受賞ギャラリー
2019
グッドデザイン・ロングライフデザイン賞
ラジオ体操
ラジオ体操
分類タグ
メディア/コンテンツ
受賞企業
事業主体名
株式会社かんぽ生命保険、日本放送協会、特定非営利活動法人全国ラジオ体操連盟
受賞番号
19L00014
受賞対象の詳細
「ラジオ体操」は、90年以上の歴史を持つ体操です。かんぽ生命の起源である逓信省簡易保険局が1928年に「国民保健体操」として制定し、日本放送協会のラジオ放送で広く普及しました。体操の内容も1951~1952年に「ラジオ体操第一・第二」として再構成され、誰でも気軽に実践できる運動として現在も多くの方に親しまれています。
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デザインのポイント
- いつでも ⇒道具の準備は不要。テレビやラジオの放送に合わせて「いつでも」できる。
- どこでも ⇒両手が伸ばせる程のスペースさえあれば、屋内・屋外問わず「どこでも」できる。
- だれでも ⇒音楽が流れれば自然と体が動く。老若男女、障害の有無に関わらず「だれでも」楽しめる。
詳細情報
利用開始
1928/10
販売地域
国内・海外共通仕様
背景
ラジオ体操を制定した逓信省簡易保険局(現在のかんぽ生命の前身)が創設された1916年当時は国民の保険衛生思想が低く、平均寿命は40歳代。欧米では国民全体に運動が普及しており、体格は立派であったことに比べ、当時の日本は一部の人が行っているだけで、運動習慣は根づいていなかった。健康・栄養状態の不良を改善すべく、欧米の保険事業を調査する中で、逓信省簡易保険局の二名がアメリカ・ニューヨークの生命保険会社でのラジオ体操の取り組みを視察。大変画期的な内容であったことから日本でも取り入れるべく関係各所に働きかけたことがラジオ体操制定のきっかけ。
経緯とその成果
(デザインの目標)①簡単、容易で誰でもできるもの。②どこでもすぐできるもの。③調子が良くて、気持ちが良いもの。(創意工夫した点) 体の仕組みに沿った合理的な運動で組み合わせている。日常生活で動かすことの少ない部位を刺激できるよう、全身の約200の骨と約400の骨格筋のほとんどをまんべんなく動かす内容となっている。(成果)現在の体操は1951年に制定されたもので三代目。制定から今日に至るまで、学校教育の現場で、職場で、家庭で、あらゆる場面で運動をする習慣が根付いた。日本人の平均寿命の延伸に大きく貢献したのではないか。 地域コミュニティの活性化、独居高齢者や子どもの見守り機能、子どもの夏休み期間中の生活リズムの調整 等、「体の健康」だけでなく「心の健康」に繋がる効果もある。
仕様
約3分の体操(ラジオ体操第一の場合)
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
柴田 文江齋藤 精一田村 昌紀藤本幸三
評価コメント
ラジオ体操が流れてくるだけで日本人の多くは体を動かすであろう。1951年に放送開始されたラジオ体操第1は今も受け継がれている行動のデザインである。準備体操として、始業前の運動として、安全のためなど様々な場所で今なお実践されているこの行動は、スポーツが注目される今だからこそ改めてその意味やデザインの素晴らしさを見直し、ロングライフデザインとして称賛すべきであろう。



