GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
農産物 [日本一の干し大根と大根やぐら]
事業主体名
宮崎市田野総合支所農林建設課
分類
地域・コミュニティづくり
受賞企業
宮崎市 (宮崎県)
田野・清武地域日本農業遺産推進協議会 (宮崎県)
受賞番号
20G201306
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本地域は、農業が中心となって発展してきた。その中でも、「干し大根」は、本地域を代表する農産物であり、「干し大根」を生産するための設備である「大根やぐら」は、橋の親柱や物産センターのモニュメントのデザイン使われる等、本地域を代表する冬の風景であるとともに、地域住民が長年作り上げてきた農業形態であり、地域の誇りである。

デザインのポイント
1.「大根やぐら」の組立解体は、地域住民の協力を得ながら行われることから、地域の結束強化に繋がっている。
2.生産者や団体が一丸となり干し大根に適した品種が育成され、本地域が大根の町として知られるようになった。
3.干し大根を活用した農業体験や食育講座や市民講座が行われ、地域の活性化につながる交流を行っている。
プロデューサー

宮崎市田野総合支所農林建設課

ディレクター

田野・清武地域日本農業遺産推進協議会

デザイナー

宮崎市田野総合支所農林建設課+田野・清武地域日本農業遺産推進協議会

宮崎空港で行われた「大根やぐら展」にて設計図のない大根やぐらを建てた担い手農業者です。

詳細情報

http://www.daikon-no1.jp

利用開始
2017年4月25日
価格

500,000 ~ 800,000円 (上記の価格は、大根やぐらに必要な材料の価格である。)

販売地域

日本国内向け

設置場所

宮崎県宮崎市(田野、清武地域)

受賞対象の詳細

背景

本地域は、宮崎平野の南西に位置し、鰐塚山系の麓に肥沃な火山灰土壌の畑が拡がっており、夏は雨量が多く、冬は乾燥した西風(鰐塚おろし)が吹く地域である。地理的に昔から台風や大雨等の自然災害が多い地域でもあり、災害に備えた保存食として、干し野菜の技術や知識が蓄積され、「千切り大根」の生産が始まった。その後、漬物業者との契約栽培も始まり、干し大根向けの品種である「干し理想」が育成され品質が向上した。これらの条件が揃ったことから、付加価値を付けて販売したいという機運が高まり、地元漬物加工業者や当時の田野町農業協同組合の直営漬物工場が作られたことを皮切りに多くの加工業者が設立した。「干し大根」の生産を行うことにより、安定した農業収入が得られたことで、本地域における「大根やぐら」も発展し、今では、地域の冬の風物詩として、独特の景観を作りあげている。

経緯とその成果

畑作として発展してきた本地域は、夏は葉タバコ等を作り、冬は干し大根を作るという、農地を有効活用する高度利用システムを確立してきた。また、畜産も盛んであり、宮崎牛は全国的にも有名であるが、畜産農家から発生する堆肥で、大根の作付けに必要な土づくりが行われ、その土で作られた大根を干し、漬物として使われる部分でない大根の葉が、今度は牛の飼料に供給される循環型地域農業が確立されている。一方で、家族農業を中心に営農していることから、農閑期には家族や子どもと過ごす時間もあり、ゆとりのある農業を営むことも出来ている。このことから、本地域における農業従事者は、全国平均に対し、若い年齢層が多く世代交代も円滑に進んでいる。「干し大根」・「大根やぐら」が本地域のシンボルとして根付いていることが大きな成果である。

仕様

○大根やぐらの標準的な仕様 [延長]約50m [幅]約6m [高さ]約6m [棚数]約10段 [設置基数]約300基 [材質]杉と孟宗竹 「大根やぐら」は、生産者一人ひとりの経験や知恵により組み立てられるため、設計図はない。「幅」、「高さ」、「棚数」は、ほぼ同じであるが、大根を作付けする農地の面積により「延長」が異なる。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

宮崎県宮崎市田野町:田野運動公園南側駐車場横
日本一の干し大根と大根やぐら日本農業遺産推進協議会

審査委員の評価

宮崎県は日本でも有数な干し大根の産地のひとつで、「たくあん」などの加工用大根の生産量は日本第一位とのこと。そんな大根の栽培と干し大根の風景は地域に根付いていたものの、地域の中には当たり前のものとして注目されることはなかったかもしれない。ただ、たくさんの大根が吊るされた大根やぐらは壮観であり、これを見るだけでも価値のあるものだと思う。さらに農業従事者は、全国平均に対し、若い年齢層が多く世代交代も円滑に進んでいることも特筆すべきこと。今後は、より食と結びついた体験を生み出していって欲しい。

担当審査委員| 井上 裕太   川上 典李子   ナカムラ ケンタ   山出 淳也   山阪 佳彦  

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