GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
地域共創活動 [地域産業とデザイン〜宮の注染を拓く〜]
事業主体名
宇都宮美術館
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
公益財団法人うつのみや文化創造財団 (栃木県)
株式会社GKグラフィックス (東京都)
国立大学法人宇都宮大学 (栃木県)
株式会社中川染工場 (栃木県)
受賞番号
16G151148
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

宇都宮の地域特性を伝える新しいパターンを共創した。近代宇都宮で継承されてきた「注染」の技法での再現を前提にしたパターンをデザインすることで、キャラクターやロゴに依存せず街全体に広く展開できる新しい宇都宮の資産を作り上げた。宇都宮美術館が主体となり、デザイナーがアートディレクションを行いながら、地域の人々や染めの生産現場、大学との共創を試みた。①デザインの意義を理解し「まちの特性」を見つけるワークショップ②デザイン原案の公募③受賞作は参加者の意見を元にデザイナーが精緻化しパターンを作成④職人が染色し浴衣反物へ…このデザインプロセスを体験することで、結果として地域のデザインリテラシーが高まった。

プロデューサー

宇都宮美術館 館長 谷新、主任学芸員 橋本優子+GKグラフィックス 取締役 木村雅彦

ディレクター

GKグラフィックス 取締役 木村雅彦+宇都宮大学 教授 梶原良成、准教授 安森亮雄+中川染工場 専務取締役 中川ふみ

デザイナー

GKグラフィックス 武村里佳、 工藤功太+「市民プログラム」参加者・協力者

詳細情報

http://miyazome2015.jp

事業開始
2015年4月1日
販売地域

日本国内向け

仕様

まちの要素抽出からパターンデザイン公募を経て、反物制作までを共創したプロジェクト

受賞対象の詳細

背景

明治から昭和戦前の宇都宮は、県庁所在地、交通・物流の要衝、産業の街として発展を遂げ、地域らしさを反映するモダン文化が栄えた。戦争による寸断・破壊を経て、一部は高度成長期を頂点に蘇るものの、その記憶は急速に失われつつある。日本各地を結ぶ生産・流通網のなかで隆盛した注染も、衰退の一途を辿っている。このことを念頭に、本プロジェクトでは、街の近過去を探り、それを「デザインの力」で再生することを試みた。

デザインコンセプト

地域特性を伝えるための新しいパターンの開発。共創によるプロセス共有と地域のデザインリテラシー向上。

企画・開発の意義

ロゴやキャラクターに頼らず、「パターン」を新しいまちの資産とするため、宇都宮の人々の知恵を結集してデザインした。本質的にパターンは地域の歴史や風土に適ったものである。また展開力に優れているため、パターンによる地域の個性化には大きな意義がある。宇都宮で継承されてきた「注染」技法での再現を前提に、染物だけでなくまちづくり全体への展開を広く視野に入れたデザインを行った。

創意工夫

市民に永く愛され、宇都宮を象徴する普遍的なパターンを創り出す為に、市民や大学、美術館、染工場、デザイナーでの「共創」を試みた。それは、本来デザインが、特定個人の才能だけに依存して成立するものではなく、様々な人の経験や知恵を結集し、適確な方向と成果に結実させる「共創」行為であるからだ。プロジェクト実現のために、我々は最初のプログラムにおいて、参加者や全ての関係者に、計画の背景と目的、デザインの意義を徹底的に伝えて意識を共有することに時間をかけた。この段階を着実に踏むことにより、「共創」を実現する為の基盤を形成していったのだ。さらに地域の魅力を模索するプロセスにおいても、専門家を交えた現場調査や分析のワークショップを重ねることで、参加者それぞれが、主体的にデザインを考える土壌を育んでいった。

デザイナーの想い

デザインはひとりで行うものではない。いろいろな経験や知恵を結集し、適確な方向と成果に導くことがデザインの重要な役割だ。本プロジェクトにおいては、デザインというプラットフォームを活用しながら、様々な立場の参加者が、単なる分業ではなく、それぞれの力を出し合い尊重し合いながら、理想的な共創のかたちを実現することができたように思う。このプロセスこそが本プロジェクトの大きな成果である。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

宇都宮美術館内ミュージアムショップにてプロジェクトの論集を購入可能
地域産業とデザイン 宮の注染を拓く 論集

審査委員の評価

「伝統的な地場産業を守る」。言葉でいうのは簡単だが、実行するのはたやすいことではない。このプロジェクトは、美術館を主体にして、生産現場、大学など関係する人々との共創により、地域に継承されてきた「注染」の技法を守ろうといもの。全国各地にある美術館にとって“あり方”のひとつ指針である点が評価されたのはもちろん、公募されたデザインをさらにデザイナーが精緻化し、高い完成度に至っている点に評価が集まった。今後の商品展開が楽しみである。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   岩佐 十良   藤崎 圭一郎   並河 進   山崎 亮  

ページトップへ