GOOD DESIGN AWARD

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2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
空調設備 [天井除湿放射冷暖房システム 天空]
事業主体名
アオキ住宅機材販売株式会社
分類
業務空間用の設備
受賞企業
アオキ住宅機材販売株式会社 (東京都)
株式会社日本設計 (東京都)
公立大学法人首都大学東京 (東京都)
受賞番号
15G080771
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本システムは天井面を冷却・加熱し空調機能として活用する天井除湿放射空調システムである。放射空調は、気流感・騒音が無く図書館・オフィス等の長時間滞在者にとって快適で省エネルギーな方式であり、天井面を放射面とすることは空間に占める面積の大きさから有効である。しかしながら、高温多湿である日本の気候特性から結露が問題になっていた。本システムでは除湿機能を持たせることで解決を図り、積極的に結露を促すことで、従来比2倍の空調能力を持たせることができた。また、デザインと機能の一体化を意図しており、照明を内包させ、ルーバー間に火災報知器、スピーカーを設置するスペースを確保しながら放射効率を最適化している。

プロデューサー

アオキ住宅機材販売株式会社 青木憲明

ディレクター

株式会社日本設計 環境・設備設計群 井田寛、首都大学東京大学院都市環境科学研究科建築学域 須永修通、東京工芸大学工学部建築学科 (当時 首都大学東京) 福留伸高

デザイナー

株式会社日本設計 インテリア設計部 柴崎雅美、株式会社日本設計 環境・設備設計群 羽田聡子

詳細情報

http://tenku.biz/

利用開始
2013年10月
販売地域

国内・海外共通仕様

仕様

アルミ製冷温水フィン、ドレン受け、下部ルーバーで構成されるルーバー3本をユニット化し、1ユニット寸法500mm×5800mm、重量110kg。実際の販売サイズは、1ユニット当たり長さ5800mmまで、ユニット㎡当り重量22kg程度の範囲で任意の本数で製作可能。

受賞対象の詳細

背景

近年上下温度差や気流感が少なく快適な放射空調が着目されているが一般的に高温多湿の日本では放射空調は結露が課題となりやすい。また、従来製品は結露を生じさせないために単位負荷が小さくなり別途補助設備が必要なケースが多かった。そこで発想を転換し放射空調で積極的に除湿させ結露水を速やかに排出させるシンプルな仕組みを考案し、それがそのまま意匠となり放射のみで全体を空調できる高い単位能力の放射空調を開発した。

デザインコンセプト

天井を構成する材料・要素と放射冷暖房機能をインテグレートする試み。

企画・開発の意義

空調設備、照明設備の機能とデザインを一体化し、建築と設備が調和した空間が実現できる。本来天井に放射面を形成することは快適性に相当な効果があり、空調を本質から捉えて発案したものである。その際課題となる結露や能力不足の問題を従来の複雑な手法ではなく大変シンプルな仕組みで解決していることで高単位負荷、省エネルギー、省メンテナンス等の機能と意匠が融合したシステムを提案している。

創意工夫

①ルーバーの断面形状をH型にすることによって重量を感じさせないシャープな印象としている。 ②H型のワイド寸法はライン照明、放射空調ドレン受けを任意に組み込めるようにするための寸法設定 ③冷温水フィンで結露させ周囲の冷やされた空気が微気流感の下降気流となって効果的に自然対流を起こすためのフィンとルーバーの形状の工夫 ③放射空調と周囲の内装との取り合いを美しく納めるための工夫 ④冷温水フィン以外で結露を生じさせないための絶縁の工夫、放射機能を促進するためのルーバーの寸法設定、開放感がありながら落ち着いた雰囲気の創造 ⑤防災設備の設置スペース確保 ⑥メンテナンス性に配慮し清掃機構の開発や容易にメンテナンスできるためのスペースの取り方の検討 ⑦施工性向上のためのユニット化、軽量化の工夫

デザイナーの想い

コンセプトの柱は「デザインと機能の一体化」である。モジュール化を行い、その中に空調機能、照明機能、天井材としての機能を組み合わせた。空調負荷に対する可変性、使用用途によっての照度確保の汎用性を持たせると同時に意匠としても用途を特定しない汎用性を確保し、単体形状としても美しさを持つ内装材としてデザインした。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

アオキ住宅機材販売株式会社 八王子ショールーム
天井放射冷房のアオキ

審査委員の評価

天井放射冷暖房は省エネ、放射による冷温感の快適性、静音などの観点から長時間滞在する空間への活用が推奨されてきた。本製品は、日本の気候において放射空調の課題となる結露を、むしろ積極的に除湿に利用し結露水をすみやかに排出させるシステムとして開発しており、天井放射冷暖房の新しい仕組みを示している。ドレン受けと照明の機能を組み込んだH型アルミルーバーを開発し、さりげないルーバー天井のおもむきで放射面としての天井の有効活用を実現した。天井面へ取付ける他設備への融通性、メインテナンス性など、システム全体として的確な設計がなされている。今後、多くの空間への普及と当システムのさらなる発展を期待したくなる製品である。

担当審査委員| 橋田 規子   加藤 麻樹   重野 貴   寺田 尚樹   樋口 孝之  

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