受賞ギャラリー
2021
グッドデザイン賞
公共空間の変革に向けた普及啓発
プレイスメイキングのムーブメント化:「プレイスゲーム」と「プレイスメイキングウィーク」
分類タグ
取り組み
事業主体名
一般社団法人ソトノバ、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
受賞番号
21G171523
受賞対象の詳細
都市の屋外空間に居心地の良い場所をつくる「プレイスメイキング」普及にあたり、コミュニティが関わりながらパブリックスペースを変革する価値評価手法「プレイス・ゲーム」のデザインおよびガイド開発と、全国のプレイスメイキングの実践知共有と世界の最前線をつなぐ「プレイスメイキングウィーク」によりムーブメントをつくる。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- コミュニティと共にパブリックスペースを変革するプレイスメイキングの本質を全国の実践者に伝える
- 幅広い参加者とパブリックスペースを観察・議論し、実行につなげる「プレイス・ゲーム」手法をガイド化
- 手法の実践やシンポジウム「プレイスメイキングウィーク」により、プレイスメイキングの実践者交流を拡大
プロデューサー
ソトノバ 泉山塁威、田村康一郎、西田司+UR都市機構 中山靖史、石橋洋一+Project for Public Spaces, Priti Patel+STIPO, Hans Karssenberg
ディレクター
UR都市機構 藤田曜士、田中良輔、角田将成、村上丈、馬場祐輔+昭和株式会社 堀江佑典、野本利樹
デザイナー
ソトノバ 泉山塁威 田村康一郎、西田司、矢野拓洋+オンデザイン 千代田彩華、田辺優里子、内藤あさひ+花咲爺さんズ 加藤友教、工藤宗治、田端マユ香+Terminal 中田嘉生、若井千広、飯塚鉄平

一般社団法人ソトノバ 泉山塁威(左上)、田村康一郎(右上)、西田司(左下)、矢野拓洋(右下)
詳細情報
利用開始
2021/03
価格
オープンプライス
販売地域
国内
設置場所
オンライン
背景
日本においてパブリックスペースの変革に向けた活動や注目は年々広まっており、それを実現するための方法論へのニーズも高まっている。その中でプレイスメイキングという言葉も都市・建築分野の専門家を中心に知られるようになったが、その広がりは限定的であった。その背景には、プレイスメイキングの根本にある思想への理解の不足や、日本で実践するための手法的な手引きの不在などがある。また、これらの要因は表面的なプレイスメイキングの模倣を生むことにもつながる。このような状況に対し、プレイスメイキングの本質と実践知を広め、日本の文脈に沿って定着させるために本デザインは生まれた。また、一部の専門家だけでなく、パブリックスペースに働きかけたいと考える幅広い分野の個人、団体にプレイスメイキングの裾野を広げ、継続的なムーブメントとすることを目指した。
経緯とその成果
パブリックスペースをコミュニティとともに再考するプレイスメイキングの理念と手法を日本全国に普及定着させることを目標に、手法の整備とガイド化、およびオンラインイベントを通した議論と発信を行った。プレイス・ゲーム手法はもともとアメリカで開発されたものであったため、ワークショップ不慣れな日本人にとっても、活発に議論できるようローカライズすることがポイントとなった。議論をガイドするフレームや、楽しい場の雰囲気をつくるための演出や振舞いなどガイドにまとめることで、プレイス・ゲームで意図する共創の場を生むことができた。Placemaking Week JAPAN 2021ではオンライン開催の利点を生かして、複数の海外第一人者を招聘するとともに、日本国内からも特定の専門性や立場にとどまらないスピーカーを招いた。これによって、プレイスメイキングの奥行きと広がりを全国の参加者に伝えることができた。
仕様
パブリックスペースの変革に取り組む官民の実務者を対象に、指標をもってパブリックスペースを評価しながら参加を促進することができる日本版「プレイス・ゲーム」手法をデザイン。そのやり方と使用するフォーム類をまとめたガイドをオンラインで無償公開。また、手法およびプレイスメイキングの理念を全国に広め、実践者を広げるイベントPlacemaking Week JAPAN を開催。
どこで購入できるか、
どこで見られるか
Placemaking Japan (https://placemakingjapan.com/)
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
山出 淳也飯石 藍岩佐 十良山阪 佳彦山崎 亮
評価コメント
単に美しい「スペース」を作るのではなく、利用者にとって居心地の良い「プレイス」を作ることの重要性を広める活動。高度経済成長期から、日本では長く「スペース」作りが進められてきた。この動きを「プレイスメイキング」へと移行させるため、海外の参考文献を邦訳して紹介するとともに、これを活用したワークショップや実践などを積み重ねている。日本の公共空間を物理的に魅力化するだけでなく、取り組みからも魅力化するプロジェクトだといえよう。
