GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2024
グッドデザイン賞
庁舎
小清水町防災拠点型複合庁舎「ワタシノ」

分類タグ

取り組み

事業主体名

小清水町

受賞番号

24G181496

受賞対象の詳細

日常時も災害時も、町民の居場所となって、まちの賑わいづくりと持続可能なまちづくりを目指す、コミュニティ再生/活性化・防災拠点型の多機能複合庁舎。役場庁舎を「用事がないと行かない場所」から、「日常的に訪れたくなる場所」へとあり方をリデザインしたことで、町民が集い、まちとの関係性が新しく育まれる庁舎となっている。

※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります

デザインのポイント

  1. 役場、カフェ、ランドリー、フィットネス等の日常機能が共存・調和する「用事がなくても通いたくなる」庁舎
  2. 日常時・災害時問わず、その魅力や機能を発揮する「フェーズフリー」の考え方を応用した設備や空間デザイン
  3. 10社超の民間事業者と小清水町が力を合わせて作り上げた、全国でここだけの商品やサービス、チームアップ

プロデューサー

小清水町

ディレクター

株式会社乃村工藝社 プランナー 大橋隆太、岡本悠雅/アカウント 橋本俊介、髙杉良介/広報 岡村有希子

デザイナー

株式会社乃村工藝社 デザイナー 谷高明/ IVD 豊田真由+株式会社アトリエブンク  村國健、尾辻自然designer

利用開始

2023/05

設置場所

北海道斜里郡小清水町元町2丁目1番 1号

背景

北海道小清水町はオホーツク海に面する人口約4500人のまちである。2018年におこった北海道胆振東部地震がきっかけとなり、築50年以上が経過して老朽化と耐震不足が課題となっていた役場庁舎の建て替えが決定。人口減少や高齢化といった地域課題に加え、災害時の避難場所としての役場の重要さの再認識もあり、単なる建て替えではなく、災害対策にコミュニティの活性化や健康寿命の延伸といった目的を加え、交流拠点としてにぎわいを創出しながらも、いざというときは町民を守る「安心と安全の憩いの場」となるような庁舎計画が進む。計画においては、中央公民館や保健センター といった機能を新庁舎に統合したり、日常時と非日常時の両方に役立つ防災機能の検討や「フェーズフリー」の概念の導入を行うことにより、運用の効率面にも配慮した豊かな場のあり方が模索された。

経緯とその成果

新庁舎の目標は、役場庁舎を「日常的に訪れたくなる場所」にすることであった。役場機能とカフェ、ランドリー、ジム、コミュニティスペースが互いに滲みだすことで、多様な目的で気軽に立ち寄れる場となり、町民同士や行政職員との交流を促し自然と地域コミュニティが育まれることを目指した。空間構成はマルチユースを方針とし、コミュニティスペースを庁舎の中核に据え、周囲に役場、カフェ、ランドリー、ジムを配置。これにより、井戸端会議、打合せ、子どもの勉強、運動後の休憩など、多様な活動が共存する場を創出。職員が子どもたちを見守ったり、町民の趣味の会が開かれたりと新しい関係性も生まれている。デザインには町の自然を反映し、土壁、ナラ材フローリング、野鳥モチーフのサインなどを使用し、落ち着きと愛着が生まれる空間を実現。開業時には町民の1/4にあたる約1000人が訪れ、子どもからお年寄りまで多世代に愛される場となっている。

仕様

建築面積2,524.38㎡、延床面積3,949.37㎡、鉄筋コンクリート、地下1階地上2階 施設構成:役場庁舎・商工会・コミュニティスペース・カフェ・ランドリー・フィットネスジム&スタジオ、ボルダリングウォール

どこで購入できるか、
どこで見られるか

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

評価コメント

「用事がなくても通う場所」として様々なコンテンツが計画された防災拠点型複合庁舎。防災拠点を日常的に使うことでいざ災害が起こった際の混乱やストレスを軽減させるアイデアと実践的な計画、またメッセージをストレートに表現したネーミングも素晴らしい。公共施設がみんなの居場所になると、町民同士や職員との間に新たな関係性が生まれ、地域の営みに豊かな循環を生んでゆく。「ワタシノ」の計画はよき循環のきっかけを作る施設としてしっかりと稼働しており人口減少・高齢化が進む地方都市における役場の好事例として高く評価された。
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