GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住⺠参加型の食べられる景観づくり [「EDIBLE WAY -食べられる道」プロジェクト]
事業主体名
EDIBLE WAY プロジェクト
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
千葉大学大学院園芸学研究科木下勇地域計画学研究室 コミュニティスタディグループ (千葉県)
株式会社タカショー (和歌山県)
受賞番号
17G161369
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「EDIBEL WAY 食べられる道」は、沿道の小さなスペースを活用し、ロゴマークをプリントした持ち運び可能なフェルトプランターを、通りに面して民地に置く。住民たちが野菜を育て、それが沿道に並ぶことで、人と緑、人と人とを「つなぐ」食べられる「道(=way)」となり、食べられる景観を展開する「方法(=way)」である。収穫物は、各家の食卓以外に、少しずつ持ち寄り、地域の空き家で行うコモンキッチンにおいて共に食べる。関係が断絶した地域社会において「食べられる景観」で人がつながり、いざというときに助け合える予防的セーフティネットワークを構築することで、安心して豊かに暮らせるまちづくりを目指す。

プロデューサー

千葉大学大学院 園芸学研究科 教授 木下勇

ディレクター

千葉大学大学院 園芸学研究科 木下勇地域計画学研究室 博士後期課程 江口亜維子

デザイナー

千葉大学大学院 園芸学研究科 木下勇地域計画学研究室 コミュニティスタディグループ チョウ カンテイ、江花達也、江口亜維子、エルミロヴァ マリア、阿部 健一、曹翊、陸麗穎、アキン エシン

詳細情報

http://edibleway.org

利用開始
2016年9月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

JR松戸駅から千葉大学松戸キャンパスまでを中心とした緑の回廊周辺地域(千葉県松戸市)

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

住民の手で育て、コミュニケーションが生まれることで、ゆるやかにつながる食べられる景観づくり

背景

近年、「食べられる景観(エディブルランドスケープ)」は、米国や、英国などから、経済格差や犯罪等といった地域の課題に、市民一人一人が「食」を介した様々な活動を行い、地域再生につなげていく、世界中に広がるムーブメントとなっている。日本においても、コミュニティガーデンなどの取り組みは広がりつつあるが、公共空間では、特定の人の口に入る食べられる植物を育てることが難しいという課題がある。 日本には、私的な営みでありながら、公共的意義をもつ地先園芸の文化がある。日本の公共空間では実現しづらい、食べられる景観を沿道の民有地側で地先園芸的に行うことで一人ひとりの手で、食べられる景観を実現できるのではないかと考えた。タカショーのフェルトプランターが持ち運び可能であり、家の前などの空きスペースを暫定的に活用し、食べられる景観を地域に展開していくために非常に有効なものであるため、本商品を用い、展開している。

デザイナーの想い

東日本大震災の直後、都内のスーパーの商品棚が空っぽになったのを目の当たりにし、食料がどこからきているのかを意識するようになった。また、買えなかったものを近所の人が分けてくれるというコミュニティに助けられる体験をし、いざという時に飢え死なない環境づくりとして食べられる景観に注目するようになった。 一般的に、植栽の大半が食べられる植物で構成される「食べられる景観」は、人々のコミュニケーションを促し、強いコミュニティ形成に寄与するとされる。また、文化人類学者の石毛直道の「食を分かち合うことは、心を分かち合うことである。」という言葉にあるように共食活動は、人と人の結びつきを強くする。一人一人の手で食べられる景観を展開し、地域では、共に食べる場づくりを行うことで、コミュニティでのネットワークを育み、それがいざという時に、助け合える予防的セーフティネットとして機能することを目指している。

仕様

地域にある沿道の小さなスペースを活用し、持ち運び可能なフェルトプランター(株式会社タカショー製品)に葉っぱ・木・道をモチーフにした共通のロゴマークをシルクスクリーン印刷し、それを通りに面した民地に置き、住民たちが野菜を育てることで、食べられる景観づくりを行う。育てた野菜は、各家庭で消費するほか、少しずつ持ち寄り、地域にある空き家で行うコモンキッチンでの共食活動にも利用される。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

JR松戸駅から千葉大学松戸キャンパスまでを中心とした緑の回廊周辺地域(千葉県松戸市)
EDIBEL WAY プロジェクト ウェブサイト
EDIBEL WAY Facebookページ
株式会社タカショーオンラインショップ(フェルトプランターM)

審査委員の評価

食べられる景観は、まちの緑化を促進し、住民の食育につながり、地域住民のコミュニケーションのきっかけをつくり、非常時にも食料供給の場として機能することになる。まちに食べられる景観が生まれることは多面的な価値を生み出す可能性を持つといえる。ただし、本プロジェクトについてはまだ端緒についたばかりであるため、今後の展開が期待される。

担当審査委員| 上田 壮一   伊藤 香織   岩佐 十良   並河 進   山崎 亮  

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