受賞ギャラリー
2018
グッドデザイン金賞
駅前広場と道路空間からなる景観
丸の内駅前広場から行幸通りに繋がる景観
受賞対象の詳細
本件は、首都東京の「顔」に相応しい風格ある景観の創出、及び交通結節点として必要な交通機能の確保を目的に、東京駅から皇居に至る一体的な都市空間整備として、東京都とJR東日本などの関係者が連携し推進してきたプロジェクトである。 デザインコンセプト「風格ある首都東京の『顔』を創出する」を踏まえ「東京駅丸の内口周辺トータルデザインフォローアップ会議」を2005年に設置し、多くの事業者による景観整備を一体的にデザインする観点で検討・調整を重ね、トータルデザインの実現に結びつけ、駅舎、駅前広場、行幸通りを繋ぐ丸の内地区に世界的にも類稀なる景観を作り上げた。
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プロデューサー
東日本旅客鉄道株式会社+東京都
ディレクター
東京駅丸の内口周辺トータルデザインフォローアップ会議 座長 篠原 修
デザイナー
東京駅丸の内口周辺トータルデザインフォローアップ会議

トータルデザインフォローアップ会議 座長 政策研究大学院大学名誉教授 篠原修
全体供用開始
2017/12/06
設置場所
東京都千代田区丸の内1丁目
背景
社会経済情勢を踏まえた首都東京の都心再生の機運が高まるなか、2001年には「東京駅周辺の再生整備に関する研究委員会」により、首都東京の「顔」に相応しい景観の創出、国際都市東京の中央駅に相応しい交通結節拠点の整備、官民協同による都市基盤整備と都心の活力創造の一体的推進を目標とした周辺整備方針が示され、2002年には、丸の内駅前広場について、都市計画の決定・変更がなされた。 このようななか、2004年には、東京駅丸の内駅舎・交通広場・都市の広場(丸の内中央広場)・行幸通り・周辺建築物を対象エリアに「東京駅丸の内口周辺トータルデザイン検討会議」により、デザインコンセプト「風格ある首都東京の『顔』を創出する」が示された。これを踏まえ「東京駅丸の内口周辺トータルデザインフォローアップ会議」を2005年に設置し、多くの事業者による景観整備を一体的にデザインする観点で具体的な検討・調整を重ねた。
経緯とその成果
デザインコンセプト: 風格ある首都東京の『顔』を創出する
デザイナーの想い
全ては東京駅駅舎の保存復元から始まった。首都東京の顔である東京駅に相応しい「首都の広場」を創り上げるのが最大の目標だった。我が国初の公共性の高い広場空間である。皇居で行われる信任状捧呈式は、駅舎正面につけられる儀装馬車に大使が乗るところから始まる。人々が行き交う広場は、儀式の時には整った空気に切り替わる必要がある。従って誰にでも親しまれると同時に、オーソドックスで整った空間にせねばならない。 まず旧駅前広場の要素を整理整頓する必要があった。中央に広場空間を得る為に両脇の交通広場を整理し、二つの換気塔を切り下げて目立たないように作り替えた。中央の広場は何もない御影石貼りの空間とした。夏の熱射を軽減する為に広場の両脇に芝生と水盤を、その外に木陰を作る樹木とそれを囲うようにベンチを設けた。街路灯は行幸通りと一体になるように計画。出入口やサインは基調としてどれも格調の高さを求めた。部会長 内藤廣
仕様
丸の内駅前広場 [駅前広場約18,700㎡:丸の内中央広場_約6,500㎡(うち芝生42m×15m×2面、水景22m×15m×2面)、南北交通広場 計約12,200㎡、駅舎外周部5,500㎡] 、行幸通り [延長合計約390m(皇居外苑区間約200m、丸の内区間約190m)、幅員約73m]
どこで購入できるか、
どこで見られるか
JR東京駅丸の内駅前広場及び行幸通り
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
山梨 知彦浅子 佳英石川 初色部 義昭永山 祐子Gary Chang
評価コメント
皇居と東京駅というおそらく日本で最も知られたランドマークを、日本には珍しい規模の象徴的な広場でつないだプロジェクト。東京駅前の景観がもたらす印象を大きく変え、東京駅を眺め、駅を背景に写真を撮るなど新しい人の流れや集いも作り出した。都市スケールの計画でありながら照明器具や舗装にも細やかなデザインが施され、地区の可能性を高く引き出した質の高い都市空間を創出した。東京の印象を左右する可能性のある、称賛に値するデザインである。
