GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住宅 [Hey Brother]
事業主体名
久田 彰 久田理恵
分類
戸建て住宅
受賞企業
株式会社bandesign (愛知県)
受賞番号
18G100847
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

男の子四人兄弟のための建築である。隣に母屋があり、勉強、就寝のための増築を行った。低予算に狭い敷地と限られた条件の中で、三枚の長い床を立体的に90度ずらしながら四兄弟全員の場所を設けた。重複する床面の間は床下収納として使用する。その床は建築基準法の階数に算定されないため、二階建ての建物となっている。四層になっている床は上から長男、次男、三男、四男の順で使い、毎朝、長男が兄弟に声を掛け起しながら共に降りていき、母屋へ向かう計画となっている。極めて制限された条件の中で四人兄弟全員分の場所を設けることを実現しただけでなく、兄弟同士のコミュニケーション、成長の場となるよう計画した。

プロデューサー

愛三建設株式会社 荒尾孝嘉

ディレクター

株式会社bandesign 伴 尚憲

デザイナー

株式会社bandesign 伴 尚憲、山下ちひろ

デザイナー 伴 尚憲

詳細情報

http://www.bandesign.jp/

利用開始
2015年11月
設置場所

愛知県小牧市

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

四人兄弟がコミュニケーションを取りながら共に成長する子供部屋

背景

予算、敷地などの限られた条件下で如何に兄弟個別に尊重された空間を設けるかが課題となった。兄弟四人分の場所を平面的に並べれば希望の面積内に収まらず、単に上下に重ねれば階数が増えてしまう。その課題に対し、長い床を90度ずつずらしながら重ねてゆき、立体的に夫々の場所を確保できる空間を考えた。また、昨今少子化が進む中で四人兄弟という稀有な点も意識した。多兄弟が一般的であった一昔前の時代は年長者が年少者の世話をすることが少なくなかった。日常生活の中で年少者は年長者に学び、年長者も下兄弟を世話することで、相互に人間関係の構築を学び、責任感や家族愛を育んでゆく。そのような学びの場が自然と家族の中に存在した。四人兄弟のための子供部屋としては建築設計の手法次第で兄弟間での密接なコミュニケーションを実現し、学び合いながら共に成長してゆく場とすることができるのではないかと考えた。

デザイナーの想い

長男から四男まで夫々が空間を得られ、さらに兄弟間でコミュニケーションを取りながら成長してゆける建物となることを目指した。一般的に住宅を計画する際、子供が複数人いる場合には部屋は個々に設けるか、大部屋を家具や建具で仕切ることが通例で、面積と予算を用意できる場合に限りそれは実現する。それが困難な場合でも建築設計の手法次第でスペース確保の課題を解決することに加えて、子供たちにとって、その空間で過ごすことが成長の助けとなるような付加価値のある空間を作ることが出来ないかと考えた。限られた条件の中で、一人分の長い床を一部重複させながら立体的に床面を構成した結果、四人兄弟がそれぞれに自分の場所を確保できた。それにより自立心や自尊心が芽生え、協調性や責任感、家族愛といった人間性を豊かにする情操教育が自然と子供たち自らの生活によって実現し、健やかに成長する子供たちの場となることを願っている。

仕様

敷地面積 65.68㎡、建築面積 21.62㎡、延床面積 38.63㎡、主体構造・工法 木造、地上2階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社bandesign 愛知県名古屋市東区代官町39-22太洋ビル2階7号室
株式会社bandesign
愛三建設株式会社

審査委員の評価

微笑ましい計画である。4人の兄弟達にとっては遊具のようなコミュニケーション空間であり、母屋側にとっても平穏がもたらされると想像される。建物全体でみればリノベーションである。厳しい制約条件の中で編み出された建築的工夫が、従来的な計画論を更新するような一般性を獲得することがある。本作は、子供の数だけ部屋を並列することとは異なる、ユニークな質を手に入れている。その批評性が優れたリノベーションデザインの醍醐味であり、本作もその代表事例といってよい。

担当審査委員| 仲 俊治   小見 康夫   手塚 由比   栃澤 麻利  

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