GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
文化会館 [新潟市秋葉区文化会館]
事業主体名
新潟市
分類
公共用の空間・建築・施設
受賞企業
新潟市 (新潟県)
株式会社新居千秋都市建築設計 (東京都)
受賞番号
14G110953
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

新潟市秋葉区に建つ496席のホールを持つ文化会館である。新津丘陵に習い「文化の里山」を目指した丘のような建築である。ホールを中心に楽屋廊下、練習室や楽屋兼会議室、ロビーが順に取巻く構成により、各諸室に楽屋廊下とロビーの双方からアクセスでき、様々な使い方ができる。市民ワークショップを通じて部屋が加えられ、平面形は正円から46の半径を持つ接円弧へと変化した。段状の全体形と平面形とのズレを、ねじれた構造体が繋いでいる。洞窟のようなホールは、コンクリート構造体が比重の大きな音響反射面としてこの場所だけの音を響かせる。開口部にはアルミ吸音板がはめ込まれ、音響の調整を担うと共に木漏れ日のような光を見せる。

プロデューサー

新潟市

ディレクター

新居千秋

デザイナー

新居千秋、吉崎良一、新美智進、十河彰

詳細情報

http://www.akiha-bunka.jp/

利用開始
2013年9月21日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

新潟県新潟市秋葉区新栄町4-23

受賞対象の詳細

背景

敷地のある新潟市秋葉区は、2005年に旧新津市と旧小須戸町が新潟市に編入合併するかたちで生まれた区です。2006年度には新津文化会館(仮称)建設検討委員会が発足し、2009年に建設基本構想がつくられました。これに基づき2009年8月に「新津文化会館(仮称)設計者選定委員会」が開催され審査の結果、私達の提案が選定されました。

経緯とその成果

敷地の近くにある新津丘陵に習い、地域の文化を育む「文化の里山」をコンセプトとしています。

デザイナーの想い

様々な人々の思いがこの建物をつくり上げました。里山の洞窟をイメージしたホール客席の壁や天井の大部分はコンクリートの小叩き仕上げです。微妙な壁の角度によって変化する音響に対し、完成後に修正がきかない材料によってホールをつくれたのは、丹念な3Dモデリングと連動した音響シュミレーション、高度な構造解析と施工技術の賜物です。デジタルテクノロジーの進化と日本ならではの熟練の職人技が初めて可能にした建築です。

企画・開発の意義

「文化の里山」は様々な命を育む里山の風景に習い、地域の文化を育む施設というソフト面での考えと、ホールでのイベントが無い時でも訪れた時に発見のある場所というハード面での考えを複合したものです。ホールは公共施設でありながらイベント開催時以外は閉鎖的な場所となりがちです。この建築では、市民が何気なく訪れることができ、時間を過ごすことができる設えを増やすことで稼働率を高め、親しみやすい施設を目指しました。

創意工夫

建物の周囲を水盤と緑で囲い、敷地全体を公園のような場所としました。リング状に屋上緑化を施した丘のような建物は、誰でも屋上に上ることができ、越後平野の眺めを楽しむことができます。建物の平面計画は、市民ワークショップを通して要望を取り入れながら進めました。ロビーに面したスタジオや練習室や楽屋などには窓を設け、「何気なく訪れた人が文化活動に出会うことができるように」との意見を反映させました。練習室や楽屋は、楽屋廊下(裏側)とロビー(表側)の両方からアクセスできる配置とし、リハーサルや楽屋利用だけでなく、ミニコンサートや会議室利用も可能なため、施設の稼働率を高めています。ロビーは開放的な空間とし、テーブルや椅子を並べ、周辺住民にとって居心地の良い場所としています。多くの市民が登壇できるよう、ホールの舞台は大きく、舞台幕と稼働式の音響反射板を備えることで演劇から音楽まで様々な演目に対応しています。

仕様

敷地面積:17,165㎡ 建築面積:2,848㎡ 延床面積:2,997㎡ 構造:鉄筋コンクリート一部鉄骨造 階数:地上2階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

新潟県新潟市秋葉区新栄町4-23
新潟市秋葉区文化会館
新潟市秋葉区文化会館(新潟市秋葉区HP)
新潟市秋葉区文化会館(新居千秋都市建築設計HP)

審査委員の評価

大胆かつ空間性に溢れた複雑な形状が、高い密度で計画され、高い精度で実現されている点が何よりも人々の目を引く作品である。見慣れてしまったコンクリートという素材の新たな可能性を感じさせてくれる。同時に、この作品を実現した支えとなった新たな設計技術の可能性も感じさせる作品である。実物をぜひ体験してみたい空間である。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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