GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
農業と食文化の地域内循環システム [フードハブ・プロジェクト]
事業主体名
株式会社フードハブ・プロジェクト
分類
地域・コミュニティづくり
受賞企業
株式会社フードハブ・プロジェクト (徳島県)
神山町役場 (徳島県)
一般社団法人神山つなぐ公社 (徳島県)
株式会社モノサス (東京都)
受賞番号
18G161250
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

フードハブ・プロジェクトは、「地産地食」を合い言葉に、地域の農と食を次の世代につないでいくための農業の会社。人口約5500人の徳島県 神山町の産官学と地域が一体となって進めている。老若男女、町に暮らす人を対象にした「育てる、つくる、食べる、つなぐ」という小さな食の循環システムを通して、新規就農者を受け入れ、農業を営み、育てた農産物を使った食堂・パン屋・食品店を運営、地元の食材で加工品を開発し、保小中高と連携した食育活動を行う。単なる農業や飲食業に留まらない、地域の農業問題の解決、食文化の継承、雇用創出、移住促進、コミュニティの活性、次世代教育など、幅広い範囲での地域社会の課題解決を担っている。

プロデューサー

株式会社フードハブ・プロジェクト 真鍋太一

ディレクター

株式会社フードハブ・プロジェクト 細井恵子+一般社団法人神山つなぐ公社 白桃薫

デザイナー

石橋剛+プランタゴ 田瀬理夫+Landscape Products Co.,Ltd.+島津臣志建築設計事務所 島津臣志

詳細情報

http://foodhub.co.jp/

利用開始
2017年3月3日
販売地域

日本国内向け

設置場所

かま屋(食堂)/かまパン&ストア(パン&食品) 徳島県名西郡神山町神領字北190−1

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

みんなで食べる「日常」の食の喜び。縦のつながりと、分かち合いを表現する「日本的な食」のデザイン。

背景

全国的に深刻化する人口減少問題、中でもその先端をいく中山間地域。過疎化が進む神山町の農業者の平均年齢は70歳を超え、後継者問題は一刻を争う状況である。また山間部では、農地の大規模化が難しく、農業だけで生計を立てていくのは困難。しかしながら、現在の地域の美しい里山の景観は、先人の農的暮らしによって受け継がれてきた。また大量生産、大量消費のファストフードやコンビニなど、現在の食のシステムが提供する利便性を代償に、地域固有の「日常」の食文化は失われ、また同時に地域への愛着が薄れ、更なる利便性を求めて人は都市に集中している。そのような状況で「小さいものと、小さいものをつなぐ」ことをコンセプトに「地産地食」という地域内での小さな経済循環と、多様なつくり手の協働による関係性の回復によって、この状況を打破していくことが重要と考え、神山町役場と連携し、地方創生戦略の一環として本プロジェクトが始動した。

デザイナーの想い

大切にしたのは、老若男女を対象にした「日常」のデザイン。毎日、食べられるけど、よく噛んで、味わって食べる。早く伝えるのではなく、ゆっくり伝える。大きく変えるのではなく、小さく、毎日、時間をかけて良くしていく。食堂やパン屋には、0歳の赤ちゃんから90歳のおじいちゃん、おばあちゃんが毎日訪れている。かつて日本の田舎には、自然と農業と暮らす人が寄り添い、その土地の食文化が四季を通じて循環し、それが次の世代に受け継がれていくことが日常として存在した。しかしそれが急速な資本主義化の流れによって失われていった。「昔のように」と過去を美化するのではなく、農業というビジネスを核に、地域に残る資源を活かし、世界にも通ずるであろう「地産地食」という小さな食の循環システムを、現代の「日本的な食」としてデザインすることで、季節と世代の連関を取り戻し、地域社会を持続可能な状態にしていくことが可能になるのではないか。

仕様

地域内での「育てる、つくる、食べる、つなぐ」活動の循環 ①育てる:景観を守る社会的農業の実践(新規就農者受入/耕作放棄地の復活/3haの農地での米、在来小麦、果樹、野菜の栽培)②つくる:地域の作物を使った加工品開発と加工場運営(24平米/ソース製造)③食べる:「地産地食」の食堂(120平米/48席)パン・食品店(63平米/菓子製造)の運営(総面積 958平米)④つなぐ:保小中高と連携した食育の実践

どこで購入できるか、
どこで見られるか

かま屋(食堂)/かまパン&ストア(パン&食品) (徳島県名西郡神山町神領字北190−1)
フードハブ・プロジェクト

審査委員の評価

昨今の地方創生の流れにおいて、市町村が施設を整備して民間が運営する施設は多数ある。このプロジェクトも同じく、町が設置した施設で食堂、パン屋などを運営しているが、何より評価したのは、業務内容の広がり方とそのスピード感。農業生産法人の立ち上げや在来小麦の復活、加工品の開発、東京でのイベント等、わずか1年でここまで活動を広げている例は全国でも極めて稀だ。地方創生において最も重要なのは「予算」ではなく「目的」。目的に向けて自主的な活動を次々に展開していることに対して高く評価した。

担当審査委員| 岩佐 十良   伊藤 香織   太刀川 英輔   並河 進   服部 滋樹  

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