GOOD DESIGN AWARD

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2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
美術館 [京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館)]
事業主体名
京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館)
分類
公共の建築・空間
受賞企業
京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館) (京都府)
株式会社青木淳建築計画事務所(AS) (東京都)
株式会社西澤徹夫建築事務所 (東京都)
株式会社松村組 (東京都)
株式会社昭和設計 (大阪府)
受賞番号
20G171095
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

現存する日本の公立美術館の中で最古の、日本趣味建築を代表する建築の改修増築計画である。美術館のいきいきとした姿を後世に残しながら現代のニーズに応える「保存と活用」をどのように成すべきかが課題であった。これからの美術館としての機能を満たすだけでなく、地域全体の人の流れを活発にする再整備を目指した。

デザインのポイント
1.魅力的な敷地内の環境と美術館を東西に貫通する動線を設け、地域全体の回遊性を高めた。
2.復原・再改修ができる可逆的な改修と、現代のニーズに応える大胆な改修を、個々の課題に向き合い行った。
3.本計画に対する将来の改修のために、現状の課題や解決策を整理し、記録を残した。
プロデューサー

施主:京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館)

デザイナー

基本設計・監修:青木淳・西澤徹夫設計共同体/実施設計:松村組・昭和設計/施工:松村組

詳細情報

https://kyotocity-kyocera.museum/

利用開始
2020年3月21日
設置場所

京都市左京区岡崎円勝寺町124番地

受賞対象の詳細

背景

現存する最古の公立美術館である京都市美術館は前田健二郎の設計によって1933年に開館して以来、多くの来訪者を魅了し、企画展、公募展を開催するなど文化的な中心地としての役割を果たしてきたが、築後80年あまりを経て各所で老朽化が進行していた。また、近年増加著しい観光客や観覧者が求める開かれた都市空間、発券・案内スペース、ロッカーやトイレといった基本的なサービス機能を十分に備えておらず、大型化し素材や展示方法も多様化した現代の美術作品に適した展示空間を提供できないでもいた。このため、歴史的な美術館の姿を後世に残しながらも現代のニーズに応える「保存と活用」をいかにすべきか、ということが喫緊の課題であった。

経緯とその成果

西側広場を緩い勾配のスロープ状に掘り下げ、かつて下足室だった地下室を新たなエントランスにすること、そこから東側の日本庭園へ抜ける東西貫通動線をつくることを地域全体の人の流れをいきいきとさせるための基本骨格とした。この他、現代美術展示室・収蔵庫・アメニティ施設の増築、本館のバリアフリー化、設備の更新、中庭の再生、タイル補修、銅屋根葺き替えなど全面的な修繕と改修を行った。現代の美術館に寄せられる要請は創建当初の建築では応えきれないほど多様だが、それらをすべて一気に解決するような方法はないため、設計過程は日々積み重なっていく諸課題どうしを延々と調整していくことになった。建築は本来、使い続けていくことで多重露光された像が幾重にも折り重なり、豊かな襞がつくられていくもののはずだ。そうやって歴史が重層し太くなっていくことこそ、京都市美術館がこれまで育んできた文化的主題であり、可能性であったはずである。

仕様

敷地面積:25,383.71㎡/建築面積:8,205.67㎡/延床面積:18,737.92㎡/建蔽率:33.42%(許容: 40%)/容積率:75.99%(許容:200%)/階数:地下1階 地上2階 /最高高さ:22,230mm/軒高:17,620mm/主体構造:既存建物 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造 増築建物 鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造

どこで購入できるか、
どこで見られるか

京都市左京区岡崎円勝寺町124番地
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審査委員の評価

1933年開設の公立美術館の日本趣味建築を代表する建物を活かした改修増築計画。前面広場を掘り込んでエントランスを地階に設けることで歴史的なファサードを活かしつつ、強調された館内東西軸を通り抜けできるようにして回遊性を高めている。このことが、施設単体だけではなく、文化と憩いを特徴とする岡崎エリアの魅力向上に繋がっている。保存修復自体が目的ではなく、現代都市の美術館に求められるものを模索しながら現時点での優れた解答を導き出している。

担当審査委員| 伊藤 香織   五十嵐 太郎   山崎 亮   山梨 知彦  

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