GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
庁舎/総合支所 [南三陸町役場庁舎 /歌津総合支所・歌津公民館]
事業主体名
南三陸町
分類
公共の建築・空間・サインシステム
受賞企業
南三陸町 (宮城県)
株式会社久米設計 (東京都)
ピークスタジオ一級建築士事務所 (神奈川県)
受賞番号
18G121027
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

東日本大震災の津波被害を受けた南三陸町では、志津川、歌津の2地区共に町が消失し、行政機能も流失した。今回のプロジェクトはその流失した役場庁舎、総合支所の2地区2施設の復興計画である。津波被害とその後の復興に伴うかさ上げ工事により、2地区のまち並みは震災前とは大きく姿を変えている。そういった背景から、本プロジェクトは被災者に寄り添うコミュニティ再生の拠点として位置付けた。2施設には共通したデザインによる「マチドマ(まちの土間)」と名付けた交流・協働空間を設けている。町民が気軽に利用できる、復興に向けた活動の受け皿を同時期に2つつくることで、単体施設を超えた町全体の復興を目指すものである。

プロデューサー

南三陸町

ディレクター

株式会社久米設計 五十嵐学

デザイナー

株式会社久米設計 五十嵐学、新谷泰規+ピークスタジオ一級建築士事務所 小澤祐二、藤木俊大

顔写真

詳細情報

https://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/

利用開始
2017年9月3日
販売地域

日本国内向け

設置場所

宮城県本吉郡南三陸町

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

「マチドマ」 南三陸杉の大屋根の下で町民・職員・来外者がともに時間を過ごす心地よい空間

背景

南三陸町の人々が気軽に訪れるふだん使いの庁舎を目指し、震災前からある昔ながらの日本家屋の雰囲気や、ふる里として息づく文化をデザインとして取り入れている。土間というキーワードもその一つであるが、そこに設けた可動間仕切りは地元の縁起物である「きりこ」をモチーフにしたパネルとし、そのガイドレールにもなっている構造体の格子梁や天井仕上、コンクリートの型枠等には、地元南三陸町の杉を用いている。馴染み深い文化や材料をデザインとして取り入れることで、「新しくも懐かしい」「新鮮でいてどこか落ち着く」感覚を目指している。 また、設計中には地元の高校生を含む町民との設計ワークショップを行い、その使い方を議論した。カフェの設置や高齢者も使いやすい畳ベンチ、イベント対応の投影スクリーンなど、町民の意見によってカスタマイズされた空間は、その親しみやすさの一助となっている。

デザイナーの想い

設計開始から庁舎竣工までの2年半という短い期間ではあるが、期間中、町へ足を運ぶ度に、変わりゆく復興工事の進捗も感じつつも、季節によって表情を変える海や山、南三陸町が持つ豊かな自然の魅力を実感していた。町民とともに行った設計ワークショップでも、施設利用の観点だけでなく、地元への思いや愛着の声が多く寄せられた。 そういった想いに触れ、庁舎復旧計画としての行政運営の効率化や防災拠点としての堅牢性といった要求は満たしながら、復興を契機に庁舎そのものの在り方を捉え直していった。地元への愛着を一つのヒントとしながらも、それは人々が集まり時間や活動を共有できる場所、自然光が溢れる居心地の良い場所といった原初的な公共空間に集約していった。実際に出来上がった大屋根の下のワンルームという空間の汎用性は、今後の将来の人口減少や行政サービスの変化にも柔軟に対応する、新たな公共施設の形式にもなり得ると考えている。

仕様

【役場庁舎】用途:庁舎 敷地面積:8,730.11㎡ 建築面積:2,656.75㎡ 延床面積:3,772.65㎡ 構造:鉄骨造+鉄筋コンクリート造+木造 階数:地上3階 最高高さ:16.5m  【総合支所】用途:総合支所+公民館 敷地面積:2,338.35㎡ 建築面積:1,392.07㎡ 延床面積:1,298.55㎡ 構造:鉄骨造+鉄筋コンクリート造+木造 階数:地上1階 最高高さ:5.8m

どこで購入できるか、
どこで見られるか

宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101(役場庁舎)宮城県本吉郡南三陸町歌津字管の浜60(総合支所)
南三陸町ホームページ

審査委員の評価

津波被害を受けた南三陸の町役場。「マチドマ」をコンセプトに地域の人々が気兼ねなく集まれる場所として作られている。 活動の発信を考えて道路に対して100mの接道面を持つ大空間を覆うのは南三陸杉の大断面集成材の格子。格子の上から優しい光が落ち、まるで大きなパーゴラの下にいるような開放的な空間となっている。格子のリズムが大きな空間をヒューマンスケールに近づける役割も担っている。

担当審査委員| 山梨 知彦   浅子 佳英   石川 初   色部 義昭   永山 祐子   Gary Chang  

ページトップへ