GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
飲食テナントビル [小町ビル]
事業主体名
株式会社タイムゾーン
分類
産業用の空間・建築・施設
受賞企業
株式会社キー・オペレーション (東京都)
株式会社タイムゾーン (東京都)
受賞番号
14G110912
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

恵比寿駅近くの飲食ビル。76㎡という敷地に、天空率を利用して最大のヴォリュームがとれるように考慮し、48㎡〜26㎡の店舗区画を6層重ねた。 和食のテナントを中心にリーシングしたいという要望と、屋外階段の開口率の制限を受けて、和の趣のある木製の縦格子をファサードに採用した。 日本の伝統的な塗料であるベンガラを塗った木製の縦格子は耐久性が高められるとともに、前面道路だけでなく恵比寿駅からも目を引く。また、縦格子に蔀戸を設けることで、ファサードに立体感と陰影のある表情豊かなファサードを作り出している。 夜はこの蔀戸を照らすことで、蔀戸が作り出した外部空間を中に取り込み、空間に奥行を与えている。

デザイナー

小山光+キーオペレーション一級建築士事務所、構造設計工房デルタ、Comodo設備計画

詳細情報

http://www.keyoperation.com/projects/komachi_building/j_Komachi_Building.html

利用開始
2013年10月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都渋谷区恵比寿南1丁目4−4

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

縦格子と蔀戸で奥行きのないファサードに立体感と陰影のある表情を与える。

背景

敷地は雑多なビルが建ち並ぶ通りの一角である。面積が76㎡というコンパクト敷地のビルで屋外階段の開口率を考慮しながら、商店街らしい猥雑な雰囲気のある通りに統一感のある大きな面のファサードを作ることを考えた。主に夕方からの営業が主となる飲食店の内部からは、あまり良い景色が期待出来なかったが、建物自体のエレメントを使って、内部からも特徴ある景色を設けられないかと考えた。

デザイナーの想い

狭小敷地の小さなテナントビルでは、面積を最大限とるということが最優先され、内部的な工夫をする余地はあまりない。その中で、セットバックの調整をしながら最大ヴォリュームを確保し、そのセットバックの中に可動式の庇(蔀戸)を設けて建物と敷地境界の間に景色となる外部空間を獲得できないかと考えた。

企画・開発の意義

狭小敷地において床面積を最大限とろうとすると、斜線制限により建物や階段はセットバックを余儀なくされ、さらには避難経路確保のために必要とされるバルコニーの設置などで、雑多な印象のファサードとなってしまうことが多い。 しかしこのビルでは最大の面積をとるために露わになった雑多なファサードを黒く塗り、ベンガラの縦格子を多いながら、縦格子を利用した蔀戸で奥行きのないファサードに立体感と陰影を与えている。

創意工夫

屋外階段で必要とされる開口率を満たす格子のピッチでは、ファサードを一体的な大きな面として見せるためには間隔が広いと考え、階段の前面からその他の部分へ向かって徐々に密度を上げ、面としての一体感を出すようにした。 格子は木製とし、日本でも古くから木材の防腐剤として利用されてきた天然素材のベンガラ塗りとすることで和のイメージを際立たせるとともに、周囲との差別化を計り商業ビルとしての存在感を与えている。 縦格子の一部を蔀戸とし、軒の深い日本家屋のような景色を作った。夜はこの蔀戸をアップライトで照らすことで、蔀戸が作り出した外部空間を内部に取り込み、空間に奥行を与えている。 蔀戸のように開閉できる機構であれば、蔀戸が閉じられた状態が建物の後退距離となり、建物のヴォリュームをより大きくすることができる。この蔀戸には手動の減速機がついており、どのような角度でも固定することができる。

仕様

RC造6階建

審査委員の評価

べんがら塗りの特徴的で繊細なルーバーの一部に蔀戸を組み込むことで、ありがちなルーバー建築を全くイメージの違ったものへと組み替えた手腕が見事である。かつ、蔀戸の開閉により建築が表情を変えるところも面白い。全体をルーバーで包み込むことにより、狭い敷地でありながらも、奥行きを作り出している点も見事である。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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