GOOD DESIGN AWARD

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2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
空家利用の生涯活躍のまち [輪島KABULET プロジェクト]
事業主体名
社会福祉法人佛子園
分類
地域・コミュニティづくり
受賞企業
社会福祉法人佛子園 (石川県)
株式会社五井建築研究所 (石川県)
受賞番号
18G161251
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「あるものを活かす」をコンセプトに、石川県輪島市の中心部に点在する空き家、空き地を利用して地域コミュニティを再生する計画である。6棟の空き家と5か所の空き地を現地調査により選び出し、増築する、二棟を繋ぐ、一棟に複数の機能を入れるなどして活用した。温泉、食事処、住民自治室(街の相談のために集まれる場所)、ウェルネス(健康増進施設)やママカフェ(子育て世代向けのカフェ)といった地域交流施設から、サ高住、高齢者デイ等の福祉施設まで多岐にわたる機能を持つ建築を配置した。これにより、子どもから高齢者、障がいや疾病の有無に関わらず、地域の全ての人たちが健康を守り安心して暮らせる「生涯活躍の街」を目指した。

プロデューサー

社会福祉法人佛子園 理事長 雄谷良成

ディレクター

株式会社 五井建築研究所 代表取締役 西川英治

デザイナー

株式会社五井建築研究所 代表取締役 西川英治

株式会社 五井建築研究所 代表取締役 西川英治

詳細情報

http://wajima-kabulet.jp/

利用開始
2018年4月18日
設置場所

石川県輪島市河井町

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

あるものを活かし、風景や暮らしの痕跡を継承した生涯活躍の街

背景

石川県輪島市は奥能登地方の中心地であるが、少子高齢化や人口減少という地方都市共通の問題を抱えている。また輪島市では2007年の能登半島地震により多くの家屋が倒壊したことで空き地が増え、裏通りでは倒壊に至らないまでも老朽化した家屋が数多く散見された。私たちの調査によると輪島市中心部の半径700m域内で空き家が120件、空き地が25件存在するなど街は活気を失い、地域コミュニティも崩壊しつつあった。計画地周辺では気軽に住民たちが集い交流する施設も少なく、高齢者や障がい者の介護施設や就労場所も不足するなど問題が山積していた。 そこで私たちは今までの建物や街の雰囲気を残しながら、街の空いたスペースに福祉施設や地域の人が集まることができる交流施設を計画した。こうして多様な人が「ごちゃまぜ」に集まり、関わりあい、全ての人が生きがいを感じられる「生涯活躍の街」とすることで街の活気を取り戻したいと考えた。

デザイナーの想い

この計画は、人口減少と空き家問題を抱える地方都市にとって汎用性の高い地方創生のモデルになると考えている。多くの地方都市で問題となっている空き家を利用することで、風景や街並みを継承し、現在まで地域の人々が培ってきた歴史や暮らしの痕跡を次に繋ぐことができる。 今回のプロジェクトは生きがいをもって健康に暮らせる街の中核施設のプロジェクトであり、今後さらに周辺の空き家等を活用し範囲を広げていくという継続的な街づくりを考えている。現在、閉店した飲食店を利用した配食センター(高齢者を対象とした食事の配達サービス)やグループホームなどを設置する計画を進めている。 私たちは商業店舗や観光資源などのある特定の機能だけで地方の問題を打開するのではなく、複数の機能が隣接して混ざり合い、様々な人びとがわけ隔てなく集うことのできる多様性を持った「ごちゃまぜ」の建築・街こそが豊かで活気ある街になる鍵だと考えている。

仕様

■拠点施設:木造3階一部RC一部鉄骨(増築)/延床面積883㎡■高齢者デイ:木造2階(改修)/延床面積127㎡■ウェルネス:木造2階一部鉄骨(増築)/延床面積312㎡■ ママカフェ:木造2階(改修)/延床面積134㎡■サ高住:木造2階(新築)/延床面積386㎡■グループホーム:木造2階(新築)/延床面積170㎡■ ショートステイ:木造2階(改修)/延床面積94㎡

どこで購入できるか、
どこで見られるか

石川県輪島市
輪島KABULET
社会福祉法人 佛子園
株式会社 五井建築研究所

審査委員の評価

障がい者、健常者、高齢者、子供など誰もが集まれる「ごちゃまぜ」のまちづくりを推進してきた社会福祉法人による、既存のまちなか点在型の深化した「ごちゃまぜ」のまちづくりである。多様性は本来都市そのものが備え持つ性質であったが、郊外化や少子高齢化によって失われつつある。ここでは、空家・空地が増えたことを逆手に取り、中核施設を埋め込むことによって、新たな多様性を生み出そうとしている。閉じた施設ではなく、活動が見える配置など、空間のつくりかたも理に適っている。今後、輪島のまちそのものが「ごちゃまぜ」になっていくほどにさらにあちこちに埋め込まれていくことを期待したい。

担当審査委員| 岩佐 十良   伊藤 香織   太刀川 英輔   並河 進   服部 滋樹  

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