GOOD DESIGN AWARD

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2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
開発で生じる時間と場所の活用とデザイン [仮設HUB拠点-まちへの新しい挨拶の形-]
事業主体名
野村不動産ホールディングス株式会社
分類
中〜大規模集合住宅関連のサービス、システム/HEMS(Home Energy Management System)
受賞企業
野村不動産ホールディングス株式会社 (東京都)
受賞番号
18G110954
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

既存住宅地域におけるデベロッパーによる住宅開発は、地域に新住民を受入れ、街を更新していく手法として有効である反面、地域への登場の仕方が、数年に渡る工事期間の仮囲いとなる。その間のデザインとして、地域住民に対し、新しくできる場所をまちの価値として受入れてもらい、一緒に楽しみ、成長していくことができるよう、開発用地の一部を地域にひらくデザインを考案。ハードは既存土地にある樹木等を活かし、場所の使い方を高めるよう、持ち運びできるサイズの什器、備品をデザイン(一人〜数十人の使用に対応)。ソフトは、アウトドアや運動や食や写真など幾つかのレシピを地域の大学や企業やコミュニティを巻き込み開発し定着を図る。

プロデューサー

野村不動産株式会社 住宅事業本部事業開発三部 部長 井本登啓

ディレクター

野村不動産ホールディングス株式会社 経営企画部 R&D推進担当 担当課長 石原菜穂子+野村不動産株式会社 住宅事業本部住宅営業三部 課長代理 三上一人

デザイナー

岡部祥司(ハマのトウダイ)+神武直彦(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科)+西山芽衣+益山詠夢+オンデザイン+三井住友建設株式会社横浜支店(仮称)日吉箕輪町計画新築工事

利用開始
2018年6月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

神奈川県横浜市港北区箕輪町2丁目707番他

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

開発で生じる時間と場所を、地域や企業を巻き込み使っていくデザインと、それを実装する場の設計。

背景

ある規模以上の集合住宅を含む開発の特性として、開発による周辺環境への影響が大きいことがある。その開発によって生じる工事期間を活用し、工事中の風景に地域住民の参加できる余地をつくることで、開発期間中から、地域にひらくデザインを考えた。また地域の大学や地域のコミュニティ、地域に関わりを持ち得る企業を、工事期間中から巻き込むことで、新しい街のエリアマネジメントをスムーズに始動させる狙いもある。特に国交省による公園法の改正など、今後まちのアウトドアスペースを活用していく機運が高まっている現代において、公園など公共空間では、まだハードルが高い、IT技術を活用したセンシングや、焚き火などアウトドア体験や、調理や販売も外で行う飲食イベントなどを積極的に行い、これからの地域における屋外活用のモニタリングと実証実験の場となる。(屋外活用の実践を経験値化することにより、他地域での展開も視野に入れている。)

デザイナーの想い

工事期間中の遊休地という有限性に対し、実験感覚を持って、使い方のデザインと場所のデザインを行う。地域のコミュニティ形成の一助として、ここの特性を活用し「大人検定」と名付けたアウトドア検定を始めている。例えば「焚き火ができる大人」を賞したりし、外を楽しみ、地域を盛り上げる人を増やすことを目的とする。また慶應義塾大学の研究チームとコラボし、地域住民の体力測定を行い、センシングによるデータ取得と改善のアドバイスを実装し、今後の健康データの活用につなげる。フィールドとなる遊休地の設計は、建築未満となる什器のデザインをFabと協働で行い、ベンチにも陳列台にも子どもの遊具にもなる雛壇状の「雛壇什器」と、移動しながら飲料販売や焚き火提供や音楽・照明提供などを実装する「リヤカー什器」と、クッキングにも使え、大人数で集まれる「カウンター什器」の3什器を設え、ターフ等の備品とともに離散的に配置し居場所を設える

仕様

住宅開発のための遊休地(オープンスペース)における様々なアクティビティ(学び、休息、コミュニティ形成)をサポートするためのハード(什器、備品、備品を入れるコンテナ)とソフトのデザイン。什器と備品は持ち運べるサイズ。利用者は、既存地域の住民。什器の構造は木造、Fabによるデザインビルド。遊休地のサイズは毎回異なるが、第一弾は日吉箕輪町の開発地。段階的な工期の中で使用されていない土地約1000㎡を使用

審査委員の評価

大開発で作られる仮囲いに囲まれた遊休地が街に開かれ、地域のハブになっていく考え方がすばらしい。参加者だけでなく、ただ脇の歩道を通る人にとっても、心地よい風景となりそうだ。豊かな街の日常が、こうした余白の利用から生まれてくることを想像させてくれる、大変刺激的な取り組みである。

担当審査委員| 篠原 聡子   猪熊 純  

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