GOOD DESIGN AWARD

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CC

2019

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
デジタルシネマカメラ用単焦点レンズ [Sumire Prime]
事業主体名
キヤノン株式会社
分類
業務用放送・音響機器
受賞企業
キヤノン株式会社 (東京都)
受賞番号
19G070413
受賞概要
2019年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

大判センサーで浅い被写界深度による豊かな映像表現をしたい、映像制作者に向けたPLマウント単焦点シネマレンズシリーズ。独自の光学設計により、人物をクローズアップした際の肌の質感を美しく表現すると共に、背景に溶け込むようなボケ感をもたらす。制作者の要望に応える雰囲気のある映像表現を可能にし、今後の新たな映像文化に貢献する。

デザインのポイント
1.現場での使用状況を考慮し、耐久性を高めた外観処理、および表示の表現方法をシネマレンズシリーズで統一。
2.焦点距離、絞りの目盛を斜面に表記し、撮影者からの視認性を確保。一部に蓄光を採用し、暗所撮影に配慮。
3.シリーズで統一したギア位置、および形状で、レンズ交換時の作業負荷を軽減して、エルゴノミクスに配慮。
プロデューサー

キヤノン株式会社 常務執行役員 イメージソリューション事業本部長 山田昌敬

ディレクター

キヤノン株式会社 理事 総合デザインセンター 所長 石川慶文

デザイナー

キヤノン株式会社 総合デザインセンター 宮澤佳弘、伊藤るみえ

詳細情報

https://cweb.canon.jp/cinema-eos/lineup/index.html#sumire-prime

発売予定
2019年6月
価格

オープンプライス

受賞対象の詳細

背景

映画などの映像制作の現場では、浅い被写界深度による豊かな映像描写が魅力の、大判センサーを搭載したカメラが普及し、これらのカメラに対応する高い光学性能を持つレンズへのニーズが従来以上に高まっている。また人物描写においては、これまでのピントが立っているようなコントラストが効いた描写ではなく、柔らかい描写が増えている。このような映像を描写するためには、経年変化したオールドレンズで撮影するしか方法が無かったが、劣化による個体差が大きく、満足する品質のレンズを確保して撮影しているのが実情である。企画・開発にあたっては、撮影監督への調査を繰り返し、現場の要望を十分に理解した上で、人物をより印象づけるやさしく美しい映像描写を可能にするレンズを実現した。最新技術で、独自に光学設計されたレンズ群であり、シリーズとして整合した描写性能と保守サービスを提供することで、制作者が安心して使用できる。

経緯とその成果

映像制作の現場で使用されるプロ機材として、ユーザビリティの維持と、シネマレンズシリーズとしての整合を目標としてデザインした。現場で装着されるアクセサリー類を考慮し、ギアの径と位置、およびレンズ先端径をシリーズで統一し、更に、シリーズ7機種中5機種で全長を揃えることで、レンズ交換時のアクセサリー再設定の作業負荷を軽減している。焦点距離および絞りの目盛は、撮影助手が立つ真横と、カメラマン目線である斜め後方からの視認性を確保する為、レンズの斜面に表示している。表示は、印刷ではなく切削加工で形成し塗料を充填することで、耐久性を高めている。また、一部の表示には蓄光塗料を充填し、暗所撮影時の視認性に配慮した。レンズ後方にはシリーズ共通のシネマレッドを配色し、レンズに表記される「Sumire Prime」は商品コンセプトに合わせて、柔らかな描写を想起させる書体を使用し現場の雰囲気づくりに貢献する。

仕様

CN-E14mmの仕様 本体サイズ:118.4(幅)×118.4(高さ)×86.0(奥行)mm  本体重量:1200g CN-E20mm~85mmの仕様 本体サイズ:118.4(幅)×118.4(高さ)×93.5(奥行)mm  本体重量:1100~1300g  CN-E135mmの仕様 本体サイズ:118.4(幅)×118.4(高さ)×107.6(奥行)mm  本体重量:1400g

審査委員の評価

映画など映像制作の現場では、人物描写にその柔らかい表現を求めてオールドレンズが使われることも多い。しかし年々劣化が進み使えなくなっていくオールドレンズは、使えるものをなんとか確保して撮影しているのが実情だという。そんな中最新技術で独自に光学設計され、新たな柔らかい表現を可能にした本シネマレンズ群は多くの映像制作者に安定してその独特な表現を約束する。シネマレンズとしてサイズが変わらないことは使用上の大きなメリットであるが、このシリーズはすべてのレンズ距離においてギアの位置、径が同一である。暗い現場や、後方、側方の撮影者にも見やすく配慮された文字や目盛り、統一された外観の意匠等、“道具”としての強い信頼感、高い完成度もこのレンズの大きな魅力である。

担当審査委員| 片岡 哲   石川 温   緒方 壽人   山﨑 宣由  

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