GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
集合住宅 [モデリアブリュット南品川]
事業主体名
小川道允
分類
住宅・住空間
受賞企業
株式会社アルファーマネジメント&パートナーズ (東京都)
受賞番号
14G100881
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

旧東海道品川宿として栄えた南品川。旧街道沿いに建つ地上4階建ての集合住宅。スキップフロアのアクセス方式である。付近には社寺や史跡、歴史を感じさせる店舗が多く、その街並みに溶け込むように19戸のコンパクトな都市居住ユニットを提案した。階段室を中心に半階ずつ入口をずらし、グレーチングの段板にトップライトを設け、自然光を通した。1階部分は半階地下に加えた1.5層の住宅とした。法的規制で形態制限のある最上階は剰余空間をロフトとしての機能(収納)とともに空間量を増やし、22㎡台とは思えない拡がりのある空間を提供した。一般階は必要最小限の設備とその配置により、コンパクトながら自由に使える空間量を増やした。

プロデューサー

株式会社モデリア 代表取締役 郷内秀峰

ディレクター

株式会社モデリア 代表取締役 郷内秀峰

デザイナー

谷内田章夫ワークショップ 谷内田章夫

利用開始
2014年3月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都品川区南品川2-14-16

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

歴史を感じさせる情景にとけ込みながらも懐古主義に偏らず、凛とした存在感を示す江戸の「粋」を表現する。

背景

旧東海道沿いに位置し、現在は人通りの多い商店街に面する近隣商業地域の為、周辺の環境にとけ込みながらも収益性の高い商品化を求められた。今後流動人口の増加が確実な首都東京への陸の玄関口/品川と空の玄関口/羽田空港という2つのエリアを結ぶ京浜急行沿線。この地に集う都市生活者の実需に伴う暮らしやすさと歴史ある情景にとけ込むデザインを融合させ、近隣住民にも評価され得る集合住宅の開発を目指した。

デザイナーの想い

東京23区内での設計が多かったため、歴史的景観への配慮に関するデザインを施す機会が少なかった。新たな機会を得て、意欲的に取り込むことにした。通り庭を思わせるようなアプローチ空間や格子状、墨色の外観など町家的なデザインエレメントを取り入れたが、通俗的になることを危惧し、阿弥陀籤的形状のファサードなどを取り入れ、形骸化された要素ではなく、江戸時代に醸成された「粋」な要素を組み入れた。

企画・開発の意義

大都市圏において街と共生し得る良質な単身者向け集合住宅を提供することは、非常に重要な社会的責務である。江戸から昭和そして平成へと時間軸が流れる中で、日本古来より伝わる建築様式を現代流に解釈したファサードとECOにも配慮したプレーンでシンプルなインナープランは、ここに住まう人ばかりではなく、この街に暮らす人々からの共感を得られ、長期に渡って存在し続けることを可能とするに違いない。

創意工夫

品川区景観計画の重点地区となる「旧東海道品川宿地区」における景観形成を担う計画である。旧東海道最初の宿場町としての歴史性を感じさせるため、コンクリートの打放しの外壁は撥水剤の色を墨色にすることで古来の伝統色を表現した。バルコニーの縦格子や道路境界のフェンス縦格子は、木目調のアルミ製縦格子とし、また和紙調のガラス手摺を用い、町家らしさを強調した。またそれによって、バルコニーに設置されている設備機器の姿を隠し、旧東海道からの見え方に配慮した。通り庭を思わせるようなアプローチ空間。また間接光による伝統的なあかりの表現も取り入れた。結果として雑駁とした周辺の景観に強烈にメッセージを伝え、地域の景観計画にひとつの方向性を明確に示したと思われる。同時に、モダンでプレーンなスタイルのインテリア空間は、正反対のデザインコードとなり、周辺環境の中で居住者環境の時空間に立体感を与えた。

仕様

京浜急行線 青物横丁駅徒歩6分、近隣商業地域に位置する地上4階地下1階建、延床面積617.85㎡、専有面積493.88㎡、総戸数19戸からなるRC造コンクリート打ち放しの単身〜DINKSに向けた賃貸集合住宅。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都品川区南品川2-14-16
Modelia Brut MINAMI-SHINAGAWA

審査委員の評価

狭小な敷地の中で、廊下をつくらず階段の踊り場を利用して、住戸にアクセスさせる効率できなプランニングになっており、その結果、住戸のスキップが、エレベーションにも変化を与えている。また1.5層を持つ住戸など、立体的に発想されており、良質な都市型集合住宅として評価できる。設置階住戸の道路との取り合い部分に現在はルーバーがつけられているが、ここにいま一歩の提案があるとさらに良い。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   難波 和彦   日野 雅司   松村 秀一  

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