LEDなどの使用により安全に対し注意をうながすことに役立っており、柔らかい間接照明とともに効果的である。
評価ポイント

1. 良いデザインであるか

グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素
美しさがある
誠実である
独創的である
機能・性能がよい
使いやすさ・親切さがある
安全への配慮がなされている
使用環境への配慮が行き届いている
生活者のニーズに答えている
価値に見合う価格である
魅力が感じられる

2. 優れたデザインであるか

商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント
デザインコンセプトが優れている
デザインのプロセス、マネージメントが優れている
斬新な造形表現がなされている
デザインの総合的な完成度に優れている
ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
「ユニバーサルデザイン」を実践している
新しい作法、マナーを提案している
多機能・高機能をわかりやすく伝えている
使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
新技術・新素材をたくみに利用している
システム化による解決を提案している
高い技能を活用している
新しいものづくりを提案している
新しい売り方、提供の仕方を実現している
地域の産業の発展を導いている
人と人との新しいコミュニケーションを提案している
長く使えるデザインがなされている
「エコロジーデザイン」を実践している
調和のとれた景観を提案している

3. 未来を拓くデザインであるか

デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント
時代をリードする表現が発見されている
次世代のグローバルスタンダードを誘発している
日本的アイデンティティの形成を導いている
生活者の創造性を誘発している
次世代のライフスタイルを創造している
新しい技術を誘発している
技術の人間化を導いている
新産業、新ビジネスの創出に貢献している
社会・文化的な価値を誘発している
社会基盤の拡充に貢献している
持続可能な社会の実現に貢献している
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