GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
デイサービス [東小松川デイサービス]
事業主体名
個人
分類
公共用の建築・施設
受賞企業
伊藤潤一建築都市設計事務所 (神奈川県)
受賞番号
16G110961
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

街に積極的に開く新しいデイサービスを目指した。従来の管理効率に偏重した閉鎖的な建築に疑問を感じ、高齢者が活き活きと活動する姿を街へ表出させようと考えた。異なる機能をもつ6つのボリュームとそれをつなぐ緩やかな隙間空間で構成した。高齢者の自由な動きを促すと同時に、管理の面からも多様な活動の場を容易に作り出すことが可能となった。デイサービスが唯一の外出機会である高齢者にとって、地域の人々と視線を交差させ、街との繫がりを感じることが生活の刺激となる。高齢者の活き活きとした日常生活の姿が、街の新しい風景となることだろう。

ディレクター

伊藤潤一建築都市設計事務所 伊藤潤一

デザイナー

伊藤潤一建築都市設計事務所 伊藤潤一

伊藤潤一

利用開始
2015年10月
設置場所

東京都江戸川区

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

高齢者の活き活きとした日常が街に表出し、地域の風景の一部となる舞台装置としての建築を目指した。

背景

都市部のデイサービスは、土地不足の問題等からテナントビルの1階を間借りして設けるものが多く、陽が当らず閉鎖的である。高齢者の姿が街の風景から排除されていることに疑問を感じ、地域における施設の在り方を考えた。

デザイナーの想い

高齢者のいる風景の価値感を変えたいと考えた。高齢者がいることで街が魅力的な風景となる為に、建築が担える役割を模索した。高齢者施設は量から質へと価値の転換が必要である。人生の終盤を過ごす場が、地域に愛される場として存在し、美しく魅力あふれる風景の一部であることを願っている。

企画・開発の意義

超高齢社会となった我が国において、高齢者の日常の姿が街中に溢れることは必然のはずである。しかし、そのような不都合な必然は否定され、多くの高齢者施設は閉鎖的であるように思われる。こうした価値観を覆し、高齢者の存在が如何に社会に必要とされているのかを見直すことで、人々が社会や自分の未来像を明るく積極的に創造するきっかけになる効果があると考えた。

創意工夫

室内にいながらも外に居るような場を作ることで、「外のある建築」を作り出した。すなわち、内でありながら外(=街)を感じる中間的領域である。6つのボリュームの外郭を内外同一素材の羽目板張りとすることで、建築内部にいても街の延長を歩いているような感覚を生み出した。内部の無垢材等の素材は、経年変化によって風合いが醸成することを意図した。外構計画では、四季の変化を感じられる花の咲く樹種とした。交差点の角には桜の木を植えることで、地域のランドマークとして親子連れや子供達が集まる効果を期待した。緑道のハナミヅキや隣地の木々は、借景として内部から楽しめるよう開口部の位置を工夫している。外の景色を取りこむと同時に、内部の風景は積極的に外部へ開放することで、内外の境界を曖昧にしている。

仕様

構造:木造 地上1階/敷地面積:440.32㎡/建築面積:252.17㎡/延べ床面積:242.09㎡

審査委員の評価

デイサービスが唯一の外出機会である高齢者のために、街に開かれた新しいデイサービス施設のデザインである。「開いた」といいつつ、建物の構えが開いただけの同種の施設が多い中で、実際に外部の空間に施設を開き、同時に部屋相互のアクセスが向上している点が評価できる。一方で、施設全体のデザインが、施設プログラムや、開くというコンセプトから遊離してミスマッチとなっているとの声もあった。

担当審査委員| 山梨 知彦   千葉 学   中村 拓志   星野 裕司   Lee Siang Tai  

ページトップへ