GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
商店街HOTEL 講 大津百町 [商店街HOTEL 講 大津百町]
事業主体名
株式会社木の家専門店谷口工務店
分類
地域・コミュニティづくり
受賞企業
株式会社自遊人 (新潟県)
受賞番号
18G161256
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

アーケード商店街内外に点在する空き家7棟をホテルとして蘇らせ、町の活性化を図るプロジェクト。7棟があるのは旧東海道と、並行するアーケード商店街。近年は空き家が目立つが、40円のコロッケを売る精肉店や、鮒寿司の老舗、提灯屋などがあり、これらを着地型観光のコンテンツ化しているのが特徴。 ガイドブック制作のほか、常駐するコンシェルジュが魅力を紹介することでホテルのメディア化も目指している。 開業は2018年8月なので地域への経済効果はこれからだが、本プロジェクトに大津市が呼応する形で「宿場町構想」を発表、2018年4月のプレオープン内覧会には1000名が来場した。町おこし団体との連携も始まっている。

プロデューサー

株式会社木の家専門店谷口工務店 代表取締役 谷口弘和

ディレクター

株式会社自遊人 クリエイティブディクレクター 岩佐十良

デザイナー

無有建築工房 竹原義二、玉井淳+荻野寿也景観設計 荻野寿也+ROGOBA 西川 純一、東薫+不破稔+株式会社自遊人 天本季恵

設計は無有建築工房代表の竹原義二が担当した。

詳細情報

http://www.hotel-koo.com/

利用開始
2018年8月
設置場所

滋賀県大津市中央1-2-6

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

空き家をホテル化し、商店街をコンテンツ化し、ホテルをメディア化することによって新しい価値を創出する。

背景

大津は東海道五十三次で最大の人口を有し、町割りが100以上あったことから「大津百町」と言われた。なかでも賑わったのは旧東海道の「京町通り」、並行する「中町通り」「浜町通り」。しかし現在、アーケード商店街の中町通りはドーナツ化現象によりシャッター商店街化しつつある。近隣には1500軒の町家が残っているが、その一割が空き家で老朽化も進んでいる。一方で京町通りでは高層マンションが建設されている。 このような矛盾を解決できないかと考えたのが本プロジェクトである。 アーケード不要論も聞かれるが、雨風を防ぐアーケードは便利なものだ。そして中心市街地は交通アクセスが良く実は便利だ。 かつて宿場町を旅人が歩き、消費することは当然のことだった。「観光」という新たな視点を取り入れ、現代の宿場町として街を蘇らせることで、住む人々の価値観が変わり、かつての賑わいを取り戻すことを目標としている。

デザイナーの想い

全国各地にあるアーケード問題。昭和50年代に建設されたアーケードは老朽化に耐えながら、空き店舗が増えるなか、どうやって維持費を捻出すればいいのか、どこの商店街振興組合も頭を悩ませている。大津も例外ではなく、後継者不足も重なって、次のテナントも長期間見つからないという悪循環に陥っている。アーケード不要論も叫ばれているが、視点を変えてみると、雨風をしのぐアーケードは買い物がしやすく、ホテルの廊下として捉えると理にかなっている。昭和から平成にかけて増築された洋風のファサードを剥がすと伝統的な町家であるケースも少なくなく、ホテルにリノベーションすることで街の風情も蘇る。民間企業による投資であるため7棟しか蘇らせることはできなかったが、点在する町家は、寂しかった街の雰囲気をガラリと変えた。 本プロジェクトに続いて、若い世代がこのエリアで創業するきっかけになって欲しいと願っている。

仕様

かつては「大津百町」と呼ばれるほど賑わった大津の中心市街地に点在する7棟の町家(総延べ床面積 1101.27㎡)をホテルに改装し、観光客に泊まってもらうことで町を元気にするプロジェクト。宿泊料の一部を商店街の維持等のために寄付する「ステイ・ファウンディング」を実施。さらに商店街での飲食、買い物等を体験プログラム化(着地型観光)することにより、商店街をコンテンツに変える仕組みを提案している。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

滋賀県大津市中央1-2-6
商店街HOTEL 講 大津百町公式ホームページ
商店街HOTEL 講 大津百町フェイスブックページ

審査委員の評価

街の活性化として宿泊体験型を採用する。歴史のある商店街は、溯ってみると街に現存する商店にも、その面影がある。再生すべき状況はこの町にとって必要な要素を見つけることになるのだが、歴史の掘り起こしでは無く、減少に向かう方向に持続する仕組みの組み合わせによって繋がる。空き家として既に活用を待ち望んだであろう町屋を繋ぎ、最適なスケールでホテルとしてのオペレーションを落とし込んでいる。かつてそれぞれの良好な関係で街が賑わっていたように、もう一度繋ぎ合わせる様に、このプロジェクトは接点となっている。

担当審査委員| 伊藤 香織   太刀川 英輔   並河 進   服部 滋樹  

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