GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2022
グッドデザイン賞
集合住宅
コンフォリア北沢

分類タグ

住宅

事業主体名

株式会社デュアルタップ

受賞番号

22G141038

受賞対象の詳細

世田谷区北沢の閑静な住宅地に位置する本プロジェクトでは、緑豊かな従前地の環境を受け継ぎ、繋いでいくことを第一義ととらえ、地域に開かれたデザイン・設計の具現化に取り組んだ。掲げたテーマは「地域との親和」、「風景の継承」、「建物意匠の個性化」。スペース制約が多い都市型コンパクトマンションの新たな可能性追求へ挑戦した。

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デザインのポイント

  1. 袋小路の敷地に、地域住民が憩いの場や災害時の避難通路として活用できるよう、通り抜け通路 を計画。
  2. 土地のシンボルであった桜などの樹木を保存・移植。また、灯籠・敷石などの遺構も活用し、地域風景を継承。
  3. 仕上げ材として、遺構をアップサイクルした「テラゾー」を広く使用し、建物内外の意匠に個性を付与。

プロデューサー

株式会社デュアルタップ 取締役 藤村由美

ディレクター

株式会社デュアルタップ 開発事業部 星野直喜

デザイナー

株式会社千葉設計 代表取締役 千葉孝、森田大輔∔凸版印刷株式会社 環境デザイン事業部 松村三知代∔株式会社アクシス デザイン研究所 皆川雄一

賃貸募集予定

2022/07

設置場所

東京都世田谷区北沢1丁目24番8

背景

当地は、下北沢をはじめ3駅2路線を徒歩圏に収める利便性から、単身者・小家族世帯の流入が続くエリアである。この土地を開発するにあたり、地域の趣を損なうことなく、しかも新旧住民が良好なコミュニティ形成を行えるアプローチは欠かせないとの思いは当初からあった。袋小路となった当地を私たちが初めて訪れた際に、まず圧倒されたのが桜や梅、モミジなど豊かな緑の存在感。また、長年愛でられた石畳や灯籠などの設えも心地よく感じられ、これらの風景を残したいと考えた。樹木の移植保存、遺構の再利用を効果的に行えば地域との親和性は達成されるはずである。但し、袋小路のままではこれらを地域と共有できない。たどり着いたのが敷地内通り抜け通路を設け、地域に開放しようという発想。通路は、災害時等における避難路としても地域に寄与すると考えた。加えて、コロナ禍で定着が進む在宅ワークについても、一定の回答を試みている。

経緯とその成果

袋小路の解消については隣接地も同時に計画敷地に取り入れることで、道路へ2方向のルートを確保した。2方向の接道を活かし、通り抜け通路を計画。地域の減災に寄与できる他、ベンチや手すりを設置することで地域住民とのコミュニティ形成に貢献することも狙った。また、外構計画は地域のシンボルであった桜を残すことを優先にレイアウト。移植可能な樹種は極力移植し、風景の継承を図った。旧邸遺構の活用に関しては、敷石、灯籠の再利用の他、廃瓦を砕き、仕上げ材としてモダンにアップサイクルしたテラゾーとして採用することに決定。新たな利用価値とデザインを形成すべく骨材の大きさ・密度・色や風合いまでこだわり、屋内外での基材の違いがありながら通り抜け通路と1階共用部との連続性を意識し、建物意匠の個性化を図った。一方、多目的室の他、住戸内に作り付けのデスクペースを設置し、コンパクトな住空間に仕事のための仕様を実現した。

仕様

敷地面積1963.24㎡、建築面積980.56㎡、延べ床面積3832.32㎡、鉄筋コンクリート・壁式構造、地上5階建て、総戸数76戸、専有面積27.79㎡(MB除く)~43.66㎡(MB除く)

どこで購入できるか、
どこで見られるか

本件所在地もしくはコンフォリア・レジデンシャル投資法人・東急住宅リースのホームページ
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

担当の審査委員

駒田 由香岩月 美穂西村 浩林 厚見

評価コメント

低層の住宅地の袋小路にある、緑豊かな従前地の環境を受け継いだ大変興味深い計画である。袋小路だったため、この敷地は通り抜けが不可能であったが、隣接地も同時に計画敷地に取り入れたことで、道路へ繋がる2方向のルートを確保している。そのルートを地域住民も活用できる通り抜け通路とし、既存樹を保存・移植した庭にベンチを設置し、地域コミュニティ形成の場を創出したデザインは秀逸である。旧邸の灯籠・敷石などの遺構を外構に再利用し、全体の仕上げに廃瓦を利用したテラゾー(人造大理石)を仕上げで用いている。テラゾーの仕上げについては、1階共用部床、内外壁面、外構通り抜け通路、車路部など各所に最適なサイズや工法を丁寧に検討している。今後も周辺環境やその場所がもっているポテンシャルを活かして、立地地域をより良くしていく可能性が期待されるところである。
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