GOOD DESIGN AWARD

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2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
フォント [都市フォントプロジェクト]
事業主体名
タイププロジェクト株式会社
分類
ソフトウェア・サービス・システム/インターフェイス
受賞企業
タイププロジェクト株式会社 (東京都)
受賞番号
16G131051
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

都市フォントプロジェクトは、都市独自のフォントをコミュニケーションツールとすることで、都市のアイデンティティを強化しようという試みです。都市の分かりやすさを促進するだけでなく、その地域が培ってきた文化を文字のデザインにとりこみ、都市らしさを醸成することを目的としています。まちづくりや景観の統一性とともに、市民のアイデンティティ形成や一体感を醸成するツールにもなります。建築・空間・サイン・カタログ・名刺などさまざまな媒体で活用することで、都市のイメージに一貫性を持たせることができますので、市民の利便性を高めるだけでなく、訪問者の印象を強め、都市の長期的な価値向上に貢献することを目指しています。

ディレクター

タイププロジェクト株式会社 タイプディレクター 鈴木 功

デザイナー

タイププロジェクト株式会社 タイプデザイナー 両見英世、和田由里子、矢崎研二、森谷菜穂

タイププロジェクト株式会社 代表取締役/タイプディレクター 鈴木功

詳細情報

http://typeproject.com/projects

利用は個別対応
2016年4月25日
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

街の個性を文字の形に反映して生まれた書体が、街で使われ、育まれ、いつか街の風景になること。

背景

欧米では都市ブランディングの重要性が高まり、視覚的コミュニケーションにおいて美しさや機能性に加え、その都市らしさを反映させたフォントを活用しブランディングを効果的にすすめています。方言や風物など、その土地の独自性を盛り込むことで愛着の持てる書体をつくれないか。人々と地域を結びつけ都市の一体化を促し、そこから生まれる公共性が都市の価値を高められたら。そんな思いで都市フォントプロジェクトを始めました。

デザイナーの想い

都市と文字は、それぞれ固有の文化に育まれ長い歴史を刻んできました。土地の気質や方言、生まれ育った景色を思い起こすことができる、そんな自分の街を表現した書体があったら。街の書体が観光客の認知と理解を促し、広く長く使うことで得られる経済的・文化的な効果に貢献できたら。そして、地元で育てた書体で世界へ発信できたら。そんな自分の街に誇りを持てる書体づくりをすることがこのプロジェクトの原動力になっています。

企画・開発の意義

都市フォントプロジェクトは、都市の長期的な価値向上への貢献を目指したフォント開発をしています。文化的価値として「地域の特色を取り入れ」、社会的価値として「都市のアイデンティティを強化し」、経済的価値として「分かりやすくて一貫性のある長期的な運用」を提案しています。多種多様な媒体に固有のフォントを使用することで、都市のアイデンティティを明確にし、都市情報にまとまりと分かりやすさをもたらします。

創意工夫

街の個性を文字のかたちに反映して書体にする、それが都市フォントプロジェクトの構想です。名古屋をイメージした「金シャチフォント」は、起筆にシンボルである金シャチの反りを、執筆部には名古屋城の破風と屋根の反りを反映させ、方言の書体化をめざして開発をしています。特徴的な「みゃ〜、りゃ〜」などを合字化することで、より名古屋弁らしい書体表現を試みています。横浜をイメージした「濱明朝」は、横画に港を往来するフェリーを、縦画に海上から望む建築群を、欧文には風にはためくフラッグや錨をデザインにとりいれています。さらに、港から山手に広がる横浜の懐の深さをフォントファミリーに展開して開発を始めました。「東京シティフォント」は、観光都市におけるサインシステムでの使用を想定し、和欧併記を考慮した分かりやすさをベースに、筆文字の抑揚をサンセリフ体のデザインに取り込み、現代的な「粋(いき)」を表現しました。

仕様

OpenType フォントフォーマット

どこで購入できるか、
どこで見られるか

タイププロジェクト オフィシャルサイト
タイププロジェクト オンラインショップ(掲載予定)

審査委員の評価

文字の形が持つ印象は、情報を伝える上で非常に重要なものである。しかし日本ではフォントデザインに対しての意識が決して高いとはいえず、必要性の議論すらされていないのではないか。しかし、情報の最小構成単位である文字そのものが生み出す印象の効果は計り知れない。この「都市フォントプロジェクト」は名古屋、横浜、東京をモチーフとしたフォントが試作されている。いずれもその土地が持つ独特な風土や、都市機能の特徴だけでなく、そこに住まう人々の気質のようなものまでも反映されているのが特徴である。こうした取り組みが蓄積されていくことで、市民の一体感やシビックプライドの形成の後押しとなるだけでなく、街の情報伝達のスタイルに一貫性をもたらすだろう。また公共サインや商業施設などのフォントが統一されることで、街並みの景観の美しさも大きく向上し、観光にも寄与する可能性がある。

担当審査委員| 鹿野 護   石戸 奈々子   ドミニク・チェン   マシュー・フォレスト  

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