GOOD DESIGN AWARD

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2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
住まいの取扱説明書 [イゴコチBOOK]
事業主体名
野村不動産株式会社
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
野村不動産株式会社 (東京都)
受賞番号
16G151164
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

1222世帯が暮らす複合再開発「富久クロス」は、10万の声を集めることで、作り手と住まい手が一緒に住宅デザインを行い「1000のイゴコチ」として共用部に反映した。ただその共用部が実際に活用される為には、マンションを大切にするセルフマネジメント意識の醸成が不可欠であり、共用部に愛着を持って利用されることがまずは必要となると考えた。共用部を「専有部のように」利用頂けるよう、住まいの取扱説明書「イゴコチBOOK」を入居前に作成・お渡しすることで、入居直後から愛着による自主的な管理意識が高まり、結果的に作り手・住まい手双方の愛着が総和した「ホリスティックマネジメント」の意識が芽生え、日々深化している。

プロデューサー

野村不動産株式会社 プロジェクト推進部 次長 内野靖夫/オーダーメイドマンション事業部 課長 泉山秀明/事業推進一部 課長代理 沼大継/営業推進部 佐々木まどか

ディレクター

野村不動産株式会社 プロジェクト推進部 課長代理 斎藤千尋/商品戦略部 課長代理 一條和也+株式会社まちづくり研究所 増田由子+戸田建設株式会社 鈴木宏昌+株式会社DGコミュニケーションズ 野原俊彦、和田祐樹、岡野晃道

デザイナー

日本女子大学大学院家政研究科住居学専攻 篠原研究室 篠原聡子、竹内光子+藤原デザイン室 藤原広和+東京ガス株式会社 四方大督、内木場大樹+東京ガスコミュニケーションズ株式会社 赤松良彦+株式会社環境計画研究所 堀米壯

利用開始
2015年7月1日
販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

居住者がマンション全体を大切に想い末永く愛着を持つ為のラブレター「イゴコチBOOK」をデザイン。

背景

マンションの共用部は管理規約集にてルールを定めた上で管理組合によって運営されているが、実際は維持・管理は管理会社任せになって管理規約集が読まれていない場合もあり、結果的に共用部が利用されていないマンションも多い。住民主導のマンション管理を実現する為には、住民が共用部に愛着を感じながら積極的に利用することが必要であり、その為には利用を促進する為の「住まいの取扱説明書」を作ることが重要と考えた。

デザイナーの想い

「1000のイゴコチ」に書かれていない自分のイゴコチを見つけたり、思い出ができたりするマンション住民は、きっと共用部を我が家として、他の住民を家族として愛をもって接する。マンション管理におけるスタートの大切さを経験上知っていた我々は、新住民がそれを1日でも早く実現するために、どの世代でも気軽に何度でも読める「取扱説明書」を作ることが最適だと考えた。今後、住民によって内容が深化していくことを願う。

企画・開発の意義

マンションにおいては専有部以外の共用部が大きな面積を占め、住民同士で共有する。10万の住まい手の声と共に「1000のイゴコチ」を具現化した富久クロスでは、入居前に「イゴコチBOOK」を渡すことで、共用部の専有部化、リビングリテラシーを高めることに成功。愛着をもって住まうことで、マンション管理が管理会社任せからセルフマネジメントへと変化し、ホリスティックマネジメントの意識が芽生えることを目指した。

創意工夫

管理規約集と異なり、読みやすいサイズと「住まいの取扱説明書」として理解してもらいやすいようイラスト図を多用。共用部を専有部のように使ってもらえるよう、単に場所の紹介ではなく全ての共用部のイゴコチの良い過ごし方を紹介している。そして「1000のイゴコチ」が10万の声と専門家集団で作られた事実に加え、この取組みがグッドデザイン賞特別賞を受賞したことを報告し、内容の価値・信憑性と新居への誇りを高めている。また通常の超高層マンションは契約~入居まで約2年かかる為新居への愛着が一旦トーンダウンしがちだが、今回は入居3ヶ月前に送付することで、再度愛着を思い出させると共に「共用部ナビゲーター」として入居直後の満足度UPを意識した。併せて住民が自然と入り込めるようなコミュニティプログラムを2年分掲載して期待感をもたせることにより参加率が高まり、住まいに愛着を持つまでのスピードを早めたいと考えた。

仕様

全119ページ(タテ21㎝×ヨコ15㎝)

審査委員の評価

どこをどう使ってよいのかわからないマンションの共有部分。日本全国に必ず存在しているデッドスペースを具体的に活用するための仕組みである。不動産と大学の研究室が共同し、10万の声を集め、1000のイゴコチを本にまとめて居住者に配布した。膨大なリサーチをもとにした提言、そしてとても読む気になれない通常の管理規約集とは違い、ユーザーにやさしい本のデザインが高く評価された。全国にもっと広がるべき活動である。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   岩佐 十良   藤崎 圭一郎   並河 進   山崎 亮  

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