GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
鉄道車両 [近鉄80000系「ひのとり」]
事業主体名
近畿日本鉄道株式会社
分類
鉄道・船舶・航空機
受賞企業
近畿日本鉄道株式会社 (大阪府)
近畿車輛株式会社 (大阪府)
株式会社GKインダストリアルデザイン (東京都)
受賞番号
20G130848
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとし、大阪難波と近鉄名古屋を結ぶ新型特急。全座席への「バックシェル」採用、サービス空間の設置、充実した設備によって、全ての利用者の移動時間をくつろぎの時間に変える、体験価値向上を目指した。エクステリアは、景観との調和を考慮し、都市間特急にふさわしい気品あるデザインとした。

デザインのポイント
1.都市間特急にふさわしい気品とスピード感を、塊感ある車体フォルムと深いメタリックレッドで実現した。
2.全座席へのバックシェル採用により、後ろの方への気兼ねないリクライニングを実現し、体験価値を向上した。
3.編成全体として、快適性を追求したサービス設備の充実を図ることで、移動時間をくつろぎの時間に変えた。
プロデューサー

近畿日本鉄道株式会社

ディレクター

近畿日本鉄道株式会社 企画統括部 技術管理部+GKインダストリアルデザイン 朝倉重徳

デザイナー

GKインダストリアルデザイン 朝倉重徳、若尾講介、根岸岳、辻本慧

詳細情報

https://www.kintetsu.co.jp/senden/hinotori/

利用開始
2020年3月14日
価格

4,540 ~ 5,240円 (大阪難波~近鉄名古屋間乗車時のおとなの普通運賃、特急料金、ひのとり特別車両料金の合計金額)

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

背景

●開発に際してはマーケットインの考え方を重視し、複数回にわたるアンケート調査により、お客様のニーズを広く吸い上げることで、新しい時代にふさわしい特急車両を目指した。●特に、座席のリクライニングについては約8割の方が後ろの方に気を遣うという結果が得られたことから、シートを最大までリクライニングさせた範囲を覆い、気兼ねないリクライニングを可能にする「バックシェル」を全座席への導入を決断した。●また、インバウンド需要の拡大も意識し、海外のお客様でも快適に利用できるよう設備・案内標記に配慮した。●エクステリアデザインは、名阪特急のリブランドを意識しながらも、決して流行や瞬間的なインパクトなど表層的なスタイリングではなく、利用者や沿線住民の記憶に残る原風景を創る重要な要素の一つとして、30年後も色褪せない、本質的な造形を追求した。

経緯とその成果

●全座席へのバックシェル設置は、前後間隔拡大による座席数減少につながり、営業面からは反対意見もあったが、「お客様の体験価値向上」を第一義として採用した。併せて、バックシェル自体が圧迫感を与えないよう、客室と調和する形状やCMFに配慮し、これまでにない「くつろぎ空間」を実現した。日本初の全座席バックシェル仕様が今後の有料特急車両の標準になると考えている。●また、カフェスポット、ベンチスペース(多目的空間)、ロッカーなどサービス空間の設置により、編成全体として、すべてのお客様の体験価値を向上させ、都市間特急の新たなスタンダードにふさわしい車両とした。●エクステリアデザインでは車体フォルムに加え、それを際立たせる深いメタリックレッド塗装にこだわった。数年毎に再塗装することからの保守性と晴天・曇天時ともに気品ある色合いを実現させることの両立に苦慮したが、数十種類の試作を重ねることで実現した。

仕様

●定員:6両編成/239名、8両編成/327名 ●先頭車両(プレミアム車両):ハイデッカー構造、3列電動リクライニングシート(本革、電動レッグレスト、バックシェル付) ●中間車両(レギュラー車両):平床構造、4列手動リクライニングシート(足置き、バックシェル付)●主なサービス設備:カフェスポット、ベンチスペース、大型荷物置き、無料Wi-Fi、トイレ、喫煙室

どこで購入できるか、
どこで見られるか

近鉄駅窓口、近鉄電車 インターネット予約・発売サービス
特急ひのとり

審査委員の評価

近鉄特急は、都市間特急の新しいスタンダードを再定義したと言えよう。都市間特急において乗客の多くは「寝る」。リクライニング座席を倒すと、その後ろの乗客が不快に思うことが多かった。逆に気を使って、十分にリクライニングを倒すことができない乗客も多かった。そんなきめ細かいニーズ分析から生まれたバックシェル座席が、全座席に展開されている。そのぶん定員が減ったが、これは経営側も相当に覚悟しただろう。近鉄は車両を30年以上、末永く大事に使い続ける会社だ。長く飽きられない普遍的なデザインと空間、経営が一体になって、未来に向かって覚悟を決めたフラッグシップを高く評価したい。

担当審査委員| 根津 孝太   内田 まほろ   川西 康之   森川 高行  

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