GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住宅再生 [家族みんなの家・四万十の舎]
事業主体名
田邊唯雄
分類
戸建て住宅
受賞企業
聖建築研究所 (高知県)
受賞番号
18G100864
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

四万十川上流、過疎化の進む集落に建つ築130年ほどの民家を、普段は離れ離れに暮らす兄妹やその家族たちが集まる「家族みんなの家」として再生した。兄妹の実家であるこの家に一人残る次男の補強・修繕によってこれまで何とか形を保っていたが、建物は大きく傾いており抜本的な改修工事が必要な状態であった。また、汲み取り式の便所や外からしか使えない風呂は、帰省した家族がこの家に泊まることから遠ざけていた。改修の際には、耐震性・耐久性・居住性を基本として、これまで家族が刻んできた生活の痕跡を残すことを意識し、思い出のつまった場づくりを実現した。

プロデューサー

田邊建雄

ディレクター

有限会社高村建設 高村努

デザイナー

聖建築研究所 山本恭弘

聖建築研究所 山本恭弘

利用開始
2016年5月
設置場所

高知県四万十市

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

離れて暮らす「家族みんなの家」の再生

背景

先々代が山を切り拓き石垣を築いた敷地に建つ、7人兄妹が生まれ育った故郷の家である。目の前には川と棚田の、のどかな風景が広がっている。長男、三男、四男は逝去し、残る兄妹・家族も離れ離れに暮らしている。現在は70歳の次男一人が両親を看取った後、この家を受継いでいる。約130年前に建てられた後は、70年ほど前に茅葺屋根から瓦に葺き替えられており、その後は先代や亡くなった三男を中心に増改築を行ってきた。近年は次男が腐った床下の木材の交換をこまめに行なって、倒壊を免れていた。離れて暮らしながらも兄妹の絆は深く、故郷の家の状況を皆気にかけていた。実家を守る次男が今後快適に生活できるように、兄妹家族が気軽に帰省できるようにと、実家を守ってくれている次男に感謝を込めて、兄妹が資金を出し合って改修することとなった。

デザイナーの想い

家族の絆を確かめる家となることと家自体の質の向上が同時に求められていると感じた。これまでの生活の記憶が甦る“ゆるやかな”変化と、耐震性・耐久性・居住性を満たし、日常を楽しく住まうことを両立させる必要があったため、古いプランに新たな機能を描き重ね、これまでの時系列を表現することを目指した。この再生によって田邊家の永続と故郷の家が受け継がれてゆくことを願い、各地でこのような環境に生きる「多くのみんな」の希望の先例にもなることを望んでいる。

仕様

延床面積82.61㎡、木造平屋建

どこで購入できるか、
どこで見られるか

高知県四万十市

審査委員の評価

棚田という周辺の環境的・歴史的資源を尊重し、それを空間に取りこんでいくような「開く」リノベーションであり、社会性があるものとして高く評価された。全国的に「実家」の存続問題が顕在化して久しいが、「家族みんなの家」という捉え方も参考になる。不在時の通風確保といった新たな課題に対しても建築的解法が図られており、総合的な建築作品になっている。

担当審査委員| 仲 俊治   小見 康夫   手塚 由比   栃澤 麻利  

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